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【ビジネスメディア誠】 すでに文庫・新書バブルは崩壊? 勝ち残るのはどこ
http://www.asyura2.com/09/hihyo9/msg/236.html
投稿者 passenger 日時 2009 年 4 月 10 日 03:02:52: eZ/Nw96TErl1Y
 

(回答先: 【ビジネスメディア誠】 なぜ『週刊現代』と『週刊ポスト』の部数は凋落したのか? 投稿者 passenger 日時 2009 年 4 月 10 日 02:38:34)

【ビジネスメディア誠】 すでに文庫・新書バブルは崩壊? 勝ち残るのはどこ
 
 
 
 
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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/06/news005.html

すでに文庫・新書バブルは崩壊? 勝ち残るのはどこ

2008年の1年間、8719点の文庫と3625点の新書が出版された。参入する企業が増え、
タイトル数は増えているのに、売れる数は減っている……文庫・新書の現状を見ていこう。

     [長浜淳之介,Business Media 誠]

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 書店に行けば文庫と新書の山――。特に「ブックオフ」のような新古書店や郊外書店の「TSUTAYA」などに行くと、ものすごい数の文庫や新書が並んでいる。その中には良書も多いのだろうが、一生かけても読みきれないので、いっそのこと「売場から逃げたい」といった衝動に駆られるのは、筆者だけではあるまい。

 データで見てみよう。出版科学研究所によると、2008年1年間で出版された文庫と新書のタイトル数と発行部数は次のとおりだ。

2008年文庫・新書のタイトル数と発行部数(出版科学研究所調べ)
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 −  ┃タイトル数(点) │  前年比  ┃ 冊数(冊)  │  前年比
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文庫  ┃8719      │  4.4%増   ┃ 1億2669万  │  0.4%減 
新書  ┃3625      │  6.0%増   ┃    3812万 │  5.1%減
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 2008年は2007年に比べて、タイトル数は増えたが冊数は逆に減っている。特に新書は、タイトル数は6.0%も増えたのに、冊数は5.1%も減少している。新書バブルは崩壊過程にあり、文庫にも波及しそうな不穏な空気を感じる。


2008年文庫・新書の販売金額と新刊平均価格(出版科学研究所調べ)
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 −  ┃ 販売金額     │  前年比 ┃  新刊平均価格(円) │  前年比
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文庫  ┃ 782億3900万円 │   0.8%増 ┃      618      │  1.3%増 
新書  ┃ 297億300万円  │   4.7%減┃       779      │  0.4%増
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 販売面では文庫は売れ行きの鈍化を、微妙な値上げによってカバーしたが、新書はカバーできずに売り上げが大幅に落ちたことを示している。文庫・新書ともに近年、新規参入が相次ぎ、何レーベルあるかも把握しにくいほどだ。1社で複数レーベルを持つ例も増え、市場は飽和状態。返本率も増えており、販売効率が悪化している。

 なぜこれほど文庫・新書の“洪水”になってしまったのだろうか?

 「1990年代に長期の不況が続いた上に、4〜5年前の景気が良かった時も、企業は社員の給料を上げませんでした。そのためサラリーマンたちの財布が寂しくなり、本を買うのに投資できなかったのが、急激な文庫・新書の点数増加の背景にあります」と語るのは、『出版動乱――ルポルタージュ・本をつくる人々』(東洋経済新報社)の著者・清丸惠三郎氏。

 文庫の老舗といえば戦前からの岩波文庫や新潮文庫のほか、終戦直後創刊の角川文庫などが挙げられる。また1970年代創刊の講談社文庫、中公文庫、文春文庫なども歴史がある。これらの老舗大手出版社は、世界中の古典を中心にA6版サイズで、廉価で提供することを目的として、文庫を発行していた。

 流れが変わったのは、知的生きかた文庫、PHP文庫など実用色の強い文庫が出始めた1980年代。文庫のための書き下ろしも増えてきた。

 「三笠書房の知的生きかた文庫などを見て、この程度のことならウチでもできると、各出版社は思ったのでしょう。それで、今や猫も杓子もという状況です。しかし実際は、ヒット作を出すのはそんなに簡単じゃない」(清丸氏)。

