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奢るな民主! 都議選で自民は本当に「惨敗」しているか
単なる「麻生嫌い」のブーム選挙ではなかったか
岩崎信二2009/07/15
7月11日行なわれた東京都議選の開票速報を始めから夜12時過ぎまで見ていた。マスコミに対し疑問をもつ放送内容だった。
NHKではいつものように、出口調査などを参考に、当確など早々と打ち始めた。深夜近くになって一定の情勢が判断できたのだろう、「民主党の都議会第1党が確定しました」。次に「自民・公明与党は『過半数』に届かないことが確実になりました」。そして「自民党は40年前と同じ最低の議席数しか確保できず惨敗です」とアナウンスした。
過半数の64議席に線を引き、双方が少しずつ近づくという臨場感を味わっていた。ところが、初めの口調だと民主党を始めとする野党の圧勝だったはずが、次第に自民・公明与党が中心に近づき、結果、赤色で記した与党と、青色で記した民主・共産・ネット・社民・無所属の野党の双方が接近し、その差は5議席しかなくなっていた。
それでもNHKのキャスターは、「自民の惨敗」を繰り返していた。結局どうだろう、自民党は議席数を10減らし38議席としたが、公明党は候補者全員当選の23議席。両党で61議席を確保している。
果たしてこの結果を「自民党の惨敗」と言えるのだろうか。総得票数を前回の選挙と比較検討する必要はあるが、この逆風の中、自民党は10議席減でこらえたと言っていいのではないか。「惨敗」と言う表現には違和感を持つ。
他の報道の中でも、今回1人区では「民主の6勝1敗」とか、得票率などを参考に「衆院選での小選挙区に当てはめると民主の22勝1敗になる」などと言っている。40年間自民党が都議会第1党を維持していて、民主党がその座を奪ったのは快挙だが、マスコミがここまで舞い上がっていていいものなのか。
心配なのは、麻生首相の漢字の誤読や品の無さ、中川昭一泥酔会見など首相自身が指名した閣僚の失態などで起きた「麻生嫌い」によるブームで選挙が終わってしまったと思える点である。
いま東京が抱えている「新銀行への新たな資金投入の危うさ」「築地市場移転問題」「交通網整備をうたった多額の税金投入」「オリンピック招致への冷めた都民感情」など、マスコミは選挙前にどこまで突っ込んだ報道をしていたか。それらが「真の争点」になっていたか、はなはだ疑問に感じる。これらをボカすことによって、「真の争点」から目をそらされることは、有権者にとって不幸なことではないのか。
「マスコミは、自ら作りあげた報道で湧き上がる世論を、自らの世論調査で動く」これが現在のマスコミのスタイルだというのが最近思えることだ。世論は「民主党政権への期待」と、ともかくどこでもいい、「自民党政治から離れたい」という苛立ちが同居していることを肝に銘じ、マスコミに踊らされないことだ。
それにしても民主党の鳩山由紀夫代表は、今回の都議選の結果を本心で自民党の惨敗と思っているのだろうか。7月14日朝の報道番組に映された、鳩山代表の満面の笑顔に不安が募る。民主党よ奢るなかれ。
http://www.news.janjan.jp/election/0907/0907147027/1.php
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