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日本は国債暴落を防ぐための最後の修羅場へ 大前研一の「産業突然死」時代の人生論
http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/271.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 22 日 01:22:40: xbuVR8gI6Txyk
 

(回答先: スパイになるなら潜入先はゴールドマンとハーバード−リン 投稿者 gikou89 日時 2010 年 7 月 22 日 01:19:32)

http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20100720/237485/?P=1


財政問題は、日本だけでなく欧州でも重要なテーマになっている。財政再建を第一に考えれば、歳出を抑えて税収を上げなくてはいけない。しかし景気回復を優先するのなら、税収が少ない中で歳出が増えて財政が悪化していく。財政再建と景気回復はまさに二律背反だ――というのが多くのエコノミストに共通する意見である。

 ところが、欧州中央銀行(ECB)のトルシェ総裁は、それを否定して重要なことを言っている。「財政再建をしたら景気が失速するという考え方は間違っている。財政健全化こそ持続的成長につながる」というのである。

ようやくメディアも日本の財政危機の本質を取り上げた
 トルシェ総裁の発言はきわめて教科書通りでまっとうな意見だと思う。私も国債の大量発行と財政悪化の問題については、本連載をはじめ近著『民の見えざる手』(小学館)などを含めいろいろなところで繰り返し発言してきた。民主党のバラマキ政策によって財政の悪化に拍車がかかり、このまま突き進めば財政破綻したギリシャ以上に立ち行かなくなる可能性があるのだ、と。

 しかし残念ながら、日本のメディアは政府が「消費税増税で財政再建」と言えば「景気に悪影響を及ぼす」と声高に叫ぶだけ。逆に、「景気回復のための財政出動」と言えば、それはそれで「バラマキだ」と批判する。日本の財政をどう立て直すのか、経済をどうやって回復するのかという議論はなく、結局は政府のやることを批判しているだけだ。

 ところが、ようやく私が主張するような内容の記事を「日経ビジネス」誌7月12日号が掲載した。「日本倒産 あなたは消費税30%に耐えられますか」という特集を組み、今の財政赤字を解消するには消費税を30%に引き上げなければならないとしている。私にしてみれば「今頃カバーストーリーになっているのも、のん気な話だ」という思いもないではないが、取り上げられないよりはずっと良い。

国債を国民が買わなくなったとき、暴落のトリガーが引かれる
 特集で取り上げられている個々のテーマは、これまで私が指摘してきたことに近い。扉ページの写真では、ギリシャ・アイルランド・イギリス・米国・スペイン・フランス・イタリア、そして日本などをドミノに見立て(いずれも累積債務が多く財政赤字がマイナス方向に大きい国ばかり)、それが倒れていく様子を描いている。私がこれからの世界経済を「積み木倒し」と指摘していることと同じイメージだ。

 日経ビジネスは「アソシエーション(類推・連想)の危険性」についても指摘している。私の言う「次はどこか?」という連想ゲームのように忍び寄る危機のことだ。現在世界がもっとも懸念しているのはギリシャ危機だが、「ギリシャの次はどこか」と類推が始まると、危機は別の国に飛び火する。つまり、ドバイショックのソブリンリスク(政府債務の信認危機)はギリシャからスペインに飛び火し、各国を巻き込みつつ、やがて日本を襲うというわけである。1990年代後半にタイから始まった通貨危機がインドネシアやマレーシアに飛び火し、やがて韓国に波及してアジア危機になったように、だ。

 今回の特集は、私が過去に指摘してきたことを手際よくまとめてくれたような印象がある。ただ日経ビジネス1誌だけではなく、NHKや朝日新聞、日本経済新聞などがもっと国債問題や財政問題を取り上げ、国民の間で議論を深めてほしいものである。残念ながら、まともにこのような主張をしているところはほかにはまだない。

 いずれにせよ、今の国債バブルが永遠に続くわけではない。いつかはそのバブルが弾ける。日本の国債がいまだに弾けないのは、基本的に日本国内で消化しているからだ。しかし、現状でも40兆〜50兆円の日本国債を外国人が買っている。その分を空売りされたら国債バブルは弾け、大変なことになる。

