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イルミナティの謎 1
デーヴィッド・アイクの蛇のカルトについての問題点
1、デーヴィッド・アイクの主張
ここでは、デーヴィッド・アイクの「竜であり蛇であるわれらが神々」Children of the Matrix について述べる。デーヴィッド・アイクの従来の主張は、この世界をのっとった秘密結社ロスチャイルド・イルミナティとその背後に存在する異次元的レプティリアン爬虫類人的異星人がこの世界をマトリックスとして監獄にし、宗教で人々を縛りつけた、という主張である。その根拠のひとつが蛇のカルトであるという。
きわめて詳細、該博な情報の集積であるこの本の内容に対して私は知識はないのではあるが、単に直感として、レプティリアン爬虫類人的異星人ですべてを統一するのは無理があるのではないか、という疑問がある。すべてを統一するためには、歴史上はるかにさかのぼって、同一存在の君臨を証明する必要がある。その同一存在を、蛇のカルトに置いているわけだ。
2、私の判断
しかし私の直感として、例えば、自分の周りの日本の文化の一番根本に蛇のカルトがあったとは思えない。日本建尊のやたの大蛇退治の神話くらいか。蛇の神を天皇家が崇拝したとは思えないし、私の家には天照大神の御札が神棚に飾ってあったのは見たことはあるが、飾りのようなものだ。一番メインは仏壇であった。これはどこでも同じだろう。ただ、私の家には小さなお稲荷さんが祭ってあって、不思議に思ったくらいだ。これはきつねの神だ。蛇の像はどこにもない。周囲にも蛇の像は見たことはない。私も蛇はあしなが蜂と同じで、まむしでなくても怖いだけである。
私が関心を持つギリシアの世界は、どうだろう。アポロンのピュートン退治の話が同様にある。その結果、デルポイの神域は先住民の神かどうかわからないがピュートン蛇神から、侵入ギリシア人の神アポロンの支配に落ちたといわれる。しかし、ここでも蛇の神は知を授けてくれる存在で、崇拝される悪魔的存在とはすこし違う。ディオニュソス祭儀で夜の山々を婦人たちが蛇を体に巻きつけてねり歩く行事も、蛇の崇拝とは少し違う感じなのだ。クレタ島のクノッソスの遺跡からは蛇を腕に巻きつけたテラコッタ神官像が出土している。ここでも、蛇の崇拝があったとは思えない。主神は女性の姿をした神だ。崇拝されたのは女神だ。宗教儀式に蛇は登場するがメインではない。私がいま関心を持つアスクレピオスの場合、杖に蛇が巻きつく。医療行為には蛇が関係したことが考えられる。ここでも、崇拝される主体は、アスクレピオスであり人間の姿をしている。
3、イルミナティのなかの蛇のカルト
イルミナティをみてみよう。ユダヤ人ではあるが、実体はハザール王国の壊滅後、黒海北岸域から東欧へ離散して、ドイツに集積したアシュケナジーである。ドイツから黒海北岸域まで辿っても、蛇のカルトが存在した痕跡はない。ハザール王国にユダヤ教以前に蛇のカルトが存在したとは報告がない。ハザール王国は混成民族であり、ユーラシアのさまざまな遊牧略奪民族の集合であるので、その中には蛇のカルトを持つ民族の可能性がないとはいえないが、基本的に彼らは宗教を持たない民族であるとヘロドトスは言っている。ハザール王国の記録やヘロドトスのスキタイ誌には現代イルミナティと類似点があまりにも多いので、ここに本体があったのは確かであろう。しかし、そこまでである。アイクは、ハザール王国からシュメールへ結び付けるがそれは強引な論であり、何の証拠もない。シュメール→コーカサス→ハザールは、可能性はある。しかし、たとえばシュメール→日本ならペトログラフという話は聞くが、シュメール→コーカサス→ハザールについては文化の伝播以上の結びつきは難しいだろう。ただバビロニア・タルムードをハザール王国はユダヤ教化のとき受容しているのでそういった影響は大きい。しかし、それよりスキタイ文化からハザール文化への影響の方が圧倒的であるように見える。なんといっても同地域なのである。バビロニア・タルムードのゴイの問題についても、バビロンではユダヤ人は捕囚され、社会的に支配される側であり、ハザール王国では支配抑圧する側で、同じ単語ゴイも意味が違う。もちろん現在のユダヤ人の使う単語ゴイは、ハザール王国で使われたのと同じ意味であろう。
