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2009-11-19 06:17:23 「なぜいま、NHKスペシャルドラマ 「坂の上の雲」なのか/11月29日(日)から第1部始まる」のエントリーで司馬遼太郎原作「坂の上の雲」のテレビドラマ化を批判する声を紹介しておいた。 11月8日には神戸でもこの問題でシンポジウムが開かれるとあって参加を楽しみにしていたが、よんどころなき私事のため行けなくなった。 「しんぶん赤旗」が11月17、18日と2回にわたってこの問題を取り上げた。神戸のシンポジウムにも触れている。紙面版から直接貼り付けておこう。 ======================================== ----------------------------------- 「しんぶん赤旗」2009年11月17日 「坂の上の雲」何が問題か 二つのシンポジウムから(上)/「明治」と「昭和」対立させ 朝鮮の植民地化を宿命視 司馬遼太郎氏の人気小説をドラマ化したNHK「坂の上の雲」が29日から始まります。人気の実力派俳優をそろえ、全13回を3年にわたって放送するという力の入れようです。一方、市民や学者、ジャーナリストから「憲法9条改悪の動きのあるこの時期に、なぜ?」など懸念の声も広がっています。各地で開催されたシンポジウムから「坂の上の雲」が抱える問題点を探りました。 1日に川崎市で「日露戦争と天皇の軍隊―『坂の上の雲』が語らない真実」(主催・治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟川崎支部)、8日には神戸市で「なぜ、いま『坂の上の雲』かを考える」(主催・NHK問題を考える会・兵庫)が開かれました。 二つの集会で共通して指摘されたのは、「坂の上の雲」で描かれた司馬氏の特異な日本近代史の見方でし 連続性を否定 川崎の集いで講演した山田朗・明治大学教授は、「司馬氏の歴史観は同時代人の共感を生んだが、太平洋戦争の失敗のタネは、近代日本の成功事例の頂点とされる日露戦争で、すでにまきつくされていた」と指摘します。 そのおおもとになったのは、日露戦争の「勝利」によって軍が「軍部」として強化され、戦争の失敗や教訓が隠されていったこと、さらに日露戦争後に韓国を併合するなどの膨張政策でした。山田さんは「明治と昭和を対立させ、明治の延長線上に昭和という時代が出現したという両者の連続性を、司馬氏は軽視ないし意図的に無視している」と言います。 こうした歴史観を生み出した背景について、山田さんは「司馬氏が当時の国家指導者の視点で歴史をとらえてしまったから」と言います。「現代の目から歴史を見ないと、植民地支配を批判する観点が当然薄くなるし、近代日本の膨張戦略も客観視できません」 神戸のシンポジウムで講演した中塚明・奈良女子大学名誉教授も、「坂の上の雲」が明治の栄光を強調する一方で、「朝鮮の植民地化と没落がまともに触れられていない」問題を批判します。 なぜか。中塚さんは司馬氏が小説の中で@朝鮮は地理的な条件が悪くA無力でありB帝国主義の時代に日本に従属するのは宿命だった、と論じている点に着目。「ここに『坂の上の雲』の大きなカラクリがある」と強調します。 「読者のイメージする朝鮮像が“自力では変わることができず、植民地は宿命”ということになれば、明治以後に日本が朝鮮におこなった数々の侵略の事実や朝鮮民衆の反乱を書かずに済む。それで『坂の上の雲』が出来上がっているのです」 映像化に危惧 山田さん、中塚さんともに、幾多の問題をはらんだ「坂の上の雲」のテレビドラマ化を危惧(きぐ)します。 山田さんは「司馬氏が歴史上の人物になりきってセリフを構成しており、読者は本当の歴史書であるかのように見てしまう。さらに、映像化のインパクトは大きい」と語りました。 中塚さんは「来年は韓国併合100年というこの時に、なぜNHKは朝鮮の民族的自主を認めない作品を映像
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10391708293.html から転載。
「坂の上の雲」何が問題か 二つのシンポジウムから(上)【しんぶん赤旗】
テーマ:電子版にない「しんぶん赤旗記事」
gataro-cloneの投稿
た。日露戦争は「祖国防衛戦争」で明治はよい時代だったが、日露戦争後に変質して昭和の太平洋戦争へと暴走していった、とする歴史観です。
化するのか」とのべ、参加者に「NHKに意見を投げかけてほしい」と呼びかけました。 (つづく)