 私は最近、国債の買い手が躊躇し始めていることを懸念している。日本国民が日本国債を買うことを放棄したとき、空売りは本格的に始まり、暴落のトリガーが引かれる。


最優先すべきは財政規律、その間は社会福祉も後退せざるを得ない
 トルシェ総裁が「財政健全化こそ持続的成長につながる」と発言したのに対して、菅直人首相は今年6月のG20(20カ国・地域首脳会議)で「強い経済、強い財政、強い社会保障」などと訳のわからないことを言っている。そもそも、この三つを同時に実現できるのだろうか。歴史を振り返って見ても、そんなことを実現できた政治家は世界を見渡しても誰一人としていない。実現不可能なことを平然と言ってしまうあたりが菅首相の恐ろしいところだ。

 企業経営者なら誰でも知っているが、今は選択と集中の時代である。「価格を上げて、コストを下げて、売り上げを伸ばす」というノー天気なことをいう人は少なくなった。“いいとこどり”はできない、ということを皆良く知っている。

 菅首相は三つの目標のうち何を一番重視し、どのような優先順序で政治を行おうとしているのか、それを考えなくてはならない。当然財政規律が最優先順序で、その間は社会福祉も後退せざるを得ない、ということである。

 カーター以来続いた民主党のバラマキで悪化したアメリカの財政建て直しのためにレーガンは国家による福祉を放棄する施策に打って出た。401k(確定拠出年金)という自己責任の年金制度に税制上の優遇措置を与え、運用は自己責任でやってくれ、と宣(のたも)うたのである。

 日本の民主党も野党の頃にはこれに近い年金改革案を標榜していた。すなわち年金を2階建てとし、1階部分は生活保護と一致させ、税金でカバーする。そのために社会保険庁を解体して国税庁と合体させ、歳入庁とする。2階部分は401kと同じく民間部門が自分の計画に沿って拠出し、運用していく、というものである。現行のシステムからの移行期間は20年とし、今までに払い込んできた人に不利にならないようにする、ということまで書かれていた。

 長妻昭厚生労働大臣も立案に拘(かか)わっていたわけだが、政権を取り、大臣になってしまったら、社会保険庁の解体も、歳入庁も、2階建て方式の年金も、すべて闇の彼方に消えてしまった

日本も北欧型の高福祉社会を目指すのか
 「消えた年金記録」問題をとって見ても、いまだに解決の糸口が見つからない。本件もまた長妻厚労大臣である。民主党が野党だった時代に長妻氏は「ミスター年金」と呼ばれ、自民党に厳しく詰め寄り、当時の桝添要一厚労大臣を追い込んで莫大な金をかけて年金のデータの調査を迫った。ところが自分たちが与党になり、大臣になってみるとこの追究はピタリと止まってしまった。

 その理由は簡単である。失われた年金を調べるにはデータベースとの照合が必要だが、基になる情報がデータとして残されていない。社会保険庁の職員が、集金した年金を自分のポケットに隠してしまい入力していないような例が数多(あまた)あるからだ。入力ミスではなく、そもそも入力されていないものもある。これでは照合のしようがない。いくらお金をかけて調査しても、結果が出るはずがない。

 そうした問題にフタをして社会保険庁の多くの職員は「日本年金機構」でほとんど同じ数の同じ人間が同じ仕事しているのである。解体ではなく“社名変更”である。昨年の総選挙で圧倒的な支持を受けて衆議院を握った民主党がなぜ支持を失っているのか、評論家の分析は要らない。民主党は姿見鏡を見れば自分で原因が分かるはずである。

 「強い経済、強い財政、強い社会保障」の一部を選択し、死ぬ気でやるなら実現も可能だろう。たとえば北欧は租税負担率を50%にして強い財政基盤を作った。だからこそ、強い社会保障を実現できた。国民は税金が高くとも、年金や病気のときの面倒を国がきちんと見てくれるから不満は少ない。貯金をしなくてもイザというときは国が面倒を見てくれるのである。その代わり、決して経済は強くはないし、成長性も高くない。しかし社会は安定し、生活水準は世界最高レベルである。

 日本も決意すれば、北欧のような高福祉社会を実現することも可能だろう。であれば、民主党はそういうビジョンを国民に示す必要がある。租税負担率を50%まで高めるが、その代わり安心した生活を提供すると。国民がそれに納得すれば、その道を邁進すればいい。

