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http://www.iwanami.co.jp/sekai/2009/04/102msg.html
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フランスに移住して30年近くになる。国際人という言葉があるが、それよりも、どの常識にも疑いの目を向ける異邦人でありたい。常識の不条理に気づくところから思索の第一歩は始まるからだ。裁判員制度をめぐる議論についても、そんな視点から考えてみた。新制度はヨーロッパの参審員制と英米の陪審員制の折衷案として導入され、市民の負担や冤罪増加の可能性など運用上の是非が盛んに議論されている。しかしもっと本質的な問題が忘れられてないか。 いつの時代、どの社会であろうとも、裁判はある方向性を持つ政治行為に他ならない。裁かれるのも人ならば、裁くのも人だという単純な事実をもっと見つめよう。裁判が明らかにする事件の真相とは何か、どのような判断を合理的と呼ぶべきか、裁判の役割に関する我々の了解に落とし穴はないか。裁判員制度をめぐる議論の射程は裁判への市民参加だけに止まらない。秩序の維持装置はどうあるべきなのかという、もっと根本的な問題に連なっている。新制度導入を機会に、どんな社会を望むかが日本人に問われている。 |
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