http://www.asyura2.com/10/hasan70/msg/608.html
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(回答先: 「若者はかわいそう」論はうそ? 身元の分かる被害者効果 投稿者 tea 日時 2011 年 1 月 12 日 08:03:02)
なんだか経済から若者論にずれてしまったがw
社会の変化に振り回されず、自主独立の精神で生きて行って欲しいものだ
http://www.asahi.com/job/syuukatu/2012/hint/OSK201101070026_01.html
「大人を疑え、社会を疑え、常識を疑え」
2011年1月11日
春山満さん ※写真をクリックすると拡大します
筋ジストロフィーの発症を知っても、結婚の意志はまったく揺るがなかったという妻の由子さんと。「満さんと結婚したら、きっと面白い人生になると思ったんです。想像以上でしたね(笑)」。
車いすの社長として、世界を舞台に活躍する春山満さん。しかし春山さんの20代前半は、父親の事業の失敗による借金苦、難病の発症と、非常に過酷なものでした。絶体絶命のピンチから、春山さんはどうやってチャンスをつかみとったのでしょうか。
――最近の就活について、どのようにお考えですか
就活に限らず、若者に声を大にして言いたいのは「大人や社会や常識に、だまされるな」ということです。就活、婚活、結婚適齢期、アラサー、アラフォー…。いまの社会は、妙に何でもグループ化したがると思いませんか? そしてグループ化された本人も外野も、あれこれ身勝手な分析や評論をして、グループの標準から少しでも外れた人間を批判したり、攻撃したり。僕は、ここに大きな罠があると思っています。
――罠といいますと?
例えば「就職氷河期」。新卒の就職が非常に困難だといいますが、本当ですか? メディアも、大卒の求人倍率が0.5倍と大騒ぎしていますが、本当ですか? 実は、0.5倍というのは大企業に限った数字で、日本の全企業の99.7%を占める中小企業の求人倍率は4倍を超えているんです。たいへんな人手不足じゃないですか。それに就職って、バラ色の“就職天国”みたいな時代がありましたか? いつの時代も、仕事に就くのには苦労があるんです。それなのに大変だ、困難だと若者に恐怖心を植えつけ、煽っている。これって、明らかに「恐怖商法」ですよ。
――恐怖心を煽られ、みんな自分を見失っていると…
そうです。「大企業に就職しないと未来はない」という常識。こんな話も信用してはいけない。大企業も黎明期はみんな零細企業です。あのソニーだって、終戦後、山手線のガード下の町工場からスタートしたんです。僕はオリックスと提携して、社員1000人超の新会社を設立していますが、世界のオリックスも40数年前、大阪・北新地の雑居ビルの一室からスタートしたんです。黎明期に入社した社員がいまや大幹部になり、世界を駆け巡っていますよ。たとえ求人倍率0.5倍の難関をくぐり抜け、大企業に入社したとしても、出来上がったものの上に乗っかって、果たして活路は見いだせるのだろうか。僕は、こういう時代だからこそ、あえて中小企業を活用したほうが、チャンスがあると思っています。僕が大事にしている言葉は「鶏頭牛尾」。鶏の小さな頭になることを目指しても、牛のシッポには絶対にならないぞ! だから、いまも自由気ままな中小企業のオヤジをやっているんです。
――春山さんは24歳で筋ジストロフィーになり、初めて車いすを買うことになったとき、ビジネスチャンスを見つけたのでしたね
僕の足になる車いすなのに、試乗のとき、医者も業者も僕に使い心地を尋ねないんですよ。「アホか!」と思うと同時に、福祉や医療・介護の分野に、ものすごいビジネスチャンスがあることに気づいた(笑)。だから、人生、いつがいい時代で、いつが悪い時代というのは、自分次第なんです。難病で首から下が動かなくなり、周囲から「苦難を克服して、よくがんばりましたね」といわれます。でも、僕にしてみれば、ただ、生き抜くために知恵と力をつけてきただけ。もし五体満足だったら、これだけの知恵と力はつかなかったでしょう。僕のモットーは「失くしたものを数えるな、残っている機能を120%活性化すれば絶対に生き残れる」。病気を恨んで、社会を恨んで、被害者意識で生きる人もいるかもしれませんが、僕は、まだ口がある、脳みそがあると思ってやってきました。
――力強い言葉をありがとうございます。最後に、就活生にひとこと
僕は、20代は大いなる練習時間でいいと思っています。1年や2年、失敗したって何てことない。自己責任で、時間を大切に生きれば、失敗もすべて人生の肥やしになります。逆に、評論して、分析して、被害者になった時間は、まったくの無駄。30歳くらいまで転職を重ねた後、ある日心にコツンと響くものがあって「おれはこの道で、立ち上がろうかな」と。これが孔子の「三十にして立つ」(論語)です。しっかり立ち上がるのではなく恐る恐る、志を持ち始めること。そして「四十にして惑わず」。やっぱりこの道だと心を決め、「五十にして天命を知る」…。このように人生は連続した大きな流れだと知れば、就活とか婚活とか、一括りにされて恐怖商法に引っかかることもなくなります。1度きりの人生。他人が用意したレールに乗ることほど、ばかばかしいことはない。自分で切り拓いた道なら、デコボコもまた楽しいものです。