 一方、新書は戦前の岩波新書にルーツがあり、文庫とは別に書き下ろしで、社会・人文・自然科学のタイムリーな話題を読者にていねいに解説していった。

 高度成長期には光文社のカッパブックス、カッパノベルズが、多湖輝『頭の体操』シリーズや松本清張シリーズなどで一世風靡。このほかKKベストセラーズや青春出版社、ごま書房、祥伝社なども、雑誌でよくあるような「色・カネ・出世」を中心とした軟らかめのテーマで、当時の新書ブームの一翼を担った。

 現在まで続く新書ブームは、カッパブックスなどの売れ行きが文庫に圧倒されて後退した後、解剖学者で「唯脳論」提唱者の養老孟司『バカの壁』(新潮新書)の成功に触発されたものだ。『バカの壁』は養老孟司の語りをライターが筆記したもので、発行部数は400万部を超え、歴代4位の超ベストセラーとなった。

 この手の教養新書が今の新書の主流で、新規参入のレーベルは岩波新書や新潮新書と同様に、飾り気のない知性を感じさせる装丁を取っているのが、年々派手になる文庫との違いである。

 そうした状況を踏まえて、文庫・新書の現場をのぞいてみよう。

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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/06/news005_2.html

●佐伯泰英、海堂尊らの驚異の速筆が文庫本を支える

 さて、文庫本の売れ筋といえばまず挙げられるのは歴史物だ。

 本来は時代考証を前提とした英雄が登場する歴史小説と、時代的背景を借りて自由にストーリーを展開する時代小説は区別されるが、書店の書棚では歴史物として同じコーナーで展開されることが多いので、ここでは一緒に記述する。

 歴史物というジャンルにおいて、当代最大のヒットメーカーは佐伯泰英であり、その驚異的な執筆のスピードから「月刊佐伯泰英」とまで言われる。しかも彼の作品は基本的に時代小説の書き下ろしで、雑誌やハードカバーの単行本を経ることはない。文庫で買うしかないので、佐伯泰英のチャンバラワールドにハマってしまった人は、足繁く書店の文庫コーナーに通うことになる。

 それも『吉原裏同心』(光文社文庫)、『密命』(祥伝社文庫)、『居眠り磐音江戸双紙』(双葉文庫)、『交代寄合伊那衆異聞』(講談社文庫)、『酔いどれ小籐次留書』(幻冬舎文庫)などといったように、いくつかのシリーズが複数の版元のレーベルから、同時進行的に出ている状況である。

 佐伯泰英は元々、スペインや闘牛をテーマにしたノンフィクション、ミステリーを書いていた作家だが、内容はともかく日本人に縁遠い場所が舞台だったため、売れなかった。なかば強制的に日本の時代小説に転向させられたら、当たったらしい。

 佐伯泰英に限らず、元々は他の分野で名を成した作家が歴史物を書いて文庫本の売れ筋になるケースも多い。ハードボイルドの作家として知られた、北方謙三の『水滸伝』(集英社文庫)や『三国志』(ハルキ文庫)はその典型だろう。近作『血涙』上・下(PHP文庫)も好調だ。

 3月に発売された新刊で注目は、山本兼一の『雷神の筒』(集英社文庫)。『利休にたずねよ』(PHP研究所)で2008年下半期の直木賞を受賞した作家だ。

 またミステリーでは自らが医師でもある、海堂尊の医療エンターテイメントが売り上げ上位に多数ランクされている。主な作品には『チーム・バチスタの栄光』上・下(宝島社文庫)、『ジェネラル・ルージュの凱旋』上・下(宝島社文庫)、『ナイチンゲールの沈黙』上・下(宝島社文庫)、『螺鈿迷宮』上・下(角川文庫)などがあり、宝島社文庫の“ドル箱”である。海堂尊も佐伯泰英と同様に筆の速さには定評があり、毎月のように書き下ろし長編が書けるタフな筆力が、ベストセラー作家には要求されるようだ。

