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急激に悪化する日本経済に対して、政府は本気で経済対策をしようとしているのだろうか。過去における景気対策は、遅すぎて規模が小さすぎて、しかも早く中止してしまった。国債を発行しすぎると何か悪いことが起きるのではないかと恐れてそうなったのだ。平成10年、橋本内閣でも国債発行を抑えようと緊縮財政を行い経済を悪化させたが、財政は改善しなかった。平成10年には国債残高は273兆円にすぎなかったが現在はその2倍以上の553兆円にまで増えている。
しかし、長期金利は僅か1.3%であり、国債暴落の気配は全くない。「あと280兆円国債を発行しても何も起こりませんよ」と橋本総理に教えたら何と言っただろう。何だ、エコノミストの言うことはまるでデタラメではないかと橋本総理は絶句しただろう。橋本総理が、財政再建を急がずに、むしろ思い切った財政出動(何も280兆円も出さなくてもよいのだが)を行っていたら、日本経済は今よりはるかによい状態になっていたに違いない。しかし、馬鹿なエコノミストの馬鹿な発言は続いている。
今からでも遅くない。何とかして政府に理解させて、適切な経済対策を実行させたいと思い、我々は滝議員を通じて、質問主意書を提出し、先週その答弁書が返ってきたのでここで紹介する。
残念ながら、政府は名目GDPを引き上げる意味を理解していない。次の質問主意書では、このことをしっかり教えることにする。
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急激に悪化する日本経済に対応する経済政策に関する質問主意書
衆議院議員滝実
国際取引所連盟の調べによると、主な証券取引所に上場する企業の株式時価総額は、
2008年末で約2953兆円で前年末で46%減、つまり約2500兆円が失われたとのことである。東証第一部上場会社の株式時価総額で2007年6月から2009年2月の約1年半の間に330兆円も失なった。これは失われた資産のうちの、ごく一部である。しかも、日本の場合株価の下落は2007年からでなく、1989年からの下落であり、最高値38915円から80%以上の値下がりしたのであり、事実上の株式市場の崩壊と言うべきである。このような状況で景気の本格的な回復を達成するには、大規模な経済対策が必要と思われる。このことに関して質問する。
一、図1〜3は、名目GDPの国際比較である。名目GDPの伸びが大きくなれば、所得が増え、景気回復の実感が出てくると言われている。日本の名目GDPは伸びておらず、その意味で実感なき景気回復と言われ続けてきた。これらのグラフから、経済の成長という点において、日本だけが世界から取り残されてきたと思うがどうか。
二、過去十数年間、もしも適切な規模の財政出動を行ってきたら、世界の中で日本もこれほど取り残されることはなかったと思うがどうか。
三、3月13日の日経新聞によると、10人のエコノミストによる2009年度の実質GDP成長率の予測の平均はマイナス4.3%である。これをプラス成長にするだけでなく、正常な成長軌道に乗せるためには、どの程度の財政出動が必要かに関して、計量モデルを使った試算を国民に示すべきだと思うがどうか。
四、景気対策は、目先の景気だけでなく、長期的に日本をどのように成長させるかという視点が重要であるので、単年度でなく5年計画といった目標の設定が必要だと思うかどうか。
五、この100年に一度と言われる経済危機を克服するために、世界各国が協調して、失われた巨額の富を取り戻す政策を行ったらどうか。例えば、GDPの10%に相当する国債または政府紙幣を中央銀行が買い取り、そこで得られた財源で、各国が内需拡大のための財政出動を行うという案を日本が提案してはどうか。
図1
図3 出所 OEDC Economic Outlook 84
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内閣衆質171第213号
平成21年3月24日
内閣総理大臣 麻生太郎
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員滝実君提出
急激に悪化する日本経済に対応する経済対策に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員滝実君提出急激に悪化する日本経済に対応する経済対策に関する質問に対する答弁書
一及び二について
お尋ねの「経済の成長という点において、日本だけが世界から取り残されてきたと思うがどうか」という点については、物価動向を考慮した実質GDP成長率も含めて判断する必要があり、ご指摘の名目GDP成長率のグラフのみでは、一階に判断することはできないものと考えている。
三及び四について
政府は、国民生活と日本経済を守る観点から、当面は「景気対策」、中期的には「財政再建」、中長期的には「改革による経済斉唱」という三段階で、経済財政政策を進めることとしている。現下の厳しい経済金融情勢に対しては、平成20年8月以降、総額約75兆円の3次にわたる経済政策をとりまとめ、「景気の底割れ」を防ぐことを最重要課題として、これらの経済対策の速やかな実施に全力を挙げているところである。
内閣府の計量経済モデルについては、それぞれの時点で、入手可能な情報等を基に、随時必要な改訂を行っているところである。
五について
世界経済の状況が深刻さを増しているという共通認識の下、世界経済や国際金融システムの安定性に対する信認を回復すべく、各国が、金融・世界経済に関する首脳会合の場等を通じて連携し、その置かれた経済・財政状況等を踏まえつつ、この難局に立ち向かう必要があると考えている。
我が国においても、三及び四についてで述べたとおり、総額約75兆円の経済対策の速やかな実施に全力を挙げているところである。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2009/03/post-4eef.html
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