渡辺代表は正攻法で国会論戦に臨んでほしい
 だが、それは現実的には難しい。日本の国民はそこまで国家を信頼していないからだ。また財政規律と社会福祉が二者択一になったときに国家による社会福祉を選択する国民がそれほどいるとも思えない。子ども手当や高校の無償化が評価されなかったのは、それが国民の要求する基本的な政策だ、と認識していないからだと考えられる。

 財政規律を回復しないで国債がデフォルト(債務不履行)状態に陥れば、貯金・年金・保険・信託などすべての金融資産が失われるし、また預金封鎖も現実には行われるであろう。日本の歴代の自民党政権がやってきたバラマキの結果がどのようなモノか、これを放置するとどういうことになるのか、国民の金融資産を差し押さえることなしに国債暴落からの回復はあり得ない、ということを国民に分かりやすく説明すれば、「財政建て直し」が最優先という選択をするに決まっている。

 それでもまだ福祉、というならやればよい。私もいろいろなところで発表しているが景気回復については税金を使わない方法がまだまだたくさんある。だから最終的には福祉を後回しにしても財政規律という選択になる。財政に関しては前回も触れたようにまず20兆円くらいの予算を削り、その上で消費税に手をつける、という順序であろう。

 今後みんなの党がこうした「小さな政府」へのアジェンダ(政策課題)で民主、自民両党に論戦を挑むと思われる。渡辺喜美代表がブレなければ財政再建に向けた、だいたい正しい方向の議論が進むものと思われる。民主党が9月の代表選に向けて分裂し、政局にならない限り、「国債の暴落を防ぐための最後の修羅場:デフォルト国会」となるはずである。

 国民の淡い期待と風を受けて第三勢力に上ってきた渡辺代表には、あまり色気を出さずに正攻法(公表されているアジェンダ)で国会論戦に臨んでもらいたいものだ。
 

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コメント
 
01. 2010年7月22日 12:01:48: cqRnZH2CUM
>「財政再建をしたら景気が失速するという考え方は間違っている。財政健全化こそ持続的成長につながる」
>トルシェ総裁の発言はきわめて教科書通りでまっとうな意見だと思う。

歳出削減で景気が回復することはあっても、増税による財政再建で景気が回復したという例はほとんどないだろう。大体、増税=>ばらまきのスパイラルに陥った末にハイパーインフレで破綻する。

重要なのは、どんな組織(国家)も長期的には生み出す付加価値(∝GDP)に相応しいサービス(福祉、公共投資、軍事・・)しかできないという当たり前の事実を認識することだが、
政治・行政(議会・政府・官僚)に歳出カットや規制改革等ができず、日銀頼みで国債バブルを続ければ、産業空洞化、資産逃避、実質GDP比債務増大の後で、必ず、急激なインフレかデフォルトによるサービス破綻が起こるから、結局は同じことかもしれない。

ただ、国債バブルが大きいほど、その破裂後のインフレやサービスカットがひどくなるので、経済と国民生活の破壊レベルが大きく、その後の回復も、さらに大変になる
http://www.shadowstats.com/


02. 2010年7月22日 15:29:36: NEazZZG9zk
日本の1990年代なら有効な財政再建論だと思う
不良債権処理をやりたくないから国債を大量に発行し
ゼロ金利や超低金利政策を続けて(量的緩和とか)延々と
約20年間やってしまい

財政再建が難しい状況になってる。
少子高齢化と産業空洞化、国債積み上がり財政悪化
こんな時に消費税上げが可能?

最初に国家財政の支出から全面的に削減する事から入らないと
財政再建の入り口を間違うと上手く行かないだろう
消費税上げから入るとダメでしょう


03. 2010年7月22日 16:18:19: BDDFeQHT6I
増税すれば歳出削減圧力が無くなり、財政の無駄がより拡大されるだけだろう。
増税は最後の手段、今は名古屋の河村市長のように減税議論をしてでも歳出削減圧力を強くして行かねばならない時ではないだろうか。

04. 2010年7月22日 18:34:49: sy4SxNTKOI
大前研一さんて不安を煽るだけで対応策を提示出来ない様ですね。せめてドイツのメルケル首相の対応策を掲示すれば良いのに。
阿修羅掲示版には対応策の投稿が有り、一覧して見て下さい。

