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9月7日、鳩山党首は温室効果ガス排出量を1990年比で25%削減すると宣言した。この宣言をどう理解すれば良いのだろう。 まず思ったのが、如何にも唐突という感覚だ。鳩山氏の話しでは目標を明らかにしただけで、その実現方法はこれから検討するという。なぜ25%なのだろうか。どのような根拠があって25%という数値目標を決定したのだろうか。その点が全く不明である。これでは無責任ではないか。 温室効果ガスの排出削減量と経済成長は基本的には相反する関係にある。削減量が少なすぎれば、経済発展は成長するが、将来の地球温暖化による経済的損失が膨大なものとなり、結果的に破滅的事態を招くことになる。一方、削減量が多すぎれば、地球温暖化による経済的損失は少なくなるが、経済成長に大きな影響を及ぼし、マイナス成長に陥る可能性がある。国民の生活にも多大な負担がかかることになる。環境産業の発展は見込めるが、それをはるかに上回る経済成長の下押し圧力がかかることになる。そうでなければ過大な削減目標を達成することができなくなるからだ。 温室効果ガスの排出削減量をいくらにするかは、この2つの相反する方向のちょうど中間のコースを取るものでなければならない。しかしながら、今回の鳩山氏の「1990年比で25%削減」宣言には、そのような非常に難しい問題を検討した形跡が見られない。いかにも唐突に「25%削減」という数字だけが一人歩きしている。 鳩山氏は早急に25%削減目標の経済学的、科学的根拠、言い換えれば25%削減のグランドデザインを国民に分かりやすく説明する責任がある。これから考えますではあまりにも無責任な宣言であり、国際社会へのポーズだけの為にする宣言だ。 |