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(回答先: 地球温暖化問題懐疑論 へのコメント V3.0 2009年 5月 21日 投稿者 ダイナモ 日時 2010 年 6 月 06 日 21:04:56)
CTeyFIUacさんの主張と同じ主張が、「地球温暖化問題懐疑論 へのコメント」の議論22にありました。 やはりというべきか、そうした主張を行なっているのはあの有名な「槌田敦」氏でした。
地上の温度は気圧によって決まるのであって、温室効果ガスによるのではない、という槌田敦氏の主張に対して詳細な反論が掲載されています。
以下に提示しますので、この反論への再反論をどうぞ。
3.5. 地球大気の構造・光学特性に関する議論
地球上の全球平均地上気温を理論的に説明するのに大気の温室効果は必須である。大気の温室 効果に最大の寄与をする物質は水蒸気だが、海のある地球上では大気中の水蒸気量は大局的に は温度に伴って決まる。したがって水蒸気は温度変化に対して正のフィードバックの要因とし て働き、外的強制作用としては重要でない。第2の寄与をするのが二酸化炭素であり、この濃 度が人間活動によって増加していることは気候に対する外的強制作用として重要である。懐疑 論者の間で典型的な議論として、「赤外線吸収の主役は水蒸気であり、二酸化炭素の増加など とるに足らない」「二酸化炭素による赤外線吸収は飽和しており、濃度が増加しても昇温につ ながらない」といったものがある。また槌田(2006)は独自の理論により「地球表面の気温が 二酸化炭素濃度によらない全く別の過程によって決まっている」と主張する。本節では、これ らの主張の背後にある誤解について指摘を行っていく。(太字はダイナモによる)
議論 22. 対流圏上部の大気温度は、その大気中の水蒸気の分子振動による宇宙への放熱で決まる。こ の温度はマイナス 18°Cである。残りの対流圏大気の基準温度は気圧で決まる。高度の下降に伴い気圧 が上がると温度が上がる。地上の温度は(気温)は、1 気圧での基準温度の付近にある。基準温度より も対流圏大気の温度が高くなると不安定になり、対流とそれに伴う蒸気降雨が発生して冷却されるの で、基準温度は維持される(槌田 2004)。
<反論>
地球のエネルギー収支はつりあっていると近似できるので、地球が吸収する太陽エネルギー量が変 わらなければ、宇宙から見たときに地球が出す放射の代表温度(有効放射温度)は一定(マイナス 18°C) とみなしてもよい。また、対流圏の鉛直温度勾配は近似的には一定とみなしてもよい。
しかし、槌田(2004)では、放射の代表温度をもつ高さが変化することが見落とされている。温室 効果物質が多いということは、赤外線に対して大気がより不透明だということだから、赤外線で宇宙 から見えるのはより外側、つまりより高いところになる。つまり、放射の代表温度をもつ高さは温室 効果物質が多いほど高くなる。したがって、温度勾配が一定ならば、地面付近の気温は、より高くな る。
これは真鍋による次の有名な温室効果の説明に他ならない(例えば真鍋 1985)。図 16 において、地 球の出す放射の代表温度が Te で、太陽から受け取る放射とつりあっているとする。実線の温度分布な らば、図 16 の A が放射を出す代表位置である。ここで大気が赤外線に対してより不透明になったとす ると、放射を出す代表位置が A'に変わる。ところがこれでは地球が出すエネルギーが受け取る太陽エ ネルギーより少ないので、地球(大気・海洋)が暖まっていく。A'の高さの温度が Te となる破線の温 度分布まで大気全体が暖まって、地球のエネルギー収支がつりあうことになる。
図16
tCTeyFIUacさん、再反論をお待ちしております。
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- Re: tCTeyFIUacさんへのメッセージ metola 2010/6/10 01:26:12
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