参考:阿修羅ページ
URL:http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/277.html


05. 2010年7月22日 19:51:30: 7ZIArRJ9eQ
減税だけでは日本経済の立ち直りは無理なんじゃない?
移民政策とか、国家の在り方を根本から変えないと
国民の老齢化と介護で潰れてしまう


06. 2010年7月22日 20:22:01: OU45NNHkXI
>>04
同意です。大前健一はすでに過去か、世界権力側だと思う。

07. 2010年7月22日 20:58:15: Bvk5DTbMwJ
景気がというより安定した経済状況の人が多くなれば、
社会保障などは縮小するはずなんだよね。

08. 2010年7月22日 21:03:39: HbPDUassgc
元々国民は直接に国債を買っては居ないでしょう
失業率が上がれば株価が上がる理論が面白いが
頭は空虚であるから構築は無理で統計棒読み


09. 2010年7月22日 21:34:36: cqRnZH2CUM
>>04
空売りを禁止し、レバレッジを低下させることで、
一部の成功した投機家が相場変動の利益を独占したり、
相場操縦によって過剰な相場の変動を防ぎたいというのはわかるし
別に禁止することで、大きな経済的な損失が発生するわけではない。
(流動性が低下し、価格形成が困難化するというデメリットはある)

しかし、
一部の投機家の思惑だけで大きく相場が動くわけではなく
彼らの予測が正しく、現実の価格が歪んでいると、
多くの投資家が思って初めて大きく相場が動くので、
欧米バブル崩壊や、今回のソブリンリスク・ユーロ安といった
必然的な動きを防げるわけではない。
単に動きを遅くしたり、変動を緩やかにする効果しかない。

例えば、それによって現在続いている、新興国ファンドへの
富裕層の預金移動が止まるわけではないし、
先行きの暗い株式市場からの資金逃避が止まるわけではない。
ましてや今後発生する日本の国債バブル崩壊を防げるわけでもない。
地震と同じく、歪みが蓄積されれば必ず、それはどこかで解放される。
規制はその速度を遅くする効果しかないので
本質的な対策にはならない。


10. 2010年7月22日 23:38:47: sy4SxNTKOI
>>08 さんへ
>国民は直接に国債を買っては居ないでしょう
個人向け国債で10%〜15%レベルが購入しております。
>失業率が上がれば株価が上がる理論が面白いが
一般的には失業率が上がることは不況で景気が悪い事を示し、株価は下がるはずですが、アメリカとの為替の上下と先物取引の関係で株価が上がる事が多いです。
先物取引を無くせば、失業率が上がれば株価が下がります。

>>09 さんへ
始めに、メルケル首相が空売り禁止をした背景は理解されて方と思います。
参考:阿修羅ページ
http://www.asyura2.com/10/hasan69/msg/236.html

そして、ギリシャの財政危機対応でGS(ゴールドマンサックス)がどの様にして莫大な利益を上げたか理解されている方と思っております。
(説明が必要ならは、次のコメントで記載致します)

>一部の投機家の思惑だけで大きく相場が動く
小生は相場が動くと思っております。
理由1、5月6日(木曜日)、米国の株式市場は大きな混乱に陥った。<現時点では原因は不明>
 当初、この株価暴落は、100万株(million)を10億株(billion)と間違えて注文入力するという単純な誤発注によって引き起こされたとの憶測が流れた。
理由2、2月1日の富士フィルム株の異常な動きに見ることができるのです。
 この日午前、富士フィルム株の株価は2,814円から2,712円まで急落、そして2,750円まで戻すという激しい値動きを、なんとわずか1秒間の間に成し遂げたのです。東証始まって以来、このような大型株がわずか1秒の間の6%も変動してしまうことなど、決してなかったし、常識的に考えてもあり得ないことなのです。 
理由3、東証は、来年2月には一部の顧客に向け、最短ミリ秒レベル(1ミリ秒は1秒の1000分の1)での配信サービスも開始する。
コンピューターの小口取引による莫大な取引量の攻撃を想定しております。

