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2009/6/20 16:57
http://netallica.yahoo.co.jp/news/82570
各地で空からオタマジャクシが降ってくる“事件”が相次ぐ中、原因をめぐって仰天仮説が飛び出した。ズバリ「風船」。何者かが大陸側からオタマジャクシ入りのカプセルをつるした大型風船をジェット気流に乗せ、日本上空で落下させている−というのだ。仮にそうだとしたら“犯人”の目的は何か。
仮説を唱えるのは、大阪市浪速区の「日本気象」(鈴木正徳社長)。ゴム製の風船を使い、上空2000メートル付近の気温分布や風速の調査といった気象観測を主な業務にしている。
オタマジャクシ落下事件をめぐっては、突風などの自然気象説のほか、サギやカラスなどの鳥犯人説が指摘されている。しかし、同社応用気象課の気象予報士、高祖研一氏(30)は「発見状況などを考えると、人為性が強い。風船とともに上空を流れてきたオタマジャクシが落とされたのでは」とブチ上げた。
オタマジャクシと水が入ったカプセルを風船につるして上空に放す。カプセルにタイマーをつければ、落下時間もコントロールできる。
ゴム製風船では夏場の水平移動距離は数十キロにすぎないが、ペットボトルと同じ素材(PET)を使った風船なら、一定の高度を保って1週間ほど浮遊するので、海外から日本に流れてきた可能性も十分考えられるという。
「風船なら航空レーダーでもとらえにくいので誰にも気づかれない。カプセルが開いた後も偏西風に乗って東方に流れていくので、証拠を残すことなく、オタマジャクシを落とすことができる」と高祖氏。
実際に高祖氏は、広島県三次市で15日朝に発見された例をモデルに、高層天気図を使って“打ち上げ元”をシミュレーションしてくれた。
直径2メートルのPET素材の風船に5立方メートルのヘリウムガスを注入。同市の上空5000メートルで14日夜、風船につるしたカプセルが開き、オタマジャクシと水が落下−との想定では、偏西風に乗って浮遊してきた風船は、3日前の11日に中国・モンゴル国境付近を漂っていたという結果が出た。
広島上空の高度が5000メートルより高ければより中国側に、低ければ朝鮮半島側にルートがズレるという。
気になる“犯人像”だが、高祖氏は「気象関係の知識に精通し、風船を自作できる特殊技術を持つ人間」とするが、目的については明言を避けている。
「海外からの風船」で思い浮かぶのは、太平洋戦争で日本陸軍が用いた「風船爆弾」。とすれば、まさか大陸国家による生物兵器などを前提とした軍事実験!?
軍事評論家の江畑謙介氏は「風船爆弾なら直径10メートル以上になるし、オタマジャクシを生きたまま落とす技術は不可能ではないだろうが、なぜオタマジャクシなのかという疑問が残る。軍事的な意味合いがあるのかどうか」と首をかしげているが…。