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(回答先: 東証後場寄り、一段安 9400円割れ寸前、値下がり銘柄1200超に 投稿者 gikou89 日時 2009 年 11 月 24 日 14:10:38)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091122-00000000-sh_mon-bus_all
■円金利売りを仕掛けた海外投資家
海外の投資家は、リーマン危機後ずっと「低金利の長期化」の方向にポジションを構築していました。
海外の投資家は、日本の金利を取り引きする際「金利スワップ」を多用します。現物の国債を売買すると手数料が高いのと、税金の問題があるのがその理由です。彼らのポジションが大きく偏っていたため、「金利スワップ30年」の方が本来安全資産である「30年国債」の金利より低いという逆転現象がリーマンショック後ずっと起きていました。
10月に入り、急に20年や30年といった超長期の金利が上昇し始めました。同時に海外の投資家が金利上昇の方向にポジションを構築しているという噂が流れ、上述の逆転現象が約1年ぶりに解消されました。
【関連写真】プロ投資家の世界で生じている市場異変 日本の財政破綻を予測し円売りが過熱
■為替はポジションを円安にシフト
超長期金利が上昇を始めるとともに、もうひとつ一般の投資家には見えていない市場で異変がありました。為替の長期オプション市場です。
いわゆる「スポット」市場では、ここ最近「ドル/円」は安定しています。ところが、1年や2年先の通貨の取引市場で大きな円売り円安ポジションが持ち込まれ、市場が大きく変動していました。
これら海外投資家の「金利ロングポジションはずし」「円安ポジション構築」は明らかに財政懸念に起因するものと考えています。
■国内投資家はこの機会に押し目買い
一方、預金は増えるが貸出先が減り資金の運用先に困っている国内投資家は、基本的に財政懸念とは無縁の存在です。金利が上昇したのをチャンスとばかりに押し目買いに入りました。
買い手として生命保険会社、某巨大銀行などの名前があがっていました。結局、いったん上昇した金利は急落。財政懸念で金利が上昇しても金融機関の押し目買いに押し戻されるといういつもの円金利のパターンで落ち着きを取り戻しています。
■日本の財政は大丈夫か?
金利市場は落ち着きを取り戻しましたが、税収より多く国債を発行し続ける日本の財政、本当に大丈夫なのでしょうか?
日本の財政、本当に大丈夫なのか。その答えは「長期的には分からないがまだ時間はある」です。首相官邸に設置されている「国家戦略室」で開催された「財政に対する市場の信認確保に関する検討会」の資料が参考になります。
■利子が払えれば基本的に問題なし
日本の国債残高はずっと増え続けてきました。10月30日の検討会の資料によれば、2009年度末ではGDP比で169%、金額では816兆円にもなります。すごい金額で危険に見えますが、GDP比が80%のときも100%のときもずっと危ないといわれていましたが、結局大丈夫でした。なぜでしょうか?
カギは「利払い費」にあります。90年代に国内金融機関が「利子さえ払っていれば不良債権ではない」と考えていたのと同様の考え方です。利子さえちゃんと払うことができれば負債元本が増えようと減ろうと実はあまり関係ないのかもしれません。
この考え方、実は某外資系証券会社のエコノミストの最近の主張なのですが、聞いた瞬間なるほどと思いました。国債の買い手である国内の金融機関にとっては、利子を確実にもらうことが一番重要なのでしょう。
10月30日の検討会の資料には、利払いの金額とその推移が明記されています。2009年度の利払費は9.5兆円で、高金利の国債が低金利の国債へ借換えられたことで2000年代前半は減少したものの、国債の新規発行増加の影響で今後は増加してくると予想されます。
約10兆円の利払い費に対して税収が40兆円弱とすると、まだ10年以上何とか利払いを続けることができそうです。
■長期的に大きな構造改革が必要
基本的には利子を払うことができればいいと考えますが、90兆円の歳出に対して、40兆円の税収。しかも社会保障費を中心に歳出は増加する一方。近くて遠い将来、利子さえ払うことができなくなるのは明白です。
当然大きな構造改革が必要になります。民主党も頑張っているようですが、もっと全国民が危機感を持つ必用があります。インフレになれば解決するという意見もありますが、それは結果であってなかなか意図して引き起こせるものではありません。
まずは自分たちで危機感を持つ必要があります。日本の生活水準、生活コストは非常に高く、そのコストに見合った仕事を自分達がしているかを、国際的な視点、特に中国や韓国と比較する必要があります。彼らより勉強をし、努力し、良い仕事をしなければ彼らより良い生活をしてはいけません。
以上は原則論ですが、個人的に将来について非常に悲観的です。人間はそれぞれの生活もあり簡単には変われないからです。財政破綻してしまった夕張市やアジア危機時一度国が破綻寸前まで突入した韓国のように、国民のプライドがボロボロになることで日本が復活すると考えるのが現実的でしょう。
もちろん、中国人民元が一気に高くなるなどの神風が吹くことは大歓迎です。しかし、外部要因では根本的な解決にならないため、日本人の意識改革とさらなる努力が必要となります。