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10月22日10時57分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091022-00000026-mai-soci
ネットでだれかと話していたら、相手は機械だった−−。会話を自動的に答える「ボット」というプログラムが広まっている。ボットを操るのはだれなのか。機械のしゃべりはどこまで人間に近づくのか。【岡礼子】
ボットがよく出現するのは、140字以内のメッセージをネット上でやりとりする「ツイッター」。東京都の会社員、岡田育子さん(29)は今年4月、ツイッターで友人男性とメッセージを交換していた「酢鶏」を名乗る人物がボットだと知り、がく然とした。ホームページを見たら、一番上に「会話ロボットです」と書かれていたのだ。
酢鶏「ぼうや〜よい子だ」
男性「ねんねしな?」。そんなやりとりに「短文ばかりだが、面白いことを書く人と思っていた。友人の友人と思い込み疑わなかった」と話す。男性はボットと知りつつ冗談でメッセージを送っていたという。
ボットはロボットの略。ネット上の会話データを辞書にして、出現頻度などから回答を類推して作り上げ自動的に投稿する。80〜90年代のパソコン通信の時代から一部のプログラマーが作っており、ネットの普及で面白半分に作る人が出始めた。最近は勉強会が開かれたり、ネットでプログラム例が公開されている。プログラマーの酒徳峰章さんは「だんだん賢くなるので子供を育てる感じで面白い」という。
ネット上にはさまざまなボットが出現。アニメのキャラクターがおしゃべりに応じたり、地名を入力すると該当地域のサイトを、食材をつぶやくとお勧め料理を教えてくれるボットもある。自動的に特定のサイトに投稿を繰り返し、人気サイトの上位にランクさせるボットもある。
ネット上ではつじつまの合わない会話をするボットも多い。完成度を左右するのはデータベースだ。よく使われる絵文字や言い回しを頻出させたり、語尾に「なのよ」と付けて若い女性のような言葉遣いにもできる。
どうすれば人間らしく見えるのか。プログラマーの酒徳さんは「あえてデタラメな文法で書かせたら、読む側が人間と勘違いした例もある」という。
「人も単語だけをつぶやいたり、時には支離滅裂なことをつぶやいて、ボットと変わらない」。ボット・コンテストを実施した「チームラボ」(東京都文京区)のスタッフは話す。田村哲也取締役は「友達と話す時は冗談をまぜたりする。ボットも表現に揺れがあると人らしくみえる」と説明する。「今日の天気は?」への答えは「晴れ」や「雨」だが、実際は「どうだろうね」「外に出ていない」と返したりする。ボットがずれた答えを拾えば、人間らしく見えることもあるのだ。
ボットは人をどれだけ楽しませてくれるのだろう。酒徳さんはネット上で「相手をほめるボット」を紹介している。「励ます言葉のバリエーションを増やせば『癒やし系』ボットを作れそう」。さみしい時にボットに励ましてもらう未来も夢ではないかもしれない。