>日本の国債バブル崩壊を防げるわけでもない
小生もバブル崩壊は防げないと思っているが、先にドルが崩壊しドル債権の紙くずかによる円崩壊と思っております。
しかし、日本の債務は1,000兆円としたら、債権は700兆円で純債務は300兆円とおもっており、債権の500兆円は金融資産です。
この500兆円の金融資産をドル崩落前に活用出来れば、日本国債の崩落準備が出来ると思っております。
一例として、日銀法第三十三条 二に、手形、国債その他の有価証券を担保とする貸付けと有り、米国債を担保として日本国債の相殺が可能であれば良いと
思っておりますが、日銀の株主で39%取得のロスチャイルドとが許可しないと思われます。
次の案としては、上記金融資産と同等の政府紙幣の発行が有ると思います。


11. 2010年7月23日 04:21:55: cqRnZH2CUM
>一部の投機家の思惑だけで大きく相場が動く

BlackMonday以降も技術革新が進み、近年のHFTでもETFとの裁定が行われ膨大な取引量になっている。東証アローヘッドも巨額の手数料収入が魅力だから実現したのだろう。
今後は特定の株のボラティリティが仕手株のように上下し、ソフトウェアの組み方によっては、短期的に大きな不安定性をもたらす事態が十分ありえる(例:株価1円への急落)ので、取引所が値幅制限を入れる形の規制は正当化できると思う。

しかし、値幅制限や投機的空売り禁止によっても、本当に、企業価値がなくなった株価を下支えすることはできない。逆に、人為的投機によって、大きな利益と配当を確実に出している企業の株価を人為的に長期に下落したままにすることはできない。売り手が莫大な損失を支払い続けることになるからだ。

つまり株式市場全体が長期にわたって数十%程度動くといったような「ある程度継続する相場全体の大きな動き」は空売りなどの投機だけで起こすことはできない。
やはり背後に大きな歪みが存在し、それが投機をきっかけにして現実化するというのが正しいだろう。

>バブル崩壊は防げないと思っているが、先にドルが崩壊しドル債権の紙くずかによる円崩壊

米国は財政赤字に加え経常赤字も巨額であり、確かに当分は楽観を許さない。
今後も、これまで同様、実質的な為替価値は低下し、世界の経済に占めるWeightも低下していくことになるはずだが、米国も日本同様、自国通貨建てなので、デフォルトに陥る可能性は低い。
基本は国家の生産力に基づく減価にとどまるはずだ。
そして米国の方が日本より(長期的には高齢化が進む中国よりも)潜在成長率は高く規制が少ない分、生産性が全産業で高いので、本質的な破綻は起こらないだろう。

日本の場合、規制や少子高齢化などによる潜在成長率の低さと、新興国と競合する産業構造、そして経常黒字や貯蓄率が今後減少していき、自民でも民主でもバラマキ福祉が予測されるので、よりリスクを大きくしている。

>一例として、日銀法第三十三条 二に、手形、国債その他の有価証券を担保とする貸付けと有り、米国債を担保として日本国債の相殺が可能であれば良いと
>上記金融資産と同等の政府紙幣の発行が有ると思います。

よほど政策当局が失敗しない限り、日本のデフォルトは原理的にありえないが、日銀が引き受けても政府紙幣を発行しても結局は全て、日本国が保証する紙に過ぎないので、日本の生産力の低下が継続すればインフレは避けられない。
また日本政府の外貨建て資産は国債総額に比べて1割程度なので、埋蔵金同様、一時的な効果しかない。

最終的に重要なのは、やはり日本の産業構造の改革・生産性向上と、無駄排除のプライマリーバランスの改善ということになるので、政府と民間が、戦後復興期と同じように、真面目に取り組んでいくしかないのだろう。
そのためには一度、ひどいインフレを再体験し、国民が目覚めるしかないのかもしれない。