 東野圭吾も個性的なキャラクターの主人公の活躍で読ませるミステリー作家として人気が高い。『容疑者Xの献身』(文春文庫)や、『探偵ガリレオ』(文春文庫)などのほか、警察官『加賀恭一郎』シリーズの『私が彼を殺した』(講談社文庫)などの作品がある。こちらは文春文庫の“ドル箱”である。

 海堂尊『チーム・バチスタの栄光』と東野圭吾『容疑者Xの献身』は2008年、ともに作品が映画化されており、それとともに人気がさらに高まった面もある。


●映画絡みの販促から、上下刊合わせて1つになる装丁も

 映画やTVドラマがらみの最近のヒットに関係する文庫としては、百瀬しのぶ『おくりびと』(小学館文庫)を挙げたい。これは、第81回アカデミー賞外国語映画賞の映画をノベライス、つまり小説化したもの。小説が原作として先にあるのではなく、マンガやゲームのノベライズと同じく、逆の流れの作り方として注目される。しかし、現状では映画の原案となった青木新門『納棺夫日記』(文春文庫)の方が売れている模様だ。

 『ダ・ヴィンチ・コード』(角川文庫)の第2弾としてゴールデンウィーク後に公開される映画、『天使と悪魔』の原作、ダン・ブラウン/越前敏弥訳『天使と悪魔』上・中・下(角川文庫)も、各書店で大々的に展開されている。

 TVドラマからのノベライズでは、碇卯人『相棒』シリーズ(朝日文庫)に根強い人気がある。

 毎年ヒットする、NHK大河ドラマ関連本では、原作『天地人』の主人公である直江兼続やその主君である上杉景勝を描いた小説、童門冬二『小説直江兼続』(集英社文庫)、藤沢周平『密謀』上・下(新潮文庫)に期待がかかる。

 一方、『実伝直江兼続』火坂雅志編(角川文庫)は小説『天地人』の著者による、さまざまな作家の直江兼続観をまとめた本。『軍師直江兼続』(成美文庫)は、ドラマを見るための基礎ガイドの趣の本だ。

 販促面では上・下分冊した本を売る工夫として、2冊合わせて1つの絵柄になる、書店で平積みで並んで置かれるのが前提の装丁も登場している。

 今邑彩『いつもの朝に』上・下(集英社文庫)、ステファニー・メイヤー/小原亜美訳『トワイライト』(ヴィレッジブックス)、海堂尊『ジェネラル・ルージュの凱旋』『ナイチンゲールの沈黙』上・下(いずれも宝島社文庫)、乙一『GOTH』(角川文庫)、重松清『疾走』(角川文庫)、桐野夏生『柔らかな頬』『グロテスク』上・下(共に文春文庫)などがある。

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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/06/news005_3.html

 また、女性向けの大衆恋愛翻訳小説、ハーレクイン文庫の外人女性モデルを起用した装丁に対し、青春SM小説確立を目指す作家サタミシュウの3部作『私の奴隷になりなさい』『ご主人様と呼ばせてください』『おまえ次第』(いずれも角川文庫)では、AV女優の大沢佑香を起用した。大沢佑香はグラドル出身のキュートなルックスにもかかわらず、アフリカロケで黒人と絡むなど恥辱の限りを尽くした激しい表現をする女優で、編集部の作家への期待のほどがうかがえる。

 このようなエンターテイメントの一環としての文庫でないと、売れないかというとそうでもない。

 古典では格差社会到来、ワーキング・プアや派遣切りを背景に、小林多喜二『蟹工船』(新潮文庫、角川文庫、岩波文庫)が2008年にヒットした。マルクス/エンゲルス編/向坂逸郎訳『資本論』1〜9(岩波新書)の人気も再燃しており、貧困に向き合った“左翼的”な古典は、経済不況と弱者切り捨てが続く限り、文芸、社会科学を問わず今後も広く読まれるのではないだろうか。

 また、今年は作家・永井荷風没後50周年であり、小説『ぼく(さんずいに墨)東綺譚』(岩波文庫、新潮文庫、角川文庫)、日記『摘録 断腸亭日乗』上・下(岩波文庫)、随筆『日和下駄』(講談社文芸文庫)などの荷風作品が見直されるに違いない。

