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http://netallica.yahoo.co.jp/news/92773
霞が関 民主党に食わせる毒まんじゅう
2009/9/12 10:00
民主党と財務省が「予算の総組み替え」に向けた折衝を開始している。
最初の目玉は麻生政権下に決めた09年度補正予算の執行停止だ。しかし、霞が関の抵抗は執拗かつ巧妙。名を捨て実を取った安倍政権下の「再チャレンジ」予算案を再現し、民主党に「毒まんじゅう」を食わせるハラだ。
●安倍政権下の「再チャレンジ」で味しめる
「試合前の肩慣らし」
民主党の大塚政調副会長は8日、成果ゼロに終わった折衝を振り返った。
前日の直嶋政調会長と丹呉財務次官の会談でも、財務省サイドはのらりくらり。民主党が狙いを定めた46基金の総額4兆3600億円についても、執行状況を説明するだけで、いくら引っ張れるのか回答していない。
序盤は官僚ペースで進んでいる。
「抵抗したり、時間を稼いだり、素直に従ったように見せたり。霞が関の連中は、あの手この手で民主党の足を引っ張ろうとしています。8日内閣府が、9月の月例経済報告の冒頭に『失業率が過去最悪の水準』という異例の表現で危機をあおったのも、政権政党への期待感を冷やす狙いでしょう」(霞が関事情通)
ぼやぼやしていると、民主党は何もできず10月の臨時国会に突入する羽目になる。
性根を据えてやらないとダメだが、焦れば相手の思うつぼ。「毒まんじゅう」を食わされることになる。
「民主党の生命線は生活優先をアピールできるかどうか。そのため、官僚たちはギリギリまで抵抗し土壇場で服従したふりをして、暮らしや子育てに目を配ったように見える予算案を用意するはず。『大臣、これは生活が第一の実現に寄与します』などと恭しく説明するわけです」(財務省関係者)
このイカサマ、実は、政権放り出し無責任男を相手にまんまと成功している。
●“看板”書き換えて利権の温存
06年9月、「再チャレンジ」を掲げた安倍政権が発足する前から、各省庁は概算要求に「再チャレンジ」名目の予算を盛り込んだ。「農漁村の地域振興」とか前年も確保した予算を「再チャレンジ予算」と書き換えて並べたのだ。
さすがに財政制度等審議会の西室泰三会長(当時)も、「羊の皮を着たオオカミみたいなのは、皮をはがして中身を見なくちゃいけない」と皮肉ったが、今度は看板を「生活」に書き換えるだけである。
「民主党の好物の“生活”をちらつかせれば、予算にぶら下がっている利権を温存できるというわけです。うまくいけば利権の拡大まで可能だとほくそ笑んでいますよ」(前出の関係者)
官僚が猫なで声で取り出したうまそうな予算案を了承していたら、民主党政権は毒が回ってパンクだ。
(日刊ゲンダイ2009年9月9日掲載)
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