12. 2010年7月23日 10:14:26: sy4SxNTKOI
>>11 cqRnZH2CUMさんへ

>短期的に大きな不安定性
短時刻の価格変動が問題で有り、長時間での価格変動は相場に任せれば良いと思ってます。

>米国は財政赤字に加え経常赤字も巨額
2010年4月末時点で、公表されている米国政府債務(Public Debt Outstanding)は12兆9487億ドルと約13兆ドルとなっている。オバマが大統領に就任した当時が11兆ドルだったので、ここまでに2兆ドル増え、今現在議会が承認している債務上限が14兆ドルのため年末には14兆ドルまで膨らむことは間違いない。
・年平均1.5兆ドルづつ膨らみ続ける財政赤字をどう考えるか
米財政収支は4月でも赤字を継続。4月は通常、所得税納付で黒字になるものの、4月としては過去最大、史上最悪の赤字となった。
4月に財政収支が赤字となるのは、1983年以降で昨年、そして今年の2度だけ。
・月間の連続赤字は過去最長を更新して19カ月連続。

>米国も日本同様、自国通貨建
FRB(米国)の株式は民間銀行持ち寄りで米政府は一株も持って無く、担保が無ければドルの印刷は出来ない。
(デノミを想定)
日本銀行の株式は政府が50%、ロスチャイルド39%、その他銀行関係11%で、政府の強権により円の印刷は可能。
(印刷した時は、ハイパワーインフレを想定)

国のディフォルトについては、各位殿の想定する考えが有ると思います。


13. 2010年7月23日 14:42:51: cqRnZH2CUM
>・年平均1.5兆ドルづつ膨らみ続ける財政赤字をどう考えるか

米議会予算局(CBO)は長期財政見通を上方修正した
[債務残高が6割減、プライマリーバランスの赤字も約15分の1に縮小]
http://www.cbo.gov/ftpdocs/115xx/doc11579/06-30-LTBO.pdf
http://www.cbo.gov/ftpdocs/116xx/doc11673/07-22-SSDisabilityIns_Brief.pdf
こうした国民にとって甘めの見通しは、どこの政府も同じらしいw

現在、英国で、ややStagflationの兆候が見えている。
上記甘い見通しが外れれば、FRBも去年行ったような禁じ手の長期米国債買取のさらなる増額に追い込まれることになり、新興国景気と資源価格の動向次第では、最悪、米も日本同様、悪性のStagflation(hyperinflation+高失業=極貧層の激増)を覚悟する必要がある。
ただし、適切に政府と国民が対応すればマイナーシナリオで終わるだろう。
http://jp.wsj.com/Finance-Markets/node_77313


14. 2010年7月23日 15:56:09: sy4SxNTKOI
>>13 cqRnZH2CUMさんへ

100ドル紙幣を交換する2月までは様子見と思っております。
ご意見、ありがとうございました。



15. 2010年7月23日 16:22:56: Ek8IyVCbxY
11.さんへ
>最終的に重要なのは、やはり日本の産業構造の改革・生産性向上と、無駄排除
-----------------------------------------------------------
産業構造の改革・生産性向上と、無駄排除の内容を、具体的に教えてください.
生産性向上をみると、JR西日本で指摘されたように、現在でもやりすぎの面が多分にあると思われます.
長期的な視点で改善を図って行くことは必要ですが、生産性向上=労働者の酷使ではいけません.

16. 2010年7月23日 16:54:06: ZsUNOgGnko
概算要求1割削減、各省に指示へ 財務相、特別枠を確保
2010年7月23日15時6分

 野田佳彦財務相は23日、2011年度予算編成の概算要求基準で、各省庁の予算について、今年度予算より1割程度の削減を求める方針を固めた。ただ、高齢化による社会保障費と民主党のマニフェスト(政権公約)に盛り込まれた政策の予算などは削減対象から除き、予算配分にめりはりをつける。

 野田氏は基準案を今夕、各閣僚に示し、27日に閣議決定する方針。1割削減の対象から外すのは、1.3兆円の自然増が見込まれる社会保障費、財源不足の地方自治体へ配る地方交付税、民主党のマニフェストに盛り込まれた「子ども手当」などの新しい施策。これらを除いた公共事業費、文教・科学振興費、防衛費、人件費などの約23兆円を対象に1割削減を求める。

 菅政権は国債の元利払い費をのぞいた来年度の歳出額を、今年度と同じ71兆円以下に抑えることを閣議決定している。このため、社会保障費の自然増と民主党が提言した成長分野への「特別枠」の財源を合わせた3.3兆円を確保するには、その他の各省庁予算を削減する必要があると判断した。削減で2.3兆円程度の財源を確保できれば、1兆円ある「経済危機対応・地域活性化予備費」を特別枠などに振り替えることで、3.3兆円の財源を確保できる見通し。
http://www.asahi.com/politics/update/0723/TKY201007230386.html


