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(回答先: 企業の年金資産 「積み立て不足」が顕在化 投稿者 gikou89 日時 2009 年 12 月 17 日 13:01:42)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091216-00000022-fsi-bus_all
不況や株価低迷の影響を受け、多くの企業で退職金や年金の支払いのために積み立てている年金資産の運用利回りが予定を下回り、必要な積立額を割り込む「積み立て不足」が拡大している。経営再建中の日本航空では、約8000億円の退職給付債務のうち約3900億円の積み立て不足が生じ、再建の“足かせ”となっている。国際会計基準(IFRS)が導入されれば、2012年3月期にも不足額の一括処理が求められる可能性もあり、企業財務に深刻な影響を与えそうだ。
≪前年比7・2兆円増加≫
大和総研によると、主要上場企業278社(親子上場による子会社を除く)の年金積み立て不足額は、2008年度決算期(主に09年3月期)で計約21兆5000億円。前年同期より7兆2000億円膨らんだ。
積み立て不足額は03年3月期の38兆円をピークに、07年同期には11兆1000億円まで圧縮されたが、昨秋のリーマン・ショック以降の株価低迷で年金資産の運用損失が拡大し、不足額が膨張している。
09年3月期の積み立て不足額のうち、企業が貸借対照表(バランスシート)に負債として計上しているのは13兆円。残り8兆5000億円は、一度簿外に出され、一定の年数以内に分割で償却すればよい一種の「簿外債務」だ。
企業年金の運用は長期にわたるため、退職給付債務と年金資産に差額が出てもいずれは埋まる、との考えから企業会計上、認められてきた。大和総研の岩田豊一郎シニアファイナンシャルアナリストは「差額が埋まる保証はないだけに、企業規模に比べ簿外債務が巨額な場合、企業の財務体質に懸念が残る」と指摘する。
多くの企業は00年代に入り、低金利を背景に企業年金の予定利回りを5%以上の高利回りから3〜2%前後に下げたが、削減対象になった多くは現役社員の年金。日航のケースのように、OB・OGの年金は高利回りのまま維持されてきたケースが多い。企業年金の給付削減には厚生労働省の認可や、現役社員とOB・OGそれぞれの3分の2以上の同意などが必要とされ、こうしたハードルの高さも削減を阻んできた。
≪新会計基準でリスク≫
年金資産の運用損失の増大とともに、将来の支給額に対してどれくらいの年金資産が確保できているかを示す「積み立て比率」も低下している。07年3月期は81%だったが、08年同期は75%、09年同期は61%まで低下した。日本企業の財務体質の弱体化が改めて浮き彫りとなっている。
さらに今後、国際会計基準が導入されれば、これまでの簿外債務をバランスシートに計上することが義務付けられる可能性が高く、企業の格付け低下や株価下落など、財務上さらなるリスクも生じかねない