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http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200909120150.html
米、三沢のF16撤収打診 4月、嘉手納はF15削減 '09/9/12
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米政府がことし4月初旬、米軍三沢基地(青森県三沢市)に配備しているF16戦闘機約40機すべてを早ければ年内から撤収させるとともに、米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)のF15戦闘機50機余りの一部を削減させる構想を日本側に打診していたことが分かった。複数の日米関係筋が11日、明らかにした。
オバマ米政権の発足に伴う国防戦略の見直しを反映した動き。日本側は北朝鮮情勢や在日米軍再編への影響を懸念し、いずれにも難色を示して保留状態になっているという。日米両政府は現在の米軍配備を前提として在日米軍再編案に合意した。鳩山新政権の発足に伴い、この問題をめぐる協議が始まり、停滞している米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の嘉手納基地への統合案などが再浮上する可能性もある。
三沢基地のF16は冷戦末期の1980年代に旧ソ連をにらんで配備され、冷戦終結後は北朝鮮への外科的先制攻撃(サージカルアタック)を想定しているとされてきた。ただ日米両政府内には、実際に先制攻撃する公算は小さい上、仮に攻撃せざるを得ない事態でも空母やグアムからの攻撃が可能で、三沢基地に配備する価値が低減しているとの指摘があった。
日本政府関係者はF16を撤収させた場合「グアムの米軍基地から次世代型戦闘機F35を巡回の形で駐留させる可能性がある」と予測している。ただF35は量産態勢にまだ入っていない。これを配備するとしても5年以上先で、三沢基地から常駐の米戦闘機がなくなる公算が出てきた。
ゲーツ米国防長官はことし4月6日、2010会計年度(09年10月〜10年9月)の国防予算に関する見直し計画に関して国防総省で記者会見し、航空自衛隊が次期主力戦闘機の有力候補としていた最新鋭戦闘機F22ラプターの新規発注見送り方針を表明。この際に(1)10会計年度にF16を含む旧式の戦闘機250機を退役(2)F35の調達を加速化し5年で513機を生産し、最終的に2443機を購入―などの考えも明らかにした。
日米関係筋によると、米側はこの記者会見の前後に外交ルートで、F16撤収とF15削減案を示した。外務省を通じ防衛省に伝達されたが、日米同盟関係への影響などから秘匿性の極めて高い情報として封印。政府は公式に打診を認めていない。
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