 美食家で陶芸家の北大路魯山人も没後50周年。平野雅章編『魯山人味道』『魯山人陶説』(いずれも中公文庫)などが、期待できるのではないか。

 翻訳物ではドストエフスキー/亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』1〜5(光文社古典新訳文庫)が累計100万部を超え、気を吐いている。光文社古典新訳文庫は4月に、ニーチェ/中山元訳『善悪の彼岸』、魯迅/藤井省三訳『故郷/阿Q正伝』を投入する。ほかにこの分野に力を入れているレーベルがあまりないだけに面白い存在である。


●新書は“力本”のタイトル数爆発、“品格本”は収束へ

 新書へと目を移すと、教養新書のブームが昨年後半に一段落して、新しいヒットが出にくい状況になっている。新刊に勢いがある文庫との大きな差である。

 2008年後半から2009年初めのトップセラーは、2008年5月発売の姜尚中『悩む力』(集英社新書)で、テレビのコメンテーターとしても人気がある政治学者の生き方指南本である。75万部くらいまで部数を伸ばしている。

 また「〜力」とタイトルの付く本が増えており、新書の主力である自己啓発分野では、ちょっとした“力本ブーム”になっている。そう言えばWBCで優勝した原辰徳監督も、「日本力(にほんぢから)」という言葉を使っていた。

 主な今年になってから刊行された近著から、タイトルを挙げていこう。

 齋藤孝『坐る力』(文春新書)、太田肇『認められる力 会社で成功する理論と実践』(朝日新書)、養老孟司『読まない力』(PHP新書)、勝間和代『断る力』(文春新書)、伊藤真『選び抜く力』(角川oneテーマ21)、大前研一『マネー力』(PHPビジネス新書)、坂戸健司『「発見力」の磨き方』(PHPビジネス新書)、工藤公康『現役力』(PHP新書)、小出義雄『育成力』(中公新書ラクレ)、野里洋『沖縄力の時代』(ソフトバンク新書)、本田透『がっかり力』(アフタヌーン新書)、小林昌平・大石太郎・小峯隆生『「ハッタリ」力 30歳からでも間に合う人生再起動の教科書』(講談社プラスα新書)、ブライアン・トレーシー/片山奈緒美訳『逆転の時間力 無理なく成果が出るムダゼロ仕事術』(ヴィレッジブックス新書)など、枚挙にいとまない。

 まさに“力本”のオンパレードで著者も、学者、経済評論家、資格学校の校長、野球選手、マラソン監督等々多士済々であり、翻訳本まである。売れ行きでは最近の著者の人気から、勝間和代の『断る力』が頭ひとつ抜けているようである。


 一方で2005年の藤原正彦『国家の品格』(新潮新書)の大ヒットに端を発する、“品格本ブーム”は、坂東眞理子『女性の品格』『親の品格』(いずれもPHP新書)、小笹芳央『会社の品格』(幻冬舎)、渡部昇一『日本人の品格』(ベスト新書)などのヒットを生みつつ、ついに収束したようだ。2009年2月発売の火坂雅志『名将の品格』(生活人新書)あたりで打ち止めの模様である。

 『国家の品格』は発行部数250万部を超えるまさに大ヒットであり、『悩む力』の3倍以上読まれている。にもかかわらず、“品格本ブーム”より今回の“力本ブーム”の方がタイトル点数が断然多く、過去のベストセラー作家や有名人を各レーベルともに積極的に投入しているものの、平均部数は小粒である。各レーベル間の競合がいかに激しくなっているかを物語っている。

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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/06/news005_4.html

●ノウハウ本の売れ行きは、タイトルの付け方が9割!?

