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2009年8月21日 18時59分 日刊サイゾー
http://www.excite.co.jp/News/society/20090821/Cyzo_200908_post_2620.html
読売新聞と日経新聞が本日21日付け朝刊1面トップで、「衆院選で民主党圧勝」との世論調査結果を同時掲載しているが、いずれも「本社調査」をうたいながら実際には合同調査だったことがわかった。
日本を代表する大手新聞2紙が自前で調査する費用を捻出できなくなったことが理由とみられ、新聞業界の深刻な経営事情を浮き彫りにしている。
21日の朝刊2紙は1面トップで「民主300議席超す勢い 衆院選情勢 本社11万人調査」(読売)、「民主圧勝の勢い 300議席超が当選圏」(日経)と見出しにとり、今月30日実施の衆院選で民主党が単独過半数をとる情勢にあると報じている。
1 面の記事はともに「読売新聞社は......全国の有権者約11万人を対象に世論調査を行い」「日経新聞は......全国の有権者約21万人を対象に約 11万人から有効回答を得た」と書き出し、自前の調査であることを強調しながらも、11万人の調査データを基に分析したことに触れている。
しかし、通常、明らかにすることになっている世論調査の方法について両者の対応は分かれた。日経では、8月18日から20日にかけ、日経リサーチが乱数番号(RDD)方式により電話で実施し、51.2%の回答率だったことを明記しているのに対し、読売は調査方法を明らかにしなかった。
「今回、読売は日経リサーチに調査を依頼したようです。実は、昨年10月解散を取りざたされたときにすでに読売は、億単位の費用をかけた大がかりな自前の世論調査を実施していて、あらためて調査するだけの余裕がなかったようですね。それでも、今回も日経サイドにはそれに近い額の支払いをしたようで、読売と日経が組んだ異例の大規模調査になっています」(大手メディア幹部)
不況になれば、大手企業が合併や業務提携をするのは世の趨勢で、ビール業界で起きたキリンとサッポロの経営統合の動きには公正取引委員会も目を光らせる。
読売と日経はすでに朝日新聞との間で共同運用サイト「あらたにす」をスタートさせ、その寡占化の弊害も懸念されている。
巨大な部数を誇る大手2紙による合同調査は、一歩間違えれば大きな世論誘導にもつながりかねないだけに、客観性を担保するためにも調査方法を明らかにすることは必須だろう。
これに対して、読売新聞広報部に聞いたが「今日(21日)はもう担当者がいないので回答できない」とのことだった。しかし、読者サービスセンターに問い合わせると「日経との合同調査である」ことは認めた上で、「なぜ、そのことを明示しなかったのか?」という問いには、「こちらではわからない」ということだった。
一方、日経新聞広報部も、本日中(21日)に回答するのは難しいということだった。
なぜ、両社とも合同調査であることを明示しなかったのか? それによる影響をどう考えているのか? 回答が揃い次第、報告したい。
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