http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1057.html
Tweet |
(回答先: ケーブルに通すだけのノイズフィルター _ アモルメットコア 投稿者 中川隆 日時 2018 年 5 月 19 日 08:45:17)
THE CHORD COMPANY GroundARAY 高周波ノイズ対策プラグ
GroundARAY | アンダンテラルゴ株式会社
コードカンパニーの新製品、通称「ノイズポンプ プラグ」。
機器の空き端子に接続して使用します。
https://www.andante-largo.com/products/groundaray/
【楽天市場】groundarayの通販
https://search.rakuten.co.jp/search/mall/groundaray/
_____
万策堂の私的オーディオインプレッション by pansakuu | 2020-05-23
https://pansaku.exblog.jp/29018767/
コロナショックが、もともと下降線をたどっていたハイエンドオーディオの世界に決定的な留めの一撃を食らわせる確率は決して低くないようだ。
この業界でメジャーなメーカー、代理店、雑誌のいくつかが消えるかもしれない。もちろん、早期に事態が終息し、反動で人々が開放的になって、急速に消費が回復する可能性がないわけではないが、それは望み薄である。
この苦しい時期をオーディオメーカー、販売店はどんな製品を売ってしのぐべきか。その答えが集約されたような製品がここにある。
これは英国のケーブルメーカーCHORD Campanyから発売されているGroundARAYという製品である。
オーディオ機器というものには大概その後ろ側の面になにかを差し込む穴があいている。
ここで私はアナログ入出力のためのXLR、RCAコネクターを差し込む穴、あるいはデジタル入出力のためのBNC, AES/EBU、USB, LANの端子を接続する穴のことを言っているのである。
Ground ARAYはこれらの穴に差し込むだけでグランド側から高周波ノイズをポンプのように吸い上げると謳(うた)っている。
このGround ARAYは国内で既に100本以上は売れており、さらに売れる気配を見せている、最近では数少ない、ハイエンドオーディオ関係のヒット商品なのである。
このGroundARAYの値段は88000円ほど。安くはないが、10万あればおつりが来る。そして、それなりのオーディオシステムを持っているなら使いどころがないという人はほぼ居ないだろうという、普遍的な使いやすさのあるオーディオアクセサリーだ。私は今回RCA, そしてBNC, LANのGroundARAYを借り、自分のシステムで試聴してみた。
まずは借りたのである。
このGroundARAYのいいところの一つは、誰でも、どれでも代理店様や販売店様から借りて試聴できることだ。いくらお金が10万円もらえるからと言って、こういう動作原理も不明な得体のしれないアクセサリーに、いきなり88000円を払うオーディオファイルは少ない。
お金持ちであればあるほど、お金は惜しむものだ。
貧乏人は、なおさらだろう。
ハイエンドオーディオがこの先も生き残りたいなら、
このような機材の自宅試聴をもっと拡充することで、
オーディオ機器へのアクセスを容易にしなくてはなるまい。
このアクセシビリティの向上がこの分野ではなかなか進まないのは問題だ。
これまで一部のハイエンドオーディオ店に見られた習慣、すなわち買うか買わないか定かでない、初めての客・一見の客には高価な機材は借さない、下手すると聞かせないというような態度ではビジネスチャンスは拾えないだろう。
これは実物を手にしてみると銀色に輝く金属の短い筒のようなものだ。高級感はそこそこある。銀色の筒の中には回路が入っているが内容は非公表。その片方の端に種々の端子がついていて、アンプやプレーヤーのリアパネルの端子に挿せるようになっている。XLR(オス、メス)、RCA(オス、メス)、BNC、USB、LAN(RJ-45)、HDMIのどれかから自分のシステムの空き端子に合わせてチョイスする。
本体の重さは60gと軽く、端子に負担はかからず、また細いのでよほど端子が混んでいないかぎり、とりあえず挿すことはできる。発熱もしないので発火などの心配も皆無。ただリアパネルのうしろに13〜15cmくらいの空間は必要である。金属の筒の端から短いケーブルを延ばし、その先にある端子を接続する設計にすれば、機材の後ろの空間はあけなくてもよいのだが、あえてそうしなかったのは音質のためだという。ケーブルを介さず、なるべくダイレクトに接続することで、目指す音質に到達できるという。
実際にセッテイングしてみると、機材のうしろ側は見えづらいので挿し難いが、まあなんとかなった。
どの端子を挿してもサクッと入って揺らぎはほぼない。
Ground ARAYを挿すと、これは音が変わった。
まず、dcs Bartok+のRCAアナログ出力端子に挿したのだが、
今回試した中では、これが一番はっきりと効きが分かった。
全域で音が澄む。
音の細部が浮き彫りとなると同時に
スッキリとサウンドステージの見通しも上がってくる。
それでいて音の密度は薄まらず、むしろやや厚みの増した印象である。
高周波ノイズを取るというような、ただ漠然と音を掃除したという印象よりも、ノイズを積極的に探し出して、掃除機で吸い込んだうえ、
さらに音そのものをバフで磨き込んだようなサウンドとなる。
音が明るい光沢をもって眼前に現れるのだ。
これはCHORDのハイエンドケーブルが持つ音の傾向に類似している。
