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(回答先: すぐ分かる２０１１年大増税のポイント＝為替王 投稿者 gikou89 日時 2011 年 1 月 23 日 06:16:34)
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/kouza/fp/03/20110120-OYT8T00318.htm
あなたは大丈夫？相続税の対象、拡大へ
ファイナンシャル･プランナー 山田 静江
現在の日本の財政は、景気低迷などの影響で国の税収が減る一方、年金や医療保険などの社会保障関係費の支出は増え、赤字がどんどん拡大している状態です。 財政改善のために消費税増税なども検討されているものの、さらなる景気悪化を招くおそれがあるため、なかなか実現しません。
そこでクローズアップされたのが相続税の課税強化です。今年度の税制改正案が国会で可決されれば、2011年4月以降の相続または遺贈に対して適用される予定です。これにより、税金対策が必要になる人もいますので、詳しくみていきましょう。
評価額、控除額、税率が大きく変わる
相続税は、故人が遺した財産（遺産）から一定の額を控除し、控除後の金額に応じた税率を乗じて計算します。以前より土地価格が下がっていることなどにより、相続税が課税されるケースが少なくなり、近年では相続税が課税される人は全体の4％程度に減っているそうです。
国から見ると、相続税収入を増やすには、
（1）財産評価額を引き上げる
（2）控除できる金額を減らす
（3）税率を上げる
の3つの方法がありますが、（1）については、昨年度の税制改正において見直されました。「小規模宅地等の評価減の特例」の改正です（2010年4月以降の相続または遺贈から適用）。
「小規模宅地等の評価減の特例」とは、被相続人（故人）が事業用や居住用に使っていた宅地については評価額を減額することができるというものですが、その適用範囲が狭められることになりました。
たとえば改正前は、父親が亡くなったあと、両親だけで住んでいた家の半分を母親が、残り半分をそこに住んでいない子が相続した場合でも、全宅地について評価減が適用されました。減額割合は240平方メートルまでの特定居住用宅地に関しては80％ですから、条件を満たした1億円の宅地なら2000万円に評価されたわけです。
しかし改正後は、その家に住む母親の相続分のみに減額が適用されます。上記の例では半分の5000万円の部分だけ20％（1000万円）に減額されるため、全体の評価額は6000万円となります。
（2）に関するおもな改正は、「相続税の基礎控除額の縮小」です。
相続税を計算するときに差し引くことができる基礎控除額は、
改正前は「5000万円＋1000万円×法定相続人の数」だったものが、
改正後は「3000万円＋600万円×法定相続人」となります。
その結果、相続人が配偶者と子2人の場合の基礎控除額は、8000万円から4800万円まで減ってしまうわけです。
そして（3）としては、現在6段階（10％、15％、20％、30％、40％、50％）の相続税の税率を、45％と55％を加えた8段階とするという改正案があります。課税額2〜3億円、6億円以上の税率が上がる予定です。
課税対象は６％に増加へ
（1）（2）に関する見直しの結果、課税対象は約4％から約6％に増えると予想されています。自分は資産家ではない、と思っている人でも、相続税が課税されるかもしれません。
【私のつぶやき】
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プロフィール
山田 静江 （やまだ・しずえ）
1961年東京生まれ。ＣＦＰ(r)。銀行、税理士事務所、ＦＰ事務所を経て独立。お金に関する記事の監修・執筆、相談業務、セミナー講師などを行っている。娘２人。NPO法人らしさ副理事長
（2011年1月20日 読売新聞）
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