アイクも含めた多くの論者はイルミナティの秘教的部分が古くさかのぼると書いているが、私の見るところドイツ薔薇十字団以前にさかのぼる痕跡は、あまり感じられない。スタートは、秘教オタクの集まったドイツ薔薇十字団だ。この極秘な秘教愛好集団に蛇の崇拝があったかどうかは知られていない。ネスター・ウエブスターは、さらにさかのぼって、ピタゴラス教団のことを書いているが、イルミナティとはまったく性格が違う。蛇のカルトはそこにも存在しない。
イルミナティはむしろ秘教知識をみせびらかして、衆人を煙に巻いている感がする。それにのっていくことは彼らの思うつぼだろう。私にはアイクすら、かれらのマインドコントロールに、はまっているような気がする。
秘教オタクの線で考えれば、フリーメーソンのGは汝自身を知れのギリシャの箴言 ΓΝΩΘΙ ΣΕΑΥΤΟΝ グノーチセアウトンだ。コンパスと定規は、角の三等分問題などのギリシャ数学で出てくるものだ。儀式殺人の起源は、秘密を漏らしたものへの処刑だ。処刑が、ルーチン化することによって、人数が増え、厳罰化が進んだのだろう。それは、一度入ったら死ぬまで口外できない、言ったり、話したら殺されるという恐怖によって、すべてが知られずに数百年経過しているに違いない。
イルミナティをハザールまで追跡しても蛇のカルトは出てこないし、イルミナティの温床であったドイツ薔薇十字団にもないのである。だから、イルミナティと蛇のカルトは無関係であるという可能性が大きい。
4、いまのところ、次のような結論になる。
すなわち、イルミナティのなかに見えるレプティリアン爬虫類人と過去の文明に見られる蛇のカルトは無関係であるという可能性のほうが大きい。歴史の中の蛇のカルトは、依然深い謎なのだ。異次元の異星人の多くが蛇として見えるという可能性のほうが大きいのではないか、と私は考えている。
したがってイルミナティの悪魔崇拝儀式の中でおこる悪魔憑き、憑依された人が爬虫類人として見えることを、歴史の中に見える蛇のカルトと結びつける論はかえってなにもわからなくなる可能性があると思われる。しかし、アイクの集めたイルミナティの悪魔崇拝儀式の中でのできごとは現実にあることであろう。
また、同様にアイクのキリスト教の論、監獄宗教として爬虫類人が作り上げたという論は、ウイリアム・クーパーの論から来ているのだろうが、私にとって疑問符がつく。おそらくまちがいだ。なぜなら、現代ですら真に信仰に生きる人は、狡猾なイルミナティとは対極の位置にある人であるのではないかと思うからである。既存の宗教に疑問を投げかける手口によって、マインドコントロールを彼らは、あらゆる人にしてきたのだ。アイクは、このわなに、引っかかってしまったのだ。
5、この結論は、次の疑問を投げかける。アイクは、なぜこのような誤認をしているのか。
イルミナティの金融寡頭権力を、ハザール以前にさかのぼらせる必要があるからだ。
バビロン、シュメールと結びつけるべきだ、とアイクは考えたに違いない。これは、空理空論だ。歴史探索は、イルミナティの実体を追い求める作業であって、実体のないものは空想としかいえない。
ハザールはけっして金融寡頭権力ではなかった。それ以前は、いわゆる遊牧国家の歴史の中に埋もれてゆく。どこにも金融寡頭権力の姿はない。これが、強引な、「歴史を貫く蛇のカルト」論の出所だ。
金融寡頭権力の姿から、レプティリアン爬虫類人に繰られた蛇のカルトの集団とすれば、ハザールからバビロン、シュメールへと結びつく。
これは、イルミナティの本質をあまりに国際銀行家、国際金融寡頭権力においているからだろう。
