http://www.asyura2.com/09/iryo03/msg/727.html
Tweet |
ノバルティスのバルサルタン問題は大阪市大つぶしが目的か?
ノバルティスの開発した薬であるバルサタンを巡って、ノバルティスの社員(現在は退職)が社名を隠し、大阪市立大学非常勤講師の肩書で臨床研究に参加し、統計解析データを改ざんしたとされる事件がだいぶ話題になっている。しかし、この事件、相当に不合理だ。
まず、データの改ざんで「脳卒中や狭心症」を起こす確率が減ったように見せかけたとされている。しかし、ノバルティスは世界的な製薬メーカーで、問題の薬であるバルサルタンは、高血圧治療だけでなく、「脳卒中や狭心症」治療目的でも世界中で処方されていた。当然、それぞれの国で治験が行われていたわけで、それらの治験では脳卒中や狭心症にも効果があったとされていたはずだ。「バルサルタン(Valsartan)」の記事は、ウィキペディアの日本語のページが不思議なことに存在しないが、英語などの言語では存在している。このページには、アメリカでは高血圧、心不全、心筋梗塞の治療薬として2005年に1200万回以上処方されたと書かれている。(In the U.S., valsartan is indicated for treatment of high blood pressure, congestive heart failure (CHF), or post-myocardial infarction (MI).[2] In 2005, Valsartan was prescribed more than 12 million times in the United States[citation needed] and global sales were approximately $6.1 billion in 2010.) そして、この薬の特許は昨年2012年で切れている。(The patents for valsartan and valsartan/hydrochlorothiazide expired in September 2012. https://en.wikipedia.org/wiki/Valsartan)
ノバルティスが世界的な製薬会社でバルサルタンが世界中で販売されていることは少なくとも治験を担当していた人たちには常識として分かっていることだろう。そうなら、「京都府立医科医大は、今月、効果の根拠となった臨床研究のデータに何らかの人為的な操作があったとする調査結果を発表」する以前に、そもそも、海外の治験データと比較して、臨床研究データの解析の段階で海外の治験と同じか異なるかが判断されていなければおかしい。つまり、バルサルタンが心不全や脳梗塞にかなり効果があると出てきたとき、それが海外の治験と異なるかどうかを当然検証しているはずなのだ。他に名前が出ているほかの大学の関係者も当然それぞれの治験が完成したときに海外の治験結果とどう異なるかを見ていたはずだ。
このことは、ノバルティス社自体が、日本の「臨床研究のデータ」を大変に効果がある証拠としてバルサルタンの販売促進に使っていたということだから、ノバルティス社にも言えることだ。アメリカでも心不全とか心筋梗塞に効果があるとされてきたのだから、アメリカなどでの治験データをノバルティスは当然持っていて、それと今回改ざんがあったとされる日本の臨床研究データと比べていなければおかしい。
ここで別の問題が出てくる。世界中の治験データが改ざんされていたのなら、世界中で問題化しなければならないからだ。しかし、バルサルタンについてのニュースは海外では全くないと言ってよさそうだ。ということは、バルサルタンが降圧剤としてだけでなく心不全などにも効果があるということは事実であるということだ。つまり、今回の事件は、もともとある程度の効果はあったが、ほかの薬と比べて特に効果があるというウソをつくために治験データの改ざんをしたのかという問題だ。
実を言うと、ここのところがよく分からない。僕自身が狭心症とか心不全のことをよく知らないために、資料が読めない。あくまでヤマ勘だが、どうやら、今回の事件は少なくとも実害があるものではなく、単に治験データのごまかしを問題化するためにわざわざでっち上げた事件だと思う。つまり、もし実害があるのであれば、現在バルサルタンを処方されている人たちに対してほかの薬への切り替えをしろと、少なくとも医師へ連絡を出すことがやられなければいけないが、そういったことも行われていないからだ。
ここには別の問題もある。7月の始めまでは、このノバルティスの社員について、「元社員がノバルティスの社名を隠し、大阪市立大学非常勤講師の肩書」という形で報道されていたものが、最近の報道では単にノバルティスの元社員となっている点だ。
