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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009071902000059.html
【社会】
『命より政局』怒りやまず 衆院解散 廃案の山
2009年7月19日 朝刊
二十一日の衆院解散で、審議中の多くの法案が廃案になる。労働者派遣、肝炎患者支援、障害者虐待防止…。衆院選をにらんで激化した与野党の駆け引きに、重要法案の審議が翻弄(ほんろう)された面は否めない。成立を心待ちにしていた労働者や病気の患者らからは「選挙優先の手柄争い。国民を軽んじている」と怒りの声が上がっている。 (橋本誠)
ネットカフェ難民や違法派遣問題を受け、政府は昨年十一月、三十日以内の短期派遣労働を禁止した労働者派遣法改正案を国会に提出。だが、半年余りの間、国会の委員会は野党案を待つ形で審議入りしなかった。
一方、民主、社民、国民新の三党は「政府案は抜本解決にならない」と強く批判。大量の「派遣切り」を生んだ製造業派遣の禁止などを盛り込んだ改正案を先月下旬に共同提案した。だが、もはや与野党とも総選挙ムード一色で、結局一度も審議されなかった。
「不安定な働き方や派遣切りを禁止してほしいので、野党案の廃案は残念」と日雇い派遣労働者の男性(37)。野党案の提出が遅れたのは、仕事のある時だけ派遣会社が労働者と契約を結ぶ「登録型派遣」の原則禁止に、民主党内に慎重論が多かったことが大きい。
日雇い派遣労働者の藤野雅己さん(40)は「労働者派遣法が悪いと国民が認識している今こそ、法改正のチャンスだが、選挙後に民主党が心変わりしないか心配」と言う。
B型・C型の肝炎ウイルス感染者三百五十万人(推定)を支援するため、二〇〇七年秋に与野党双方が相次ぎ提案した二つの法案もたなざらしの末、廃案となる。法案は医療費を助成する民主党の肝炎対策緊急措置法案と、医療機関の整備などを進める自民・公明の肝炎対策基本法案。一本化を目指して審議されてきたが、解散が取りざたされるようになった昨年から、選挙向けの駆け引きや手柄意識が先行し、修正協議は事実上ストップした。
法案成立を待ち望んでいた薬害肝炎訴訟全国原告団の山口美智子代表(53)は「肝炎対策は命の問題。少しでも早く成立させてほしかった」と唇をかむ。
「党派を超えて取り組むという政治家の言葉を信じたが、手柄取りが透けて見えた。私たちにとっては与党も野党もない。国会議員としてしっかりやっていただきたかった」
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