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麻生首相と「タケちゃん」「太郎ちゃん」と呼び合う仲の、平沼赳夫は著書の中で、こう書いている。
「麻生氏は、実に四度も総裁選に出馬して、やっと総理大臣になることができた。そこまで、総理の座にこだわってきた。
だからこそ、一日も長く総理の椅子に座っていたいのだろう」
その麻生首相も、総理の椅子から引きずりおろされる危機を感じたのか、明日、ようやく衆院を解散する。
今朝の朝日新聞に、自民支持が前回よりさらに4%下がって20%になったという世論調査結果が掲載されている。麻生政
権と自民党への逆風は、官僚組織の援護射撃のかいもなく、強さを増すばかりだ。
麻生首相は選挙の顔として就任後、すぐに解散する使命を背負わされ、内心面白くなかったに違いない。ところが突然、
世界金融危機という解散先送りの大義名分が舞い降りて、「総理」と呼ばれる日々を満喫した。
ところが、その個人的快感のツケは、自民党の信頼失墜、都議選など地方選連敗というかたちでまわってきた。
自公政権はいまや風前の灯に見える。
官邸の漆間官房副長官や、彼の部下である3人の副長官補、そして各省庁の事務次官ら中央キャリア官僚シンジケートの
構成員たちはいま、どんな心境だろうか。
「民主党が政権とったらすぐに潰してやる」と、うそぶいている連中もいるようだ。
いうまでもなく、閣僚や与党の大物政治家の背後には、影のように付き添う官僚がいる。「ご説明」「ご助言」を通じて、
意のままに政治家の脳内を操る重要な役目を担っている。
国民からは“霞”のむこうに隠れて見えないが、この国の真の支配者は、政治家に仕えるフリをする霞ヶ関の中央官僚た
ちである。
民主党は省庁の局長級全員からいったん辞表を出させ、民主党政権に忠誠を誓う者だけを政治任用する方針を明らかにし
ている。
それがいやだと思えば、選挙間近だろうが、検察官僚をそそのかして、代表の秘書をパクる。容疑は何でもいい。政治資
金規正法がらみなら、たいがいの政治家はスネに傷もつ身だ。
代表が報道合戦に煽動された世論の批判を浴びて交代するや、こんどは内閣情報調査室がさっそく後継代表のあら捜しに
とりかかる。政治家の身体検査はお手のものだ。
せっかく長年にわたって飼いならした自民党の族議員たちに、いつまでも政策決定権を握り続けてほしい。思うがままに
予算を確保し、天下りという既得権益と人事権を守るためなら、どんなことでもする。それがキャリア官僚の正体だ。
分捕った予算は、政策遂行という大義名分のもと、天下り組織づくりにまわされ、キャリア官僚の老後の優雅な生活が保
証される。
70歳まではオフィスで寝ていようが新聞を読んでいようが、高給が懐に入ってくる。
さて、その霞ヶ関の実質的代理人に成り果てているのが閣僚であり、自民党の族議員といえるが、各省から官邸に派遣さ
れる官僚群に取り囲まれた総理大臣もまた「官僚を使いこなす」といいながら、官僚の思惑通りに動かされているのだ。
民主党に政権担当能力がないと主張するのは、「天下り廃止などで、官僚を敵にまわしたら政権運営などできない」とい
う意味であろう。
官僚は国家の重要な情報を握っている。自分たちに都合のいい情報だけを選び出して、閣僚や族議員に示し、政策を誘導
する傾向がある。
マスコミに対しても同じことだ。官邸クラブの記者たちにとっては、官僚陣営の官房副長官や副長官補が重要な取材源に
なっている。
たとえば、麻生政権に嫌気がさして自民党を飛び出した渡辺喜美が行革相として公務員制度改革に取り組んでいたころの
こと。
官房副長官補の一人が、夜回りに訪れる記者と酒を酌み交わしながら、さかんに渡辺批判を繰り返して、記者への刷り込
みに精を出していたと聞く。
霞ヶ関解体を標榜する民主党は、各省庁に記者クラブを設けてマスコミを味方につける官僚組織に、これからどう向き合
っていくかが、大きな課題となる。
民主党中心の政権になれば、官僚たちはサボタージュや恫喝、懐柔などさまざまな手段で、政権運営を邪魔するだろう。
メディアから袋叩きにあい続けてきた小沢一郎が、マスコミ嫌いになった気持ちはわかるが、代表が交代したことでもあ
り、このさい、公明正大な情報提供を通じて、マスコミ界に良識ある味方を増やす必要があるのかもしれない。
しかし本質的には、官僚を心服させ、政治家の大局観のもとで官僚の専門知識をいかんなく発揮させる力量が、これから
の政治家に求められる。
政策は秘書任せ、官僚任せで、夜の会合と昼寝だけに励むような政治家は今後は駆逐されていかねばならない。
政党は、官僚を凌駕する見識を持つ人物を選挙の立候補者として送り出す責務がある。
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