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(回答先: 米投資家ジム・ロジャーズ氏 鳩山政権で一段と円高進行 投稿者 gikou89 日時 2009 年 11 月 06 日 13:32:58)
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20091104/193357/
公的資金を使って日本航空を再建するには納得できる理由が欠かせない
日本航空は「再建」すべきなのだろうか──そんな疑問がつきまとう。たしかに影響の大きさは理解できる。まして「企業淘汰は当然」と「競争原理」を振りまわすつもりもない。それでも、すべての議論が「再建」に向かっているのには、どうしても抵抗がある。
けっして、清算しろというわけではない。飛行機や施設を売りはらい「日本航空は事業を止めます」では、あまりにも無責任すぎるだろう。かといって「企業再生支援機構」によって、公的資金を使ってまで「再建」をめざすのは、「国の管理で再建する以外の選択肢はない」と発想しているようにも受けとれる(参照:JAL再建は支援機構を活用へ、事実上国の管理下に REUTERS 10月29日)。
そもそも「支援機構」というと、2004年のダイエーの経営危機を連想してしまう。当時は「産業再生機構(2007年に解散)」だったが、ダイエー側が「民間主導の経営再建」を主張していたのに、結局、「産業再生機構」への支援を申しこんだという経緯がある。
もちろん、日本航空はダイエーと同じではしない。しかし、発足したばかりの「企業再生支援機構」は、すでに「再生支援検討の開始」を発表している。どう考えても、総額1兆6000億円の公的資金枠が使われるのは間違いないだろう。
公的資金といっても原資は我々の税金である。税金を使って日本航空を「再建」しようとするならば、「なぜ再建する必要があるのか」を明らかにしなければならない。少なくとも「(日本航空が破綻すれば)日本の経済、地方、外国との交流に極めて大きな支障が生じる。公的色彩が極めて強い会社だ(前原国土交通相の記者会見「日本航空:再建問題 支援機構活用 航空業界、浮上遠く 自由化で競争拡大」 毎日jp 10月30日)」では不十分だろう。
にもかかわらず、「金融支援」と「年金給付削減」に注目が集まっている。極端に整理してしまえば「いくら投入するのか」であり、その代わり「年金の給付額も減らせ」だろう。わかりやすいといえばわかりやすい。しかし「国の管理で再建する必要性」は伝わってこないうえ、「再建」の方針も「規模の縮小」だけで具体的な方策は不透明である。
経営を立ち直らせる方策が曖昧なまま「金融支援」しても、いわゆる「底のぬけたバケツに水を注ぐ」ようなものだろう。しかも、その「底のぬけた」状態を「年金給付」にも結びつけ、単純に「給付削減」すべきかには大きな疑問と危うさがぬぐえない。
いくら「公的色彩が極めて強い」としても、日本航空は民間企業である。公的資金という税金を投入するには慎重でなければならない。はじめから「なにがなんでも再建」ではなく、「再建しない」も選択肢として議論する必要はあるだろう。
旧国鉄のように「公的色彩」の名のもと「企業再生支援機構」の登場
おそらく「公的色彩」ウンヌンは、日本航空がナショナル・フラッグ・キャリアとされているのも影響してるだろう。たしかに、日本航空の「鶴丸マーク」が、日本の航空会社の代表とされていた時代もあった。
しかし、そんな時代は終わっている。過去、ナショナル・フラッグ・キャリアと呼ばれたが、消え去った航空会社も少なくない。パンアメリカン航空、英国海外航空(BOAC)、ヴァリグ・ブラジル航空(名称のみ存続)、スイス航空など、なかには経営破綻した航空会社もある。
議論はあるとは思うが、ナショナル・フラッグ・キャリアという概念は、もはや成りたたなくなっているのかもしれない。グローバル化による価格競争の激化で、一国を代表する巨大キャリアとしての航空会社は、過去のものになってしまったのだろう。
したがって、「公的色彩」といっても、一国を代表するナショナル・フラッグ・キャリアという意味は少ない。むしろ、国内的な意味である。要は、全国各地にある多くの空港に「採算を度外視して」旅客機を飛ばすという「公的色彩」だろう。ニュースをにぎわした静岡空港にも日本航空は乗り入れているうえ、なにかと議論があった茨城空港にも、日本航空の乗り入れは要請されている。
続きは下記
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20091104/193357/?P=3