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(回答先: 野村証券の投資戦略。 軽減された円高急伸リスク。 投稿者 gikou89 日時 2009 年 12 月 10 日 12:50:13)
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091209/fnc0912092111020-n1.htm
平成21年7〜9月期の国内総生産(GDP)改定値が市場予測を下回る大幅な下方修正に追い込まれたことは、景気が再び落ち込む「二番底」の懸念が強まったことを意味する。デフレと円高の二大リスクが日本経済を襲い、内需主導の成長を掲げる鳩山政権の政策運営も後手に回っている。政府が打ち出した緊急経済対策が景気浮揚に結びつかなければ、「鳩山不況」が一層現実味を帯びる。
GDPの下方修正で鮮明になったのは、企業の設備投資の停滞だ。「景気に非常に不透明感があり二番底への懸念も強まっている。今後の状況は予断を許さない」。設備投資の動向を見通す日立製作所の担当者の口ぶりは厳しい。日立は中間決算発表時に今年度の設備投資額を期初見通しの2900億円から200億円下方修正している。
GDP下方修正のもう一つの原因になった在庫品の推移をみても、紙・パルプなど原材料分野で想定を下回っており、外需と対照的に内需の弱さを裏付けている。今回のGDPでは内需の寄与度が速報値段階のプラス0・8%からマイナス0・1%に大きく下方修正されており、企業部門を中心とした内需の回復力の弱さとともに、日本経済の「外需頼み」を改めて浮き彫りにした形だ。
藤井裕久財務相は9日の記者会見で「修正後でもプラス成長になっていることを素直に受け止める」と、今回の下方修正で「二番底」懸念が広がることにクギをさした。だが、鳩山政権は円高や株安など急速な経済環境の変化に翻弄(ほんろう)され、景気回復の道筋を描けているとは言い難い。
政府は8日に財政支出7・2兆円の緊急経済対策をまとめたが、年明けの通常国会で緊急経済対策を盛り込んだ21年度第2次補正予算が承認されるまでは「空白期間」も生じる。対策の中身を見ても、環境や雇用など直接的な景気浮揚効果の薄い項目も多い。
11月の月例経済報告で政府は3年5カ月ぶりに「デフレ」を宣言したが、物価下落と不況の「負の連鎖」も、鳩山政権の経済運営の重荷になっている。「値引きセールをしないと売り上げが前年に届かない」(イオン幹部)。消費の低迷は慢性化し、企業は体力の消耗覚悟で安売り合戦に走らざるを得ない状況だ。
内需の大部分を占める個人消費が落ち込む中、鳩山政権の看板の「内需主導による経済成長」をいかに実現するか。その道筋は不透明なままだ。(会田聡)