http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/408.html
Tweet |
(回答先: 日本の輸出企業に影落とす円高 投稿者 gikou89 日時 2010 年 8 月 01 日 01:23:37)
http://www.worldtimes.co.jp/col/siten2/kp100728.html
米国のバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長が上院銀行委員会で、同国経済の見通しについて、「非常に不確か」と明言した。背景にはまず第一に、6月の小売売上高や住宅着工件数が2カ月連続して減少になったことや失業率が10%近辺で高止まりし、ほとんど改善が見られないことなど、景気の再悪化を示す経済統計が相次いでいることがある。このため、昨年末から今年初めにかけて盛んだった「出口戦略」は鳴りをひそめ、「景気二番底」「デフレ」懸念が台頭している。
第二に、米国民の過剰消費体質が「根」となって起こっている財政収支と貿易収支(経常収支)の「双子の赤字」というマクロ的不均衡が改善するどころか、ますます悪化しているという問題がある。これは要するに、米国の貯蓄不足(資金不足)がますますひどくなっているということでありその分、海外からの借金に依存する度合いが強くなっていることを意味する。一昨年2008年初秋のリーマン・ショックが、本来、銀行、証券会社、不動産会社を一体として行うべきであった監督行政(プルーデンス政策)が銀行のみを対象としてしか行われなかったことに直接の原因があることは確かだ。
しかし、プルーデンス政策の失政以前に、米国政策当局が自国経済のマクロ的不均衡を解消できなかったことが、米国発国際金融危機の真の原因である。今月21日、同国で金融改革法が成立したが、マクロ的不均衡解消の正しい道筋を示さない限り、金融危機の再燃を阻止できるか、効果に疑問なしとしない。
さて、バーナンキ議長の発言は、「非常事態宣言」と捉えるべきだろう。リーマン・ショックを克服するため、広義の金融機関の救済と景気対策のため、日本円で70兆円もの巨額の財政資金を投入したのだが、それでも効果ははかばかしくなかったのである。景気回復の足取りは鈍いし、ニューヨーク連邦準備銀行には民間から買い上げた巨額の不良債権が積み上がっただけだ。また、その巨額の財政資金は最終的には米国民の税金によって賄わなければならないが、果たしてそれは可能なのだろうか。
国外の環境も悪い。ギリシャの財政危機がスペインやイタリアなど経済の規模が大きい欧州諸国に波及すれば、対欧輸出の割合の大きい米国は輸出も打撃を被る。内需のグロース・リセッションも考慮に入れれば、ダブルパンチである。米国経済の最大のアキレス腱は、軍事超大国でありながら、世界最大の対外純債務国であるということだ。
その汚名を返上するためには、米国民がキリギリスではなく、アリとなって額に汗して働き、外貨を獲得し、借金を返していかなければならない。しかし、米国はその正当な道を歩むのではなく、「基軸通貨国の特権」に甘えて、財務省とFRBが共謀してドルを刷って「返済」する道を選択する公算が大きい。このため、識者の間では、世界最大のソブリン・リスクを抱えている国は実は、米国だとの観測が次第に強まっている。
筆者が、著名な国際政治経済アナリストに聞いたところによると、今秋以降、本格的な国際金融危機が再燃し、戦後の(修正)ブレトンウッズ体制(ドル基軸通貨国際経済体制)が音を立てて崩壊し始めるという。その条件は次第に整ってきているのではないか。経済無策の菅直人首相は一刻も早く退陣し、日本経済再建を果たすとともにブレトンウッズ体制に代わる国際経済体制の構築に貢献できる強力な政権を樹立すべきである。
(ポン太)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
- 米GDPが減速:識者はこうみる gikou89 2010/8/01 01:27:12
(0)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。