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(回答先: LHCでまた新たな問題が発覚(technobahn japan) 投稿者 ピノキ 日時 2009 年 7 月 27 日 10:06:04)
http://www.technobahn.com/news/200908070600
Technobahn Japan
2009/8/7 06:00 UTC − 欧州原子核研究機構(CERN)がスイスとフランスの国境沿いに建設した世界最大の素粒子物理学実験施設「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」に関して、連続重心系衝突エネルギーは、当初予定されていた7TeVに届かず、4TeVのエネルギーで実験の再開を行う方向で調整が進められていることが4日、明らかとなった。
同日付けのニューヨークタイムズ紙の記事によると、昨年9月に冷却用のヘリウム流出事故を契機に加速器内部の配線などの再点検作業が実施した結果、事故を起こした問題箇所以外にも多数の不具合が見つかり、個々の不具合を全て解消させた場合、運転休止期間が更に延長し、いつまで経っても実験再開の目処にこぎ着けない状態に陥ること、また、今秋の実験再開となった場合、欧州の電力事情の制約から加速器運用に関わる十分な電力を得ることができないことが、実験エネルギーを当初予定値から大幅に引き下げる判断へとつながった模様だ。
LHCの目標は「ヒッグス粒子(Higgs boson)」の発見にあるが、このまま実験停止が継続した場合、実験エネルギー的にははるかに小規模な米フェルミ国立加速器研究所の加速器にヒッグス粒子発見の成果を先取りされ、LHC建造の当初目的が消失してしまうというジレンマを抱えていることもまた、実験エネルギーを実験エネルギーを当初予定値から大幅に引き下げる判断へとつながったのではないかと見られている。
フェルミ国立加速器研究所の加速器の実験エネルギーは2TeVとなっており、仮にLHCが4TeVで実験再開をしたとしても世界最大の加速器というタイトルに関してだけは維持することが可能。しかし、7億ユーロもの巨額の科学予算を投じて建造されたLHCが、設計仕様通りの性能を発揮することができないということは、今後のEUの科学振興予算配分にも少なからず影響を与えそうだ。