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危機の本質は「スーパーシニア・リスク」その対処で金融機関の明暗は分かれた!【 野口悠紀雄 未曾有の経済危機を読む 】
http://www.asyura2.com/09/hasan66/msg/741.html
投稿者 hou 日時 2010 年 1 月 09 日 23:49:27: HWYlsG4gs5FRk
 

(回答先: AIGの元CEO、同社の破たんは米金融大手ゴールドマン・サックス・グループに責任がある【ブルームバーグ】 投稿者 hou 日時 2010 年 1 月 09 日 23:31:27)

http://diamond.jp/series/noguchi_economy/10051/

危機の本質は「スーパーシニア・リスク」
その対処で金融機関の明暗は分かれた!

 前回、JPモルガン・チェースが金融危機をくぐり抜けたこと、それに対して、リーマン・ブラザーズは破綻し、シティグループ、メリルリンチも大きな損害を受けたことを述べた。

 金融機関によるこのような差は、なぜ生じたのだろうか? それは、リスクに対する態度と対処の差によって生じたのである。ただし、「リスクに慎重だった」とか「無謀な投資をした」というような、一般的で概括的なことではない。

 これは、「スーパーシニア・リスク」と呼ばれる、かなりわかりにくい特殊な問題にかかわることである。そして、実は、これこそが今回の金融危機の本質であったのだ。

 これに関する事情は、金融危機に関して一般に持たれている理解とはかなり異なるものである。しばしば、今回の金融危機は、「アメリカ流の貪欲金融資本主義が、金融工学を駆使して無謀な投資を行なったことによって引き起こされた」と言われる。

 貪欲に利益を追求して無謀な投資を行なった金融機関があったのは事実だ。しかし、それは金融工学を駆使して行なったことではない。まったく逆に、金融工学やファイナンス理論の専門家が警告を発したにもかかわらず、無知な経営者がそれを無視して行なったことなのである。一方、金融機関のなかには、ファイナンス理論の警告を十分重く受け止め、それに対処したところもあった。前者がリーマン・ブラザーズ、シティ、メリルリンチ、UBSなどであり、後者がJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、ドイツ銀行であった。

 「スーパーシニア」とは、その名が示すとおり、「最も安全」と考えられていた金融資産だ。それが問題を起こすのは、小惑星が地球に衝突するほど「ありえないこと」と考えられていた。「そんなことにこだわって利益のチャンスを逃したり、余計なコスト負担をしたりするのは、まったく馬鹿げたこと」というのが、金融界の常識だった。だから、多くの金融機関はスーパーシニア・リスクを無視した。しかし、それにとことんこだわった金融機関もあった。この違いが金融機関の命運を分けたのだ。

CDSの「発明」による信用リスクの移転
「スーパーシニア・リスク」について説明するには、CDO(債務担保証券:Collateralized Debt Obligation)について説明する必要がある。そして、それについて説明するには、最初にCDS(クレジット・デフォルト・スワップ:Credit Default Swap)について説明する必要がある。

 CDSとは、債権の貸し倒れに備えるための仕組みである(これは、ファインナンスの専門家が「プットオプション」と呼ぶものの一種だ)。CDSの保有者(保証の受け手)は、保有している債権が債務不履行に陥ったとき、債権額の全部または一部を保証してもらえる。CDSの売り手(保証の提供者)は、その額を負担する義務がある。

 ここで重要なのは、「CDSは保険とは違う」ということだ。しばしばCDSは、「保険のようなもの」と説明される。たしかに、保証を受ける側から見れば、問題が生じたときに損失を補填してくれるという意味で、保険と同じだ。

 しかし、引き受けるほうから見れば、全然違う。保険の場合には、保険の引き受け手は、損失額を支払うわけではない。損害を受けたものが受け取る保険金は、保険加入者が共同で負担するのである。しかし、CDSの場合には、売り手(保証の提供者)が実際にそれを負担するのだ。

危機の本質は「スーパーシニア・リスク」
その対処で金融機関の明暗は分かれた!

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http://diamond.jp/series/noguchi_economy/10051/?page=2  

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コメント
 
01. 2010年1月09日 23:53:26
>危機の本質は「スーパーシニア・リスク」

後期高齢者が国家財政を食いつぶす話かと思ったよ・・・

この呼称には問題あるんじゃないか?

ジジババ虐待の社会心理を醸成しかねない。


02. 2010年1月10日 04:19:49
ゴールドマンといえば当事、政権にとても近かった。政権そのものかもしれない。
金融恐慌という操作された博打に勝てたのはその辺からの『確実な情報』では?

一般人に理解させないように専門用語と長ったらしい言い回しで解説していますが、金融工学というのは何の生産性も無い、富の偏在を助長する複雑怪奇な理論。
それを学者様や評論家様が自慢げに使っていましたが・・・。

いつまで正直で貧しい労働者が、(合法と思い込まされている納税で)裕福でずる賢い人たちの面倒を見なければいけないのでしょうか。

わが国を良い所まで引っ張ってきてくれた諸先輩方。
これからは、ぶら下がり老人になってしまうのでしょうか。
それとも知恵と勇気と希望を与えてくれるのでしょうか。

危機の本質は「スーパーシニア・リスク」
その対処で『日本』の明暗は分かれた!


03. 2010年1月10日 06:08:19
働き一両、考え十両、て言葉知ってるか?
自分に理解できないものを未開人みたいに恐れたり、怒ったりする前に、自分の頭を使って考えてみようとは思わんのか?
少なくとも野口氏の言葉にはここで野次を飛ばしてる連中の、耳にタコができるくらいに聞き飽きた(cf.金融工学というのは何の生産性も無い、富の偏在を助長する複雑怪奇な理論、云々)メディアの言説以上の価値がある。
頭は生きてるうちに使うもんだぜ。

04. 2010年1月10日 12:49:42
>それは、リスクに対する態度と対処の差によって生じたのである。

えー!? インサイダー情報の差じゃないのー?


05. 2010年1月10日 14:24:33
ゴールドマンがリスクにうまく対処して儲けたとはとても考えられない。

逆張りのギャンブルに買っただけだろ。
しかも国家ぐるみのインサイダーというか、自作自演で



06. 2010年1月11日 01:47:42
CDSのリスク
倒産確率の分散あるいは標準偏差×保証支払額
倒産確率小さいんだからドンドン安値(低プレミアム)でCDS契約
通常、倒産しないんでプレミアムまるまる儲け。

そんしなかった、傷浅かった人たち
リスクは小さいといえどゼロでない。
安いプレミアムで沢山引き受けたら、そりゃ儲かるだろう。
だけど、いざ倒産したら、補償額×引受単位の支払い義務が生ずる。
ここは利益(プレミアム)に目をつぶっても見送る。

そうしているうちに
本当に倒産するところでてくる。
ウハウハと引き受けてたところ突然巨額の支払い義務発生。
見送っていたところ、事なきを得る。

安いプレミアムで引き受けていた倒産確率の標準偏差=シニアリスク

以上


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