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■民主党“脱官僚”に灯る黄信号 岸 博幸(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
■国家戦略局がこのままでは危ない!
今週は本論であるメディア論に戻ろうかと思っていたのですが、日々入ってくる情報から、
民主党が目指す“脱官僚”が早速暗礁に乗り上げつつあるように感じられますので、今週はこの問題を考えたいと思います。
▼民主党内部の勢力争いに便乗
▼菅直人外しに血眼の官僚たち
これまで何度も言っていますが、私は民主党の目指す“脱官僚”という方向性は正しいと思っていますし、
是非それを成し遂げてほしいと心から願っています。
しかし、どうも“脱官僚”の司令塔になるべき国家戦略局が、既に官僚によって骨抜きになりつつあるように見受けられます。
どうやら、そもそも民主党の内部でも政治家同士の勢力争いのようなものがあるようでして、
副総理である菅直人さんが実権を握るのを嫌う政治家が多いようです。
そして、官僚がそうした対立の構図にどんどんつけ込んで、国家戦略局に出来るだけ権限が行かないようにしようとしています。
例えば、藤井財務大臣は「予算の編成権はあくまで財務省にある。その大原則は何ら変わらない」と記者会見で発言しています。
これは、財務官僚にとっても望ましい姿であり、大臣と官僚が一致団結して、
国家戦略局を予算に関与させないように仕向けているとも見られるのではないでしょうか。
また、経産省も水面下で盛んに暗躍しています。
経産省は行政刷新会議に食い込んで、国家戦略局よりもそこに様々な権限を持ってこようと画策しているようです。
なぜ官僚はそのような行動をしているのでしょうか。
理由は簡単です。
官僚の側からしても、菅さんがもっとも怖いのです。
だから、菅さんよりも官僚に対して理解のある他の大臣のところに出来るだけ多くの権限が残るようにしたいのではないでしょうか。
http://diamond.jp/series/kishi/10057/
▼早くも破られつつある脱官僚の公約
しかし、小泉時代の経済財政諮問会議の経験からも明らかなように、
“脱官僚”、即ち政治主導のトップダウンの政策決定を行うためには、
その司令塔となるべき組織が官邸の側でしっかりと機能していないといけないのではないでしょうか。
マクロ経済の動向を踏まえた予算編成の基本方針や、
メディアを騒がしているJAL(日本航空)問題などの政権にとって重要な課題については、
国家戦略局が閣内の議論をリードするようにならないと、
結局は個別の役所で政務三役が官僚と戦う構図になり、官僚に有利な展開になってしまうのではないでしょうか。
今は民主党の政策の方針としては、衆院選のときのマニフェストがあるだけです。
でも、それだけをバイブルにして実際の予算編成とか政策立案を行っていくというのには無理があります。
やはり、マニフェストと実際の予算・政策をブリッジするしっかりとしたヘッドクォーターが必要なのです。
それに比べ、藤井財務大臣は「戦略局は長期的な視点から助言する機関」といった趣旨の発言をしていますが、
それは官僚が望む国家戦略局の姿にかなり近いと言わざるを得ないのではないでしょうか。
どうも、官僚嫌いの菅さんの周りには、官僚並みに詰まった戦略やペーパーを書けるスタッフはほとんどいないようです。
それに比べて、国家戦略局に権限が行かないようにと考えている他の大臣などの背後には、
官僚がついてしまっていると言わざるを得ません。
私の知り合いのある有名な政治評論家も、プライベートな場で「国家戦略局はもう終わったね」と言っていました。
情報通の人はみんなそのように認識しつつあるのです。
“脱官僚”が崩れつつあるのです。
▼“脱官僚”はゾンビとの戦い
それにしても、色々な民主党の政治家の方から話を聞いていると、改めて官僚との戦いはゾンビとの戦いに近いと感じざるを得ません。
http://diamond.jp/series/kishi/10057/?page=2
たくさんの官僚が、大臣、副大臣、政務官となった人をはじめとする民主党の主要な政治家の元に食い込もうとしています。
その際、みんな、自分こそは改革派で霞ヶ関を変えたいんだ、というようなことを平気で言っているようです。
役所を辞める意思も、自分が所属する役所と戦う度胸もないくせに、よくそういうことを平気で言えると改めて感心してしまいます。
でも、官僚慣れしていない民主党の先生方の中には、意外とそれに簡単に騙されてしまう方もいるようです。
そうしたタチワルの官僚たちの動きを見ていると、男芸者の領域を通り越して、ゾンビに近い感じがします。