はるやま・みつる 株式会社ハンディネットワーク インターナショナル(大阪府箕面市)代表取締役。1954年生まれ。24歳より進行性筋ジストロフィーを発症、首から下は動かない。1991年同社設立。独自の視点と着眼で、オリジナル商品の開発や大手医療法人・企業等のコンサルティングなど幅広く活躍。2003年、米国ビジネスウィーク誌にて『アジアの星』25人に選出される。2005年、オリックス不動産(株)と共同出資で、高齢者住宅運営会社オリックス・リビング(株)を設立。2007年、財団法人国家基本問題研究所評議員就任。2008年、ハワイシニアライフ協会名誉理事就任。
株式会社ハンディネットワーク インターナショナルhttp://www.hni.co.jp/
http://www.asahi.com/job/special/OSK201101110055.html
「学歴」には安住できない 大学生の就活、ターゲット校に変化のきざし
AERA:2010年12月27日号
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これまでと同じ就職活動を続けていては、企業も大学も、学生も不幸になる。変化の兆しが見え始めたのと同時に、大学のヒエラルキーもきしみ始めた。(AERA編集部 澤田晃宏)
国立大学4年の男子学生は今秋、内定先のIT企業の会社説明会で受付スタッフを務めた。集まった学生は約千人。終了後、先輩社員が学生から集めたアンケート用紙を分類していた。
「一つ目は有名国公立大と早慶、二つ目はMARCH、三つ目はその他の大学という感じでした。次回の案内は、三つ目のグループには送らないと聞きました」
同じ「大卒」でも、学校で区別される−−そう驚くと同時に、「それほど多く採用しないのに一日で約千人……。確かに全員相手にはできないよな」単純にそう思った。
●非効率になった就活
1990年以降の20年間で大学進学率が倍になり、「大卒者」の数そのものが増えたこと、一部の有名企業にその大卒者が集中していることは、10ページからの記事ですでに述べた。
人事支援サイトなどを運営する「HRプロ」社長の寺澤康介さんは、現在の就職活動の問題点をこう指摘する。
「以前は就職情報誌も、『特定の大学だけに送る、特定の企業情報だけが載った情報誌』を持っていた。しかし、就職サイトの出現で、表向きは大学名不問になりました。結果、一部の上位校の学生を除き、あらゆる学生が受かる可能性の低い大手人気企業に応募し、大半が落ち続けるという非効率な就職活動になっている」
実際、HRプロが国内の主要上場企業、未上場企業388社を対象に行った調査では、「ターゲット大学」を設定している企業が33%。うち約8割の企業はターゲット大学数を20校以下に絞っている。
「採用効率上、優秀な人材を見極めるため、学歴が大きな指標になるのは間違いない。特定の大学での企業説明会、リクルーターでの採用も積極的になっています」(寺澤さん)
ネットから簡単にエントリーできるようになったため、応募者の多い企業では採用方法自体を改める動きも出ている。
CD・DVDレンタルの「TSUTAYA」などを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ人事ユニットリーダーの田代誠さんはこう話す。
「ESに書いてある内容は似たり寄ったり。社名を間違って書く学生もいる。多数の応募があっても、数に意味はない」
10年入社まではESと複数回の面接による選考だったが、採用コスト削減の目的もあり、11年入社はリクナビやマイナビといった求人媒体の使用をやめた。「事業計画書を出すこと」を応募条件とすることを、自社ホームページなどで告知した。
すると、10年入社では約4千人だった応募が、11年入社は150人。採用コストも1億円から200万円に激減した。
「1人で事業計画書を10本出してきた学生もいる。本気の学生が集まったという手ごたえを感じています。ただ、例年より採用予定人数が少なかったからできたこと。同じ方法で数を採るのは難しい」(田代さん)
●10人枠に2万人が応募
メガネショップ「Zoff」を運営するインターメスティックでは、11年入社からエントリーと会社説明会の間に、実際に店舗に足を運び、感想文を提出するよう求めている。
「この感想文で選考する予定はなかったのですが、『綺麗だった』と一行しか書けない学生や、足を運んだ店舗名を書く欄が未記入の学生もいた。結果的には感想文を提出した学生のうち約1割が選考から漏れました」(人事グループ齊藤貴子さん)
