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野村ホールディングスが挑む大改革、“外資化”への試練
http://www.asyura2.com/10/hasan68/msg/229.html
投稿者 gikou89 日時 2010 年 5 月 22 日 08:46:57: xbuVR8gI6Txyk
 

(回答先: 「Twitterを規制するなら総務省に火をつける(笑)」――孫社長、一問一答 投稿者 gikou89 日時 2010 年 5 月 22 日 08:38:59)

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100521-00000000-toyo-bus_all

グローバル型社員(G型社員)。野村ホールディングスは今春、2011年度の新卒採用で初めてこの募集項目を設けた。

 採用予定600人のうち、G型で50名程度を見込む。目的は「これまで外資に流れていた優秀な人材を取り込むため」。TOEIC800点が最低条件で、流暢な英語力は必須。初任給は他の社員(全域型・地域型)が月20万円に対し、G型社員は54.2万円(残業代込み)と大違いだ。年換算650万円は、海外証券会社の平均的な水準という。

 野村の法人部隊の大半が集結するアーバンネット大手町ビル。08年のリーマン・ブラザーズ買収後、六本木ヒルズにいた国内リーマン社員のほとんどがここへ移転した。3階が債券、5階が株式のトレーディングルームだ。

 「債券トレーディングの連中に、インド人が上司になって大変だなと言っていたら、自分のボスもインド人になったよ」と、投資銀行部門の幹部は苦笑する。

 買収後、職場は変わった。国内の会議でも、外国人が一人でもいると英語で行われる。会議室のドアも今では「Conference Room #100」などと英語表記だ。

 そして人事制度。昨年6月から新たな職種として導入されたのが、冒頭の「G型社員」である。

 昨年6、7月に分けて法人本部(投資銀行部門やトレーディング部門など)1600人のうち700人強がG型を選択。IT、財務、リスク管理、法務など管理部門の約800人のうち100人強も移行した。さらに、旧リーマン日本法人からの移籍者500人強や中途入社の一部も含め、国内では約1500人がG型社員になった。国内営業部門の1万人強は対象外。一方、旧リーマン社員が中心の海外部門の約1万人は基本的にすべてがG型社員だ。

 報酬体系は他の社員と同様、「基本給+賞与」だが、特に賞与のメリハリが大きい。実績次第で1億円プレーヤーとなることも可能。ただ、専門性を追求するため、一度G型になると他の部門へ移れない。投資銀行部門を選択すれば、ずっとそのまま。いわば片道切符である。「成績が悪ければ給料も激減するし、中心のポジションにいられない。要するにハイリスク・ハイリターン」(野村関係者)。

 外資系証券では当たり前の制度だが、これをリーマン買収を機に本格導入した。評価や評価尺度の決定は各部門長(部門CEO)が行う。転換選択は毎年実施し、「法人業務については、現在の45%から大半をG型に転換したい」(同)という。

■リーマン出身幹部が流出 カギを握る人材保持

 野村は「グローバルトップ5の投資銀行としてゴールドマン・サックスなどと伍していくのが目標」(法人部門幹部)。とすれば、外資系と同じ人事制度の導入は不可避かもしれない。ただし問題は、器を作っても、中身が伴うかどうかだ。

 法人部門でG型を選ばなかった社員は、「ジョブセキュリティ(職の保証)がないから」と話す。「そんなに自信もないし、今時クビになっても再就職は大変だし……」。

 今後は、こうした社員とG型社員が同じ部門で混在する状況が続く。机が隣り合わせでも、互いのモチベーションにかなりの差が生じるだろう。過渡期とはいえ、外資系証券とも違う異常な状況だ。また、部門ごとに命令系統を分けると、逆に部門間のチームワークが悪くなり、利益追求で部門や個人の暴走を招きやすい。これは外資系一般に言えるリスクだが、導入初期の野村がこれをどうマネージしていくか。

 外資化という名の「リーマン化」。社員の一部からは「こっちが買収したのに、なぜ向こうに合わせなければいけないのか」との不満も聞かれる。「リーマンの海外社員は優秀。もともと実力が違うのに、英語になると、余計かないっこない」「野村はリーマンに乗っ取られつつある」といった声すら漏れてくる。

 実際、海外各部門のヘッドはほとんどがリーマン出身者。多少の配慮もあろうが、これが実力だろう。

 一方、そのリーマン出身幹部の流出が最近、尋常ではない。今年3月、アジアの株式部門、債券部門、投資銀行部門の3人のヘッドが相次ぎ野村を去った。4月には欧州の投資銀行部門ヘッドも退社。買収時に契約した報酬保証の期限切れが一因としても、優秀な人材の保持が重大な課題となってきた。この4月から最高意思決定機関である経営会議のメンバー(計11人)にリーマン出身者を初めて起用したが、人材離脱を食い止める意図も指摘される。

 折から米国では、大手金融機関が10年1〜3月期の決算を発表。ゴールドマンの純利益は約3200億円と、野村の10年3月純利益678億円の約5年分を、3カ月でたたき出した計算だ。この膨大な格差の背景には世界最大市場・米国での収益力の差があり、M&Aなどの巨大案件獲得を可能とするグローバルネットワークの差がある。

 現在、野村はリーマン買収では対象外だった米国拠点を自前で急拡大している。トレーディング部門を中心に、人員は08年8月の約900人から10年3月には約1600人まで増えた。過去2度にわたり巨額損失を計上し、縮小に追い込まれた米国での再挑戦。昨年の巨額増資資金を注ぎ込んでいるだけに、まさに経営責任がかかっている。

 野村の「外資化」は、日本証券界にとっても“歴史的実験”。その試行錯誤はまだ始まったばかりだ。

 リーマンの欧州・アジア部門買収から1年半。「内なる国際化」を旗印に体制を変更。だが、それは茨の道だ。

(中村 稔 =週刊東洋経済2010年5月1日号)
 

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