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2010年09月30日
トヨタの下流社会対策(軽自動車参入)
トヨタは傘下のダイハツから年間6万台の軽自動車を仕入れて系列のトヨタ販売店で売るとしていますが、この背景には『トヨタの日本下流社会入り対策』があります。
昨日このブログで解説しました給与の減少ですが、この内容をさらに掘り下げていけば、今回のトヨタの対策も頷けます。
<国税庁調査 給与額分布:年収>
300万円以下 42.0%(前年39.7%:+2.3)
300万円〜500万円 31.8%(前年30.6%:+1.2)
500万円〜1000万円 22.4%(前年24.7%:−2,3)
1000万円超 3.9%(前年 4.9%:−1.0)
日経報道によれば【トヨタ】は、2015年には、年収300万円未満の世帯数比率が現在より5ポイント増加の30%を超えると予測しているとしており、この下流社会入り下の日本では、軽自動車を扱わないとやっていけないと判断したのです。
ところが、上記の数字のように実際の日本人の給与は300万円未満が42%を占めており、【トヨタ】が考えますスピードよりはるかに速い速度で日本人の収入が減っている実態があります。
年収500万円以下はなんと73.8%となっており、しかもこの数字は大手企業である【電力・ガス等】(平均630万円)、【金融保険業】(平均625万円)が引き上げており、92%を占める中小零細企業を見れば、年収300万円以下は60%、70%になりましても何ら不思議ではありません。
高級車のレクサスが想定の半分以下しか売れていない【トヨタ】にあって、今回の軽自動車を扱うとの決定は、『そこまで苦しいのか』ということになりますが、【トヨタ】の年間販売台数を見れば、この苦しさもわかります。
2009年度の新車販売台数は<153万台>となっており、これはピーク(1990年初頭)から40%も減少しているのです。
この【トヨタ】の軽自動車参入で今度は軽自動車の雄ともいえる【スズキ】がどう判断するかにかかっています。
【スズキ】は今やインド等の新興国で販売を伸ばしており、【ダイハツ・トヨタ】連合に真っ向から勝負を挑むのか、それとも縮小するパイを捨てて日本から脱出してインド・タイを中心にした企業になるのか。
今の【スズキ】ならあっと驚く決定がされましても不思議ではありません。
老舗企業の倒産(名古屋)
業歴60年の名古屋の地場繊維商社の【平野芳株式会社】(資本金4000万円:従業員48名)が負債総額54億円で自己破産を申請して倒産していますが、2009年7月には売上55億円となり1998年には108億円の売り上げがあった企業であり、もはやこれまでとなったようですが、トヨタ不況でダメージを受けている名古屋経済ですが、不振が続く繊維産業でも今回のような比較的大きな倒産が起こっており、今後名古屋経済は更なるダメージを受けることになります。
名古屋の繊維産業は岐阜とならび地場産業として有名ですが、今や繊維業界が店舗を多く構えます地区には空き店舗が多く、今後更に連鎖倒産したり閉店するところが増えてくるのは避けられず、これが今度は不動産賃貸業に影響が及びます。
この不動産賃貸業は、商業用賃貸だけでなく、住居用賃貸マンションにも影響がおよびますので、一般個人が経営しています小規模の賃貸マンション・アパートの空き室が急増し、今度はオーナーが賃料の収入が減り、経営危機に陥り、最悪の場合、オーナーが破たんする事態に陥ります。
この破綻した賃貸用マンション・アパートが競売で市場に出てくれば、買ったオーナーは満室にするために思い切った賃料引き下げに動きますので、今度はその地区で賃料のダンピングが起こります。
(賃料を5割以上引き下げましても安く買っているために表面利回りは10%以上になる物件も多いからです)
すなわち、賃料のデフレスパイラルに陥ることになるのです。
これが更に不動産価格の下落を誘発しますので、不動産価格のデフレスパイラルに陥ります。
名古屋の空き物件は急速に増えてきており、目抜き通りでも空き店舗が目立つようになってきており、今後、空き室率50%という空前の不動産不況が名古屋を襲うかもしれません。
日本は猛烈な勢いで下流社会に陥ってきていますが、名古屋はその落ち込みの代表的な都市になるかも知れませんが、改革派の河村市長の奮闘で名古屋が変わるか、それともすべてが手遅れで名古屋経済破綻の象徴となるか、果たしてどちらになるでしょうか?
http://blog.livedoor.jp/nevada_report-investment/
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