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http://www.amakiblog.com/archives/2009/03/28/#001373
国際原子力機関の事務局長選挙に勝てなかった日本
ー3月28日発行メルマガ第0120号要旨
北ミサイル実験問題で大騒ぎの中で、見落とされている重大な外交失態がある。それは27日にウィーンで行なわれた国際原子力機関の事務局長選挙に日本が勝てなかった事である。
あのイラク攻撃の時、核査察を巡って重要な外交的役割を果たしたエジプトのエルバラダイ事務局長が11月に退任する。その後任を決める重要な選挙である。おりから北朝鮮やイランの核開発問題が国際政治の最大の課題として浮上してきている。このポストはますます重要な役割を担うこととなる。外務省は何としてでも手にしたかったポストである。
外務省はこの選挙に勝って権威発揚を狙うべくあらゆる方策を重ねてきたに違いない。決して有力ではない南アフリカ代表との一騎打ちとなった今回の選挙でははやくから優勢が伝えられていた。それが勝てなかったのである。これほどの失態はない。
なぜ勝てなかったのか。日本の候補者である天野之弥(ゆきや)在ウィーン日本政府代表部大使とうい外務官僚に魅力がなかったというばかりではない。日本という国が、開発途上国から先進国代表とみなされ、原子力利用をめぐる先進国と開発途上国の対立の壁を乗り越えられなかったからだ(28日読売)。
なんという情けないことだろう。唯一の被爆国として核拡散、核廃絶を訴える立場にある日本が開発途上国の支持を得られなかったのである。先進国の片棒を担いでいると警戒されたのである。
この敗北は、これまでの日本外交の正体を浮きぼりにさせた。途上国に対してはカネをばら撒いて済ませる。本気で途上国の為の外交をする気は無い。その一方で、顔は常に先進国に向いている。その中でも、最後は米国の意向を最優先する。それよりも何よりも、唯一の被爆国である日本が米国に従属するあまり、非核政策を本気になって世界に示そうとしてこなかったのである。これでは世界の信頼を得られるはずはない。
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