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<09.04.04>ある感想 北朝鮮のミサイルOR人工衛星の発射について<三上治>
<みかみおさむ:社会運動家・評論家>
テレビのニュース報道で繰り返し報道されていることだから、ことの詳細をあらためて伝える必要はないであろう。北朝鮮のミサイル発射あるいは人工衛星の打ち上げをめぐる狂騒である。アメリカの軍事衛星はことの詳細をつかんでいるのだろうから、彼らの冷静な対応振りからみるとおおよその事は判断できると思う。僕らが判断材料となるものを持っているわけではないから、断言はできないがある程度のことは推察がつくし、日本の政府首脳や自衛隊幹部連は実体を分かっているのだろう。だが、このことは差し置いて、僕が思うのは北朝鮮のこの種の行動は危機なのか、どうかということである。さらに、この問題を解決する方法はどこにあるかだ。
北朝鮮がミサイルの発射実験を行ったからといって、また、人工衛星を打ち上げたからといって、それらが何か軍事行動を仕掛けられたかのように騒ぐことはナンセンスである。しかし、テレビや政府首脳はあたかもこれが日本に向けられた軍事行動のように宣伝する。こんなことではないことを政府首脳や自衛隊幹部は分っているはずであるが、彼らの対応は違う。それは彼らには、別の目的があるからだ。以前の拉致問題についての、ミサイル発射実験の時の政府やマスコミの対応を想起してもらいたいのだが、彼らは北朝鮮の脅威を宣伝し、その恐怖感を助長する方策を取った。他国の脅威や恐怖を宣伝する絶好の機会として彼らはこれを政治的に使った。これは9月11日のテロを「反テロ戦争」のための国民の恐怖感に利用したブッシュ前大統領らの政治的手口と共通している。自衛隊の認知や軍備強化のための敵(恐怖)の設定である。僕はこの点に深入りしないが、そこに胡散臭さを感じていることは間違いない。
ここで見落としてはならないのは、この間の対応が政府の北朝鮮対応が無策を現していることだ。拉致問題にせよ、ミサイル問題(核開発を含む)にせよ、北朝鮮とどのように対応していくのか、政府の展望(構想)は見えない。制裁を振り回し、強硬策を掲げるだけで外交的な構想がみえない。無策というほかないのだが、これは軍事的対応という魂胆があるために、腰の据わった外交が出来ないためではないか。北朝鮮の政権の性格に伴う困難さは認めるが、非軍事的解決という外交の腰が据わっていないことが、中途半端な策しか生みだせないのだ。今、日本は外交と安全保障に腰を据えてかかる時期であり、アメリカ頼みの軍事幻想から解放されて、それを構築する時期である。
(2009年4月3日)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye571:090404〕
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