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(回答先: ソロス氏予言の金バブルの行方−暴落の運命ならETF個人投資家受難 投稿者 gikou89 日時 2010 年 12 月 29 日 00:31:22)
http://www.worldtimes.co.jp/col/siten2/kp101228.html
来年は国内外経済の正念場になる。貯蓄超過国の日本はこれまでの緊縮財政を抜本的に転換し、官民の設備投資を引き起こす積極財政に転じて、アジアの新興諸国とともに世界経済の機関車役にならなければ、世界の経済は危機的な局面を迎えることになるだろう。
既に、その兆候はいくつか出てきている。第一が、長期金利の上昇だ。国内の長期金利は10月初めに日銀が包括金融緩和策を発表したことをきっかけに、0・82%まで下落したが、既に1・3%前後までに上昇している。デフレが続く中、長期金利が上昇すれば実質金利は一段と高くなる。
22日に発表された政府の経済見通しでは今年度の消費者物価上昇率、国内総生産デフレーター上昇率はそれぞれ0・6%、2・0%のマイナスだから、実質長期金利は2−3・5%になる。これは、有効需要不足の長期デフレ不況の中、企業の設備投資や家計の住宅投資に大きなマイナスになる。
第二は、この長期金利の上昇が、日銀の白川方明総裁が指摘するように、「米国経済の先行きに対する悲観論や金融緩和期待の後退で米国の長期金利が上昇する中、各国金利がこれにつれて上昇してきた」ためだ。米国は今年11月、雇用回復を目的として、追加量的金融緩和(QE2)と称する新たな「金融政策」を始めた。これは詰まるところ、連邦準備制度理事会(FRB)が百ドル札を60億枚刷って、金融機関の保有する米国債はじめ有価証券を買い取るという名目のもとにドル紙幣をばらまく、言わば「ヘリコプター・マネー政策」に他ならない。
11月に韓国で開かれたG20で新興諸国から「意図的なドル安誘導政策であり、世界中にバブルを撒き散らすものだ」と厳しく批判された。野村総合研究所主席研究員のリチャード・クー氏はQE2について、金融緩和政策の本来の目的であるマネーサプライを増加させることを目的としたものではなく、「資産価格を引き上げることを狙った政策だ」と喝破する。要するに、またバブルを引き起こそうというものなのである。
こうしたことでは、ドルそして米国債に対する信認の低下は必然である。だから、ドル安、米国債安(長期金利の上昇)は避けられない。さらに、米国は大規模な財政赤字・経常赤字というアキレス腱があるのに、10年間で8580億ドルもの財政資金を投入して「包括的減税策」なるものを行う。これも長期金利の上昇を引き起こしている。同金利上昇で一時、ドル安が止まったかに見えたが、ドルは再び下落に転じ始めている。米国債安、ドル安、米株安のマグマが貯まりつつあるのだ。
第三は、欧州の財政・金融危機だ。ムーディーズが国債金利が急上昇しているポルトガルの国債の格付けを下げることになっている。欧州連合(EU)は大国・スペインを救おうとして躍起になっているが、成否は不透明である。
こうした中、日本の菅直人政権は名目成長率1・0%、実質成長率1・5%という来年度経済見通しを発表した。GDPデフレーターは0・5%の下落であり、来年度もまた長期デフレ不況から脱却できないことを告白している。来年度の経済成長率を少なくとも1ポイントは引き下げる緊縮デフレ予算案(14日付本欄)を閣議決定したことと連動している。にもかかわらず、野田佳彦財務大臣は2012年度から消費税を大増税すると息巻いている。
こうした状況の中では、日本経済は長期デフレ不況からの脱却は望めず、来年再発すると予想される米国発国際金融・経済危機とともに没落していく公算が大きい。国民に対する契約をことごとく破った菅直人内閣は即刻、退陣すべきである。
(ポン太)
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