米国のB級ホラー映画ではよく主人公がどんなにゾンビを殺しても、意表をついたところからまたゾンビが登場して襲ってきますよね。
あれに近い感じを抱かざるを得ません。
今はそのゾンビたちが大挙してあちこちから押し寄せ、国家戦略局という“脱官僚”の本丸を落としつつあるような感じがします。
どれがゾンビでどれが本当の味方かを見抜くのはすごく難しいので、その意味で民主党の皆さんには同情を禁じ得ないのですが、
ゾンビ集団との最初の戦いで負けてしまっては、せっかく国民の圧倒的な支持を受けて圧勝した甲斐がなくなってしまうのではないでしょうか。
▼国家戦略局よ、頑張れ
だからこそ、鳩山内閣に入った民主党の先生方、特に国家戦略局を率いる菅さんには是非頑張っていただきたいと思います。
まだ鳩山内閣が発足して僅かしか経っていません。
官僚に負けるには早過ぎます。
国家戦略局を巡るゾンビとの戦いに負けてはいけません。
例えば、経産省がJAL問題について書いて民主党周辺に流布させたペーパーを見ると、
エルピーダ・メモリーのような企業を必死で延命させた役所が、JAL問題では抜本的な対応の必要性を偉そうに語っています。
そんな口車に乗せられて“官僚依存の脱官僚”を演じるだけでは、すぐに国民に見透かされてしまうのではないでしょうか。
民主党の先生方、どうか近寄ってくる官僚に対しては疑って接して下さい。
官僚は隠れてそこら中で「○○大臣は与し易し」と偉そうに言っているんです。
http://diamond.jp/series/kishi/10057/?page=3
岸 博幸(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
1986年通商産業省(現経済産業省)入省。
1992年コロンビア大学ビジネススクールでMBAを取得後、通産省に復職。
内閣官房IT担当室などを経て竹中平蔵大臣の秘書官に就任。
不良債権処理、郵政民営化、通信・放送改革など構造改革の立案・実行に関わる。
2004年から慶応大学助教授を兼任。2006年、経産省退職。
2007年から現職。現在はエイベックス非常勤取締役を兼任。
http://diamond.jp/series/kishi/10057/
どうやら連立与党の各大臣たちは、早くもズル賢い官僚たちに篭絡されつつあるようです。
手遅れにならないうちに、岸教授の提言・警告を連立与党・各大臣・各副大臣・各政務官は、知ってほしい。
それにしても、官僚とは、ほんとうに狡猾で腹黒い人たちですね。
彼らは“省益”“局益”、官僚機構内での“出世”、そして自分たちのハッピーリタイアライフ(“天下り”“渡り”の類)しか頭にないようです。
菅国家戦略大臣は、狡猾な官僚の習性を熟知している岸氏のような
元官僚の識者(「官僚国家日本を変える元官僚の会(脱藩官僚の会)」メンバー)を
国家戦略局メンバーとして登用するべきでしょう。
いびつな再分配を是正するだけで、ほとんどの問題は解決する、
日本と予算規模がほぼ同じイギリスと同じ対策をやれば、
日本は北欧に次ぐ世界トップクラスの平等社会になる、などと“脱貧困”プランを明快に提示する飯田泰之教授とともに、
国家戦略局入りしてほしい。
( http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/676.html )
“脱官僚”と“脱貧困”は、“車の両輪”。
この二つは、新政権の存立根拠と基盤を補強する課題に他ならない。
関連:
■築地市場移転―赤松農水相待つ官僚とハゲタカのわな
http://www.news.janjan.jp/government/0909/0909240700/1.php
■八ッ場ダム問題 創られた“地元民の反発” 民主党の対応に対する憂い ダム推進勢力に対するなし崩し的な妥協?
http://blog.goo.ne.jp/harumi-s_2005/e/e213bfabdaa85759398be5cc2af53122
狡猾で腹黒い官僚たちからみれば、民主党の先生方は与し易い?
■八ツ場ダム建設中止に怒る地元民の怪しい声
■ウラでは受注業者に国交省職員176人が天下り(ゲンダイ)
http://octhan.blog62.fc2.com/blog-entry-952.html
>国に翻弄され続けた、地元民の心情は分からなくもありません。
>しかし、マスコミは、地元民の反対論根拠に中止見直し迫っています。
>そんな感情的な報道をするのではなく、中止の必要性やメリットを分かりやすく解説でもしたらどうか。
>同時に、ダム建設利権の実態にメスを入れ、金の流れの追ってみたらどうか。
>「民主党の思うとおりにはさせない」の三K新聞は、それどころか、中止反対に必死です。
官僚と自民党に操られる大マスコミ?