 また、話し方の専門家、福田健の3部作『人は「話し方」で9割変わる』『女性は「話し方」で9割変わる』『子どもは「話し方」で9割変わる』(いずれもリュウ・ブックス アステ新書)のロングセラーは、先に竹内一郎『人は見た目が9割』(新潮新書)のヒットがあってのタイトルの勝利でもある。

 ノウハウ本はタイトルの秀逸性が売れ行きを決める面があり、編集者はコピーライターのセンスが要求される。“9割本”は依然、賞味期限中である。

 単行本の売れ筋である脳関連本は新書でも好調。この分野の最大のヒットメーカーは脳科学者の茂木健一郎で、2000年代初頭の養老孟司の位置に替わって就いた印象だ。『化粧する脳』(集英社新書)、『欲望する脳』(集英社新書)、『ひらめき脳』(新潮新書)、『脳の中の人生』(中公新書ラクレ)、『すべては脳からはじまる』(中公新書ラクレ)、『「脳」整理法』(ちくま新書)など、多彩なレーベルから出版している。

 他の著者では、林成之『<勝負脳>の鍛え方』(講談社現代新書)が目に付く。脳関連本は脳に詳しい学者、医者を投入して科学的アプローチで迫らないと、読者に説得力を持たせにくいので、まじめな著者にいかに読みやすく書かせるかが、編集者の腕の見せ所だ。

 あとは、不況を受けた経済危機にまつわる本で、神谷秀樹『強欲資本主義 ウォール街の自爆』(文春新書)、浜矩子『グローバル恐慌――金融暴走時代の果てに』(岩波新書)、堤未果『ルポ 貧困大国アメリカ』(岩波新書)、水野和夫『金融大崩壊――「アメリカ金融帝国」の終焉』(生活人新書)などといったタイトルに当たりが出ている。

 新しいテーマでは、山田昌弘・白川桃子『「婚活」時代』(ディスカバー携書)が NHKの金曜夜10時の新ドラマ枠第1号で、4月より『コンカツ・リカツ』としてドラマ化されるのが面白い。

 あと手堅いのは、漢字を筆頭に、日本や東洋の文化を見直す系のテーマ。江戸、昭和、歌舞伎、能楽、茶道、華道、武士道、気功、漢詩等々、何が当たるかは難しいが、良い著者をセレクトして平易に記述すれば、スマッシュヒットが打てる分野だ。『白川静 漢字の世界観』(平凡社新書)などは最近のヒットである。

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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0904/06/news005_5.html

●勝ち組はごくわずか、大部分の本は売れていない

 このようにタイトルを挙げながら見ていくと、文庫も新書もなかなか賑やかであり、売れ筋も単純ではなく、活性化しているように思われるが、大部分のレーベルは全体としては売れ行き不振に苦しんでいるという。

 「確かにベストセラーも出ていますが、勝ち組はほんの一部で、大部分は売れていません。出版社の経営を支えるのに、貢献していないのが実態です」と分析するのは、出版業界紙『新文化』の石橋毅史編集長。

 書店にとっても、単価の安い文庫や新書ばかりが増えて、書棚が占領されるのは、経営面で好ましいとは言えないのではないか。話題性がある文庫・新書が呼び水になって、書店に人が来る集客効果は否定しないにしてもである。「読者にしてみれば、タイトル数が増えすぎて買っていられないということなのでしょう。特に新書は淘汰の段階に入ったと見ています」

 コンスタントに売れるタイトルを刊行できている、出版社はあるのか。「文庫、新書ともに筑摩書房は、大ヒットこそあまりないが、スマッシュヒットが多くコツコツと当てていっています」。筑摩書房は『新文化』(2009年1月15日付)の菊池明郎社長インタビューによれば、文庫・新書の売上シェアが70%を超えるそうだ。


 業界全体では書店平均で、文庫が11%、新書が2%のシェアとされる中で、他社はどこまで文庫と新書に本気で力を入れているのか疑問もあるが、筑摩書房は文庫と新書に絞って、徹底的に売れ筋を研究した成果が出ている模様だ。

 言い方が適切かは分からないが、もうお好み食堂の一角でラーメンを出しているような感覚で、文庫・新書を出版しても通用しなくなりつつある。ラーメンは繁盛している専門店で食べたほうがうまい。

 文庫・新書も、専門出版社が専門の味を出した出版を行う時代に、突入したのである。


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