この機材はCHORD以外のケーブルを使っている人々が比較的気軽にCHORDのサウンドに接することができるチャンスともなろう。
この機材は音をすみずみまで清掃し、たえず清潔に保ってくれるが、
それに付随する副作用がほとんど感じられないのも特徴である。
帯域バランスに変化を生じたり、音の質感に微妙な違和感が出たり、音の立ち上がり・立ち下りのスピードが変わったりすることはない。
そして、dcs Bartok+のLAN端子あるいはBNCデジタル入力端子、CDトランスポートCODAのBNCデジタル出力端子に挿してもほぼ同じ変化になる。
ただ私のところではアナログ出力に挿す方が、デジタル系に挿すよりも効果が大きいようだ。スッキリ度がより高かった。
また二箇所、三か所同時に挿してみても効果はあからさまに大きくなるわけでもない。一本で十分のようだ。
もう一つ、最近試聴したもので、全く同じ使い方をするのだが、音質的に効果が高かった機材がある。
Acoustic Reviveのリアリティエンハンサーという製品である。
リアリティエンハンサー | Acoustic Revive
https://acousticrevive.jp/portfolio-item/reality-enhancer/
https://www.phileweb.com/review/article/201911/21/3661.html
http://www.sumiya-sg.co.jp/blog/ret-rca/index.html
これは機材の入力端子あるいは出力端子に挿す、ショートピンあるいはターミネーターと呼ばれ、随分前から様々なメーカーから出ていたアクセサリーのスペシャル版と考えればよい。他の製品との違いとしては、いままであったショートピンやターミネーターよりも材質や造りが格段に高級であること。これは同じAcoustic reviveで作っていたものと比べても、同社比でかなり高級・重厚な造りである。この製品の中身は例によってブラックボックスであるが、見たところでは中にCHORDのGroundARAYのような回路が封入されていることはなさそうだ。
これについてはいくつかのオーディオ関係のブログで詳しく取り上げていて、私もそれらとほぼ同様の感想をもっているので、今回の試聴の内容について詳細に述べないが、借りたRES-RCA, RES-XLR、RET-RCA、RET-XLRについては、音のエッジが鮮明になり、定位が一段と明瞭になるという、はっきりしたメリットがあった。
Ground ARAYのごとき、ノイズが減ったようなスッキリ感は特にないが、音の質感や色彩感が、挿す前より明らかに分かりやすくなる。音が全体に音がやや硬くなるような気もするが、それ以外に副作用はない。なお、私のところではRCA用よりXLR用のものの方が効果が高いと思われた。もっともどちらが良いかはシステムにより異なるものだろう。とにかく試してみるのがいい。
今まで使ったショートピンあるいはターミネーターと言われるものの中では最も効果が高い。ただし値段も高い。ペアで約7万のショートピンなど初めてである。だが造りや音質への効果を考えると釣り合うと思う。
それにしても、これらはGround ARAYと似た使い方なのだが、効果が全く異なるのが興味深い。使い方が同じでもコンセプトや設計が違う製品なのだから当たり前なのだが、なにかとてもオーディオの面白さを感じる。
私の場合、Stromtankを使っていること、dcs Bartokがそもそも静かな機材であることなどから、ノイズについてあまり悩んでいないことがあり、Acoustic Reviveのリアリティエンハンサーの方に、より関心が高い。
いままでも空き端子に挿して音を良くするというふれこみで売られていた機材は結構あったし、今もいくつかある。過去の製品を含めて、それらの全てを試できたわけではない。だが、以上の二つは音質向上という意味で効き目の種類は異なるものの、近頃では目覚ましいオーディオ製品と言えるだろう。
もちろん、これらはコロナショックの直前に発売された商品であり、
今のオーディオ界の、ひいては世界全体の現状を踏まえていたわけではない。
なのにどこか、これらの製品にはタイムリーな雰囲気が漂う。
コンパクトでそれほど高価でもないが、薄利と言い切れるほど安価でもなく、
誰にでも受け入れられやすく、確実な効力を発揮するオーディオアクセサリー。しかも政府から支給される10万円の使い道としてピッタリしてさえもいる。今やスピーカーやアンプをガラリと入れ替えるような状況になく、むしろ、手持ちの使用頻度の少ない機材、長期間動きのない在庫を処分して現金化し、世界の経済状況の悪化に備えるべきとの空気が濃い。このような状況下でも新たな商品を売りたいなら、いささか特殊であるがニッチなアイデア商品を作って出した方がよかろう。
これは明らかに、AIR Force ZERO、あの戦艦大和のようなオーディオの王道・覇道とは無縁の姑息なオーディオの手段であるが、
ハイエンドオーディオがしぶとく生き延びるのには、こういうささやかなモノも重視されるべき時代だ。
もちろん、アクセサリーを売るだけでハイエンドオーディオの経済が維持できるとは思えない。オーディオメーカーはこれを機にもっと新しいタイプの製品を生み出さなくてはならないはずだ。
- Acoustic Revive リアリティエンハンサー 入力端子や出力端子に装着するだけで絶大な音質改善効果を発揮 中川隆 2020/6/07 15:32:58
(0)
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。