そもそも、その「地元民」の正体が(既出ですが)これですから↓。
■八ッ場ダム報道でヤラセ発覚
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2009/09/post-39f8.html
>ダム建設の推進を訴える中年男性や中年女性など地元住民の映像が
>各テレビ局のワイドショーや報道番組などで繰り返し流されているが、
>これらの地元住民が、実はダム建設推進に深く関わって来た長野原町の
>自民党系の町議会議員であったことが分かった。町議会議員でも住民には違いないが、
>町議会議員であることをまったく報じず、いかにも仕事中のような服装をして
>「われわれ住民の気持ちはどうなる!」「わたしたち地元の人間のことはまったく考えてくれない!」
>などと、口にしているセリフも町議会議員の立場からのものではなく、あくまでも一般の住民を装っている。
関連2=“脱官僚”&“脱貧困”:
■【新党・日本代表 田中康夫 にっぽん改国】権限と決断を霞が関から永田町へと奪取せよ
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/266.html
■「直接補助」政策を掲げる民主党政権の“踏み絵”〜業界団体を破壊するのか、取り込むのか/直接補助政策の本質を理解しているか
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/468.html
■官僚の「駆け込み」天下り、「玉突き」人事 農水省幹部OB5人が受け取る3億3000万円 人はここまで破廉恥になれるものか
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/168.html
■【自民腐敗政治“負の置き土産”】受け皿の“官製”天下り法人の廃止と特別会計の見直しが急務/「天下り」血税年間12兆円
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/983.html
■“職業能力開発協会”日刊ゲンダイ本紙に開き直り 天下り官僚は月給94万円
http://www.asyura2.com/09/senkyo63/msg/588.html
■官僚・公務員による裁量行政は、腐敗の根本的原因である。裁量行政は諸悪の根源。
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/160.html
■霞が関 民主党に食わせる毒まんじゅう(日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/148.html
■【民主党政権で世の中こうなる】「天下り禁止」で毎年4兆円の財源が浮く やっとメスが入る「官僚1人に税金4億円」のデタラメ
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/584.html
■自民党のマニフェスト詐欺に注意せよ! 「天下り禁止」言い始めて32年
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/969.html
■【自民腐敗政治“負の置き土産”】政府が直接雇用するぐらいの覚悟が必要 本当の失業率は、何と20%近い!(政府の直接雇用より、BI)
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/270.html
■反貧困ネットワークが声明 「貧困問題は次期政権最大の課題」「生活破壊の流れを転換し、人々の生活を再建せよ」
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/591.html
■新政権に贈るイベントのお知らせ(湯浅誠)【レイバーネット】
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/250.html
■【民主党政権で世の中こうなる】「宙に浮いた年金問題」は新政権が2年間で解決!/自民党の無責任ぶりは、酷いものだった
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/146.html
■【民主党政権で世の中こうなる】保険の一元化で医師不足、病院不足は解消に向かう 医療現場の再生
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/110.html
■民主党の子ども手当とベーシックインカム(山崎元ブログ)
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/237.html
■富の再分配を縮小=貧困化と格差の拡大によって経済と社会をズタズタにし、国民生活を破壊した自民党・公明党政権は退場を
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/423.html
■貧困拡大を政府が進める唯一の先進国・日本/貧困層をより貧しくする歪んだ所得再配分政策を取り続けた自民党・公明党政権
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/667.html
■基本所得が保障される社会 「ベーシック・インカムー基本所得のある社会へー」(G・W・ヴェルナー)+新党日本マニフェスト
http://www.asyura2.com/09/senkyo69/msg/242.html
■社民党・福島党首“雇用対策に全力” 雇用の確保と安定、セーフティーネットの強化が重要
http://www.asyura2.com/09/senkyo70/msg/1005.html
■飯田泰之准教授「子供手当ては大賛成。最終的にはベーシックインカム型に、つまり条件を課さないで全員に基本的な所得の保障を」
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/676.html
■子供手当ての所得制限反対。ベーシックインカム賛成派の経済評論家・山崎元氏も反対の立場/所得制限より富裕層への増税を
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/615.html
■子ども手当所得制限は困る 「牧村しのぶのブログ」
http://www.asyura2.com/09/senkyo71/msg/670.html
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