大阪市大は大阪府立大との合併が橋下徹大阪市長によってすすめられていて、2016年には新しい組織となる予定だという。そして、主に大阪市大の工学部の教授や助教の方たちによって、阪神大震災の被害には衝撃的な地震上下動の被害、そして、それは通常の地震の揺れと言うよりも現行の地震計ではとらえられていない非常に高周波の地震衝撃波によるものだという研究論文が書かれているのだ。
非常に不思議なことに、この地震衝撃波論文はほぼ一貫して土木学会によって無視されている様子だ。しかし、実際に地震衝撃波論文を読んでみると、かなり論理的に裏付けのある論考がされていて、阪神大震災の被害の一部はこの地震衝撃波によるものだと思われる。
なぜ、地震衝撃波被害が隠ぺいされているかと言えば、原発と地震の関係があるからだろう。地震衝撃波は地盤が硬い場合に被害が大きくなる傾向がある。そして、原発は岩盤の上に直接建設されているのでまさに地震衝撃波被害を受けやすいのだ。
地震衝撃波の被害をよく示している例がある。阪神大震災で被害を受けた西宮市立西宮高校の特別教室棟A棟の例だ。http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/eqb/photo/kawase/Jap/Photo/PhotoV3100.htmlにその写真がある。向かって左側の1階の2教室分が完全につぶれていることが見える。この部分は固い地盤の上にあり、1階部分がつぶれていない方は池を埋め立てた軟らかい地盤の上に建設されている。この写真は神戸大学の震災文庫と言うサイトのもので、これ以外にも特別教室棟A棟の写真がある。それを見ると分かるが、地震では窓ガラスはほとんど割れていない。それどころか、3階にあった職員室の机などもほどんど位置が動いていない。つまり、揺れによる被害ではなく、エネルギー波による被害である様子なのだ。そして、エネルギー波であればその耐震対策は全くとられていないと言っていい。
つまり、大阪市大の合併問題は、ある意味、地震衝撃波問題を提起した大阪市大工学部つぶしとして行われている面があるようなのだ。既に直接地震衝撃波問題を提起された専門家の方は大阪市大に在籍をしていないようだ。しかし、資料などはいろいろ残っているだろうし、地震衝撃波問題を提起したということは多くの関係者が記憶として持っている。
阪神大震災においてだけでなく、中越地震や2011年の東北地方太平洋沖地震でも地震衝撃波による被害はかなりあった様子だ。しかし、ほぼすべてが無視されていると思う。すべては原発で被害が起こる、または福島第一原発で被害があったことを隠すためだろう。
TPPに入れば、ノバルティスが起こしたこういった事件がそれこそ日常的に、様々な形で起こるようになると思う。大阪市大の非常勤講師という肩書をいつノバルティスの社員が手に入れたのか、どうやって手に入れたのか、それを追及するべきだ。また、複数の大学の治験でこの社員がデータ解析に当たっていた様子だが、なぜ、この社員だけが複数の大学で特定の薬のデータ解析を担当したのかの経緯も確認されなければいけない。また、なぜ、事件が表ざたになった時期にノバルティスを退社したのかも問題だ。明らかにマスコミも監督官庁も詰めが甘い。こんなことでは、日本は近い将来世界の核ゴミ捨て場になるしかないのではないだろうか。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3388.html
2013年7月31日(水)放送
疑惑の薬 〜論文データ操作の闇〜
2000年の発売以来、国内で1兆2000億円を売り上げた製薬会社ノバルティスファーマの高血圧薬「ディオバン」。降圧効果だけでなく、脳卒中や狭心症にも効果があるとされてきた。しかし、薬の臨床研究に参加した大学の一つ、京都府立医科医大は、今月、効果の根拠となった臨床研究のデータに何らかの人為的な操作があったとする調査結果を発表、医学界に大きな衝撃が走っている。操作はなぜ、どのように行われたのか。「疑惑の薬」を生んだデータ操作の闇をあぶり出す。
2013年07月31日22時40分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:27698
- 架空の研究グループ名を記載 ディオバン論文不正問題 taked4700 2013/8/08 17:21:20
(1)
- 5大学に11億円超す寄付 降圧剤データ不正、ノ社が丸抱えか taked4700 2013/8/10 01:28:37
(0)
- 5大学に11億円超す寄付 降圧剤データ不正、ノ社が丸抱えか taked4700 2013/8/10 01:28:37
(0)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。