芸能プロダクション「ホリプロ」は例年、10人程度の新卒採用を目指しているが、そこに2万人を超えるエントリーがある。これまでは、A4用紙2枚に自己PRなどを書くオーソドックスなESだったが、11年入社からは志望動機などを書かせるA4用紙1枚のESに加え、50歳になったときホリプロで何をしていたいか、といった二つのテーマを与え、それぞれA3用紙一枚に自由に書くESを課した。
結果、実際の応募者は5分の1に。数は絞れたが、「同時にジレンマを抱える部分もある」と、人事グループリーダーの池橋敬雄さんは話す。
「魅力的な人材でも、書く作業が苦手で諦める人もいると思います。半面、学歴エリートほど、書類を作る作業には長けている。単なる学歴エリートを求めているわけではないのですが」
企業が求めているのは志望度の高い母集団を集め、そこから採用すること。ターゲット校と呼ばれる上位校の学生も、志望度が低ければ内定は得られない。
●大学を変えていく
東京大学文学部4年の女子学生(23)は、就職留年を決め、今は3年生と一緒に就活をしている。昨年、マスコミ、メーカーを中心に「イメージがしやすい」約100社にエントリーした。そのうち30社にESを出したが、内定どころか最終面接にすら1社もたどり着かなかった。
「本格的に動き出したのは年明けから。ESの締め切り順に書類を書いて送ることだけを繰り返していました。ホームページから情報を抜き出し、志望動機を考え出すのがやっとでした」
法政大学法学部4年の男子学生(22)は就活を諦め、大学院への進学を決めた。マスコミを中心に、公共性の高いインフラ関係の企業など30社にESを送ったが、内定は出なかった。
なかでも「格下」と考えていた私鉄会社の1次面接で落とされたショックは大きかった。
「グループ会社とコラボした新事業とは、何を考えますか?」
想定外の質問に言葉が出なかった。グループ会社のことなど、まったく調べていなかった。
上位校の学歴が就職に直結しないのだから、下位校は言うまでもない。大学自体のあり方を変える動きも出ている。
小松空港から車で約40分。受験学力的には決して高くはないが、高い就職率で注目される金沢星稜大学(金沢市)に足を運んだ。経済学部と人間科学部の2学部で、約2千人の学生が通っている。今でこそ受験倍率が3倍を超えるが、かつては定員割れし、応募すれば入学できる状態だった。
坂野光俊学長は言う。「誰もが大学に行くユニバーサル時代。昔のように『学問の府』というだけでは存続できない。職業人として生きていける人材を育てる。それが大学がなすべき最低限の教育。私はすべての大学が就職専門学校的な側面も持たないとダメだと思っている」
●66.6%が80.5%に
この大学が生まれ変わったのは05年。1年次から公務員試験対策を行うプログラムを導入し、地域の人も利用できる学内の「エクステンションセンター」で、実社会で役立つ資格が取得できるようにした。経済学部は1、2年次にビジネスマナーなどの資格である「ビジネス能力検定」3級取得を義務付けている。
就職率は03年の66.6%から、10年3月卒業生で80.5%に躍進。上場企業への内定率も、0.9%から24.3%に急上昇した。公務員試験合格者も20人を超え、受験者も急増。かつて5%程度だった女子比率が30%になり、進学校からの受験者も増えた。
大学自体のあり方も変わるなか、新たにターゲット校になる大学も出てきた。
授業はすべて英語。入学後、1年間の寮生活と、1年間の留学が義務付けられる国際教養大学(秋田市、以下AIU)もその一つ。04年開学と歴史は浅いが、過去3期の内定率は、100%、99.1%、100%だ。数字だけではなく、内定先企業には三菱重工業、丸紅、全日空など、大手人気企業の名が並ぶ。
卒業1期生から採用を続ける明治製菓人事室長の樋口昌弘さんは言う。「採用のキーワードはチャレンジ精神と多様性。高い語学力だけを評価しているわけではない」
いわゆる上位校に足を運べば、学生の受け答えはいい。書類もきちんと書いてくる。
「ただ、良家の子女が揃っているような感じで、人間的な面白みに欠ける部分がある。AIUの学生には苦労を乗り越えてきたたくましさがある」
ほかに注目しているのは、地方の国立大学。経済的に首都圏の大学に進学できず、地元に残っている面白い人材がいると評価しているからだ。明治製菓は今春、約160人採用しているが、出身大学は70校と幅広い。
AIUの中津将樹入試室長は、受験生の変化をこう語る。「ここ2年で東大や京大などと併願してうちを受験する学生が目につくようになった。高校で学校説明会を開いても、出口の部分に関する質問が増えている」
「上位校」といわれる大学を出るだけでは就活を乗り切れない時代。これまでの受験偏差値ヒエラルキーも、「就職」を震源に変わり始めている。
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