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(回答先: 硬直した日本には「椅子の奪い合い」が足りない 投稿者 gikou89 日時 2010 年 5 月 29 日 20:11:50)
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920021&sid=a2hGylREL_DE
5月24日(ブルームバーグ):もしアルカイダ系のテロリストがインドネシアから外国人投資家を追い出せると考えていたなら、ジム・キャッスルさんのような人たちの存在を知らなかったということになる。
7年前、シティグループやエクソンモービル、ネスレなど多国籍企業100社のコンサルタントを務める米ミシガン州生まれのキャッスルさんは、ジャカルタのJWマリオット・ホテルで昼食を取っていた時、爆弾を積んだ1台のトラックが建物の外で爆発。12人が死亡、150人が負傷した。キャッスルさんは無事避難した。
昨年7月、同じホテルで朝食会を主催していたキャッスルさんはもっと大きな悲運に見舞われた。自爆テロ犯2人がマリオットと近隣のリッツ・カールトン・ホテルをほぼ同時に攻撃。9人が死亡した。キャッスルさんはがれきの山をよじ登り辛うじて脱出したが、一時的に聴力を失った。
二度目の脱出劇から約1年。「ここではテロ攻撃よりもデング出血熱で死ぬ人の方が多い」と言うキャッスルさん(64)は、ジャカルタで仕事を続けており、テロに遭う危険性を意に介していない。
こんなキャッスルさんのたくましさが報われている。人口世界4位、イスラム教徒最大の国であるインドネシアが、個人消費と資源がけん引する経済ブームの恩恵に浴しているためだ。
インドネシア株を含む資産2320億ドル相当の運用に携わる英資産運用会社アバディーン・アセット・マネジメントのヒュー・ヤング氏(シンガポール在勤)は、インドネシアについて「潜在力は劇的だ」と指摘。「資源が豊富で人口も多い上、国内企業の一部はアジアでも最優秀の部類に入る」との見方を示した。
BRICs入りはいつか?
インドネシアの人口は2億4000万人。経済規模は5140億ドルで、東南アジア最大だ。国際通貨基金(IMF)の4月の予想によると、今年のGDP(国内総生産)伸び率は6%と、昨年の4.5%を上回る見込み。そうなれば20カ国・地域(G20)では、中国、インドに次ぐ3位。両国とともにBRICsを構成するブラジルとロシアを上回ることになる。
今では、ゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーがともに、BRICs入りの候補国としてインドネシアを検討すべきだと指摘している。だが、BRICsに新たにインドネシアの頭文字の「I」を付ける時期をめぐってはアナリストの見方が分かれている。
モルガン・スタンレーのマネジングディレクター、チェタン・アーヤ氏(シンガポール在勤)は、インドネシアの来年の成長率が7%付近に達すれば、BRICsに加えることを検討すべきだとみる。
BRICsの名付け親であるゴールドマンのチーフ・グローバルエコノミスト、ジム・オニール氏(ロンドン在勤)は、真のBRICs入りには、GDPの規模が世界全体の3%近くを占める必要があるため、アーヤ氏の見通しよりかなり長い時間を要すると言う。現在はわずか1%にとどまっている。
資源などに恵まれた潜在力
オニール氏は「インドネシアにはいずれBRICs入りできるだけの潜在力がある」と指摘。「危機後の対応もうまかった。持続可能な需要の伸びが見られている」と言う。
投資家は、インドネシアはその持てるすべての潜在力を解き放ちつつあると指摘する。オーストラリア北部まで東西5100キロにわたり約1万7500の島々から成るインドネシアは、世界最大の石炭産出国であるだけでなく、世界最大の金鉱山も持つ。銅資源も豊富な上、同国最大の貿易相手国である日本と中国からの距離も近く、地理的にも恵まれている。
6月には、中国の温家宝首相とオバマ米大統領がインドネシアとの関係強化を目指しジャカルタ訪問を予定している。オバマ大統領は子供のころインドネシアで暮らした経験がある。インドネシアは中国との貿易額が2005年から09年までに2倍以上増え、255億ドルとなった。対米貿易も同20%程度増加し、180億ドルに達している。
過激派に強硬姿勢
04年に就任したユドヨノ大統領(60)は、先進国で教育を受けたテクノクラート(有能な実務担当者)を政権の随所に配置。昨年の外国資本による直接投資額は140億ドルと、04年(46億ドル)のほぼ3倍になった。国民1人当たりの所得も2300ドルに倍増。政策金利は過去最低の6.5%にある。
ユドヨノ大統領は、イスラム過激派グループに対して強硬姿勢で反撃に出ている。キャッスルさんの朝食会が被害を受けた昨年7月のテロ以降、インドネシアの治安部隊は多数のテロ容疑者を逮捕し、あるいは殺害した。
殺害された容疑者の中には、昨年7月のテロと、202人の死者を出した02年のバリ島ナイトクラブでのテロの首謀者として指名手配されていたヌルディン・モハメド・トプ容疑者もいる。インドネシア警察当局は、今月12日には、昨年8月17日の独立記念日式典でユドヨノ大統領に対する攻撃を企てた容疑者5人を殺害した。
ガルーダ航空に賭ける投資家
投資家は近く、インドネシアで成功から最も程遠い存在だった企業のサクセス・ストーリーをめぐり勝負に出る可能性がある。ずさんな安全管理が響き経営難に陥ったインドネシア国営のガルーダ航空だ。
07年、欧州連合(EU)はインドネシアの複数の航空会社が2年間で計272人の死者を出した3件の墜落事故を起こしたのを受け、ガルーダなど同国航空会社の域内空域への乗り入れを禁止する措置を取った。
一方で5年前、ユドヨノ大統領は、パリで教育を受けた外交官の息子、エミルシャ・サタル氏にガルーダの再建を要請。同氏は海外から専門家を招いて同社の安全対策の監視を強化し、パイロットの再訓練や、老朽化した航空機の退役に取り組んだ。
これを受けて顧客の信頼感が回復。ガルーダは09年に1兆ルピアの黒字を計上した。会社存続のため、1兆ルピアの資本注入を受けてからわずか3年目の快挙だった。EUは同年7月に飛行禁止措置を解除。同社は現在、14年までに保有機数を116機に倍増させる計画の一環として、7−9月期に最大3億ドルの増資を行う方針だ。
かつて見放されていた航空会社が好ましい投資対象へと変ぼうを遂げているガルーダの例は、インドネシアが新興市場のメジャー・グループ入りする準備にあることを示す確かな証拠かもしれない。(ウィリアム・メロー)
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