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≪地裁判決と政府委員会の欺瞞性を裁く・#1≫ 2010/03/22 (Mon) 11:51:11
[防災放送塔による放送の差止請求が認められなかった事例]として、自民党政権時代から公害等調整委員会が人民の基本的人権を抑圧してきた、以下の名古屋地裁判決(2年後に最高裁も容認)と委員会を裁きます。
http://www.soumu.go.jp/kouchoi/substance/chosei/pdf/recent/recent_40.pdf
【裁判所の判断の要旨】:
「人格権等に基づく本件放送の差止が認められるかどうかは、本件放送の必要性、態様、侵害される原告の利益などを総合的に考慮して、本件放送による騒音の程度が、原告が社会生活を送る上で受忍するのが相当といえる限度を超え違法といえるか否かによって決すべきである。」 とあるが;
*裁判所は個別具体的事案を審理するので、先に「原告が社会生活を送る上で受忍するのが相当といえる限度」を、国民の基本的人格権の重要性に先んじて裁判官の恣意的判断で「決すべきである」と基準を述べるのは不公正であり、人格権を侵害する法的根拠とはなりません。
〔この理由により英米法には受忍限度論は無いかもしれません〕
「侵害される原告の利益などを総合的に考慮して」
*人格権は「利益」で衡量、考慮されるべきでは無く;
「原告が社会生活を送る上で受忍する」
*自宅内で夜に仕事をして昼間に寝ている状態は、「社会生活を送る」とは言えず、基本的人権侵害を「受忍する」必要はありません。
したがって、上記【要旨】は以下の通りでなければなりません。
《人格権等に基づく本件放送の差止が認められるかどうかは、本件放送の必要性、有効性、態様が国民個人の基本的人格権を侵しても、社会保全の上で不可欠といえるか否かよって決すべきである。
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≪地裁判決と政府委員会の欺瞞性を裁く・#2≫ 2010/03/24 (Wed) 09:44:48
【要旨2】:
「本件の防災無線設備は、住民の生命財産を守るため、常に使用できる状態にあることが強く求められているといえ、これが正常に作動するかどうかを毎日点検することにも必要性を認めうる。そして、拡声器を点検する方法として、実際に音を鳴らすことで、住民からの情報によって故障を発見しようとする方法をとることも合理的であり、そのためには本件放送を行うことが必要であるということができる。」
上記【要旨2】は以下の通りでなければなりません。
《本件の防災無線設備は、住民の生命財産を守るため、緊急非常事態において真に必要性の高い事を放送するために設置されたのであり、世界でも最高水準の科学技術を持つ我国の防災無線設備を毎日点検する必要性は認められず、そして、拡声器を点検する方法として、実際に音を鳴らすことは極力避けるべきであり、住民の静穏と環境を保護する被告の責務を考慮すると、本件放送を行うことが必要で合理的であるということはできない。》
【要旨3】:
「また、本件放送を毎日行うことで、住民に対し、防災放送塔の存在を周知させ、安心感を与えるとともに、災害時に防災放送塔による放送に注意を向けさせ、適切に避難勧告等の情報が伝達されるようにすることも必要といえ、住民に防災放送塔の存在を周知させるという本件放送の目的にも合理性がある。」
上記【要旨3】は以下の通りでなければなりません。
《今日の高度情報通信社会においては、住民は数種類の情報送受信機器を有しており、それらにより被告が放送をする以前においても、災害予防の情報を受信することができるので、放送塔の放送は災害緊急非常事態において真に必要性の高いものに限って放送するべきであり、毎日放送を行うことは平穏で安全な平常の住民の生活を乱し侵害すると言うべきである。》
(#3へ続く)
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