イルミナティの母体となった集団は、まず最初にユダヤ教という宗教を服のようにまとった。つぎに国際銀行家という姿で現れた。自他ともに銀行家であると認められたが、それは本質ではない。武器として通貨を支配したから、表面は銀行家であっただけだ。それ以前はハザール・スキタイ時代は弓矢と騎馬の武器であったが、武器としての弓矢と騎馬を、武器としての通貨に変えただけであったのだ。
同様に誤認があると思われるのが、ハザール・スキタイが遊牧国家であるという論だ。ハザール・スキタイは、遊牧国家ではなかったと私は考えている。それは遊牧国家群を支配する寄生虫のような国家であっただろうと考えている。家畜を放牧していた人があるとき、家畜のように人間を支配すればよりいい、と考えてもおかしくない。ハザール・スキタイが家畜のように人々や国家を支配してきた歴史は数千年をさかのぼるであろう。途方もない高度文明である。なぜ高度文明であるかというと、武器の開発は、他の文明諸国をはるかにしのいでいたと思うのだ。しかしハザール王国は崩壊した。ここでかれらは考えたにちがいない。武器としての弓矢と騎馬を、武器としての通貨に変えよう。
しかし私はここでもイルミナティを多くの人は、国際銀行家、国際金融寡頭権力であると誤認していると考える。イルミナティは家畜のように人々や国家を支配しようとする軍事集団だ、その武器が、弓矢と騎馬から、武器としての通貨に変わっただけなのだ。しかし、一番重要な面を多くの人が見ていない。
それはイルミナティは、ハザール・スキタイ以前から、武器としての情報支配を常用していた点だ。彼らの武器は、弓矢と騎馬である以上に、武器としての情報支配によって事態がコントロールされていたのだ。
イルミナティは、まず情報の支配コントロールをする軍事集団だというのが、本質なのである。優先順位としては、1、情報の支配、2、通貨金融の支配 の順なのだ。ネイサン・ロスチャイルドは通貨金融の支配のことは話しても、情報支配のことは言わなかった。言ったら、情報支配が崩壊するからだ。むしろ情報支配を隠すために金融の支配のことを言ったとされているのだろう。
情報の支配コントロールをする軍事集団。こういった観点から誰もいままでイルミナティを分析してこなかった。イルミナティのマインドコントロールは、ここから自然な活動として出てくる。マインドコントロールによって、イルミナティは情報の支配コントロール戦略を隠してきたのだ。
アイクの誤認は、蛇のカルトと国際金融寡頭権力というイルミナティの本質にかかわる面だけであり、述べられている現実、儀式殺人、など書かれていること、ほとんどは事実であろう。そして、儀式殺人を含んだ悪魔教の起源はドイツ薔薇十字団からのもので、それ以前には遡らないだろう。ハザール王国のユダヤ教の中での悪魔教は、かりに存在したとしても証明するすべはない。イルミナティの本質にかかわる面で、それ以前に遡るのは、「情報の支配コントロールをする統治文化」であり、数千年を遡る高度なものである。過去これについて考えた人は、知る範囲では存在しない。イルミナティの「情報の支配コントロールをする軍事集団」という面の解明をすべてに優先する課題としないといけないのだろう。
イルミナティの悪魔教に、爬虫類人的異星人レプティリアンの関与は事実なのだろうか。アイクの投げかけたこの問題は、多くの目撃者の存在という確たる事実がある。過去どの程度さかのぼるかという問題はあるが、現在から数百年の関与はあったのだろう。
爬虫類人的異星人レプティリアンの存在がUFO問題の隠蔽される原因ではあろうが、よくいわれる皆パニックになって、文明が崩壊するという話はディスインフォメーションだろう。ほとんどのグレイ族はイルミナティとは対立する、と仮定すればUFO問題の隠蔽される理由は理解できる。
しかし、思うに、もしアイクが以上述べたように誤認していれば、イルミナティを安堵させただろう。人々がさらに混乱するからだ。
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