17. 2010年7月24日 00:04:10: i61MzdvS2U
大前研一さん←その時その時、時流にのったテーマで適当に分かったような発言をする人。経済評論家というよりアジテーター、扇動家という言葉がふさわしい。中国に関する著作には笑わせて頂いた。

話の中身に自分の自慢話が大量に入っているのも特徴。自分の趣味の自慢話まで本にする。それでもよく発言の機会が与えられているのは、企業経営者、資本所有者の立場に立ち持ち上げることをしているから。


18. 2010年7月24日 04:13:06: E7ypjUhkpQ
大日本帝国政府は消費税で”法人税減税”を木としているのであって”財政規律回復”にはなってません。これに大前大先生のおっしゃる”財政規律回復”となると消費税35%は避けられないですよ。何年か景気回復のあとか、今すぐかの消費税35%の地獄が待ち構えてるだけではないですか。これが小さな政府ですか。小さな政府って税負担を少なくするための絵図ではないのですか。
 大上段に振りかぶってお説ごもっともといっても何のことは無いただの消費税増税キャンペーンです。

19. 2010年7月24日 12:08:17: TcJwcmz5Jk
30年前より仕組まれた国債暴落により、予定どうり日本国が潰されて、けつの毛まで抜かれようとしているときに、法律だロスだ外国だといってるときではないでしょう。日本本位にやるべきです。外国と繋がる政官財は追放から始めないと。蒙古来襲のときは抗戦反対派は全部切ってから決戦に及んだ。

20. 2010年7月24日 18:25:26: 1Cpw8CVCJg
04,06,17諸氏に賛同します。

平成維新の会、等々、20年来大前氏の言動を注視してきました。

私の結論、米国の回し者。


21. 2010年7月24日 21:37:41: 8P3arQErrQ
国債暴落は、ハゲタカファンドが債権を借り出しての空売りからスタートする。政府も日銀もこれに備える必要がある。空売りが出たら、不退転の決意で買い支えるべきである。市場から売る債権が無くなるまで徹底抗戦するのが原則。これができるのは政府と日銀だけ。ハゲタカファンドが逆日歩で干上がるまで粘る必要がある。これで結構なお金が稼げるはずである。もしそこまで度胸が無いのであれば、空売りを禁止すべきである。借りた債券による空売りさえ無ければ日本国債は暴落はしない。絶対に。

22. 2010年7月24日 22:55:40: zh3Ewwoj6k
経済学者らしきと言う
詐欺師の言い分。
金を誤魔化すのは何かと骨が折れる
いませんか近くに大した仕事もせず
羽振りのいい人が。

23. 2010年7月25日 01:12:02: IqDrSmvKOo
>財政再建を第一に考えれば、歳出を抑えて税収を上げなくてはいけない。(大前研一)

なんでよw
民間経済(企業と消費者)に対する負担を取り除くために大減税(法人税・所得税・消費税すべてを全廃w)し、その上で、国家債務を減らすために、宦官と公務員を大量首切りし、給料を半分にし、公務員が張り付いている(仕事している)規制を全部撤廃してして、歳出を大削減すればよいw

>空売りを禁止すべきである。借りた債券による空売りさえ無ければ日本国債は暴落はしない。絶対に。(8P3arQErrQ)

暴落すべきものを暴落させない権力の行使で、誰が得しているの?w
とっとと暴落しろ、カス国家(宦官と公務員と政治屋)が使い倒して発行した債券w
そんな紙屑にカネを出した奴(銀行、間接的に俺たちw)は、国家に貸す非生産的行為の罰を受けろ!w


24. 2010年7月28日 17:15:39: LiUBidzq76
大前さんは もう逃げれないのでしょうね。
ユーロ絶賛してましたから・・

ユーロ導入から始まった驚くべき財政健全化の効果
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/112/index1.html


25. 2010年7月28日 17:19:22: LiUBidzq76
>>24
24です。リンク先 間違いました。
2007年12月26日の大前さんの予測です。
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/a/112/index.html

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