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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091010-00000561-san-pol
【大企業いじめはない】
――先生は竹中さんを応援されているし、経団連側に立って仕事もされてきた。大企業が元気でなければ日本経済が活性化しないという考えだと聞きました
「それは私の信念です」
――民主党がどういう経済政策をとっていくかは、まだ分かりませんが、大企業よりは中小企業、経営者よりは労働者、正規労働者よりは派遣社員、というように弱者救済を中心とした政策、社会保障を重視した大きな政府型の政治に向かっているような気がします。そうなると、経済成長の鈍化は避けられないとは思いませんか。
「民主党の政策がどうなるかは今後のことだと思います。私自身は所得格差は無くさなければいけないと思いますが、たとえば大企業をいじめる、法人税をたくさんとる、というような政策だと、大企業をいじめて困るのは、そこで働くお父ちゃん、お母ちゃんなんですよ。その下請けの中小企業が困るんですよ。日本の活力の源泉はどこかというと、企業がきちんと収益を上げていくケースモデルを国として応援する。その結果お父ちゃん、お母ちゃんの給料が増える、というのは基本ですよ。その基本があって、大きい所得格差をどう手当するか、というのが民主党の考え方だと思いますよ。大企業をいじめるということはあり得ないですよ。たとえば派遣の問題にしても、製造業の派遣をゼロにして、誰が一番喜ぶと思います?大企業ですよ」
――それはどうして?
「日本のために歯を食いしばってがんばってきた大企業が、派遣をゼロにしたら、日本を出ていくしかない。手足を縛られてしまうのだから。その言い訳を与えるんですよ。派遣ゼロにしたら、大企業は日本を出ていっちゃいますよ。だからそれはありえない。だけど、今までのような現場を全く無視した規制緩和の結果おきる所得格差というのはありますから、そこは手当てする必要はあります。
最低賃金1000円というのも、本当にそうしたら中小企業は全部倒産しますよね。だからそれもあり得ないわけですよ」
――普通に考えればあり得ないと思うことも、民主党はマニフェストとして掲げてきたわけですが
「それは文章表現を見てもらったら分かりますように、100%実現するとは書いていなくて、それに向けて努力しましょうという書きぶりになっているはずです。そこはまさに政労使でこれから議論していかなければ。オランダモデルのようなものもあるわけですから、なんとかやっていくこともできると思います。藪から棒に頭ごなしに大企業をいじめて、ということは絶対ないですよ」
【温暖化ガス削減は25%だからできる】
――個別にお話をきくと、非常に説得力があるんですけれど、鳩山由紀夫首相が温暖化ガス25%削減を国際公約みたいにうたったりすると、本当にできるのか。やったとしたら、どれだけの負担が企業や国民に課されるのだろうか、と不安に思ったりします。先に目標ありき、それにあわせてやっていくしかないんだ、というような強権的な雰囲気があるような気がします
「私はトヨタで学んだことがたくさんあるんですけど、トヨタでは新車開発するときコストダウン率を設定します。新車の開発って5000億円ぐらいかかるんですけれど、だいたいトヨタの場合3割カットで設定されるんです。1割じゃないんです。で、私は開発部長さんに、なんで、そんなむちゃくちゃな目標設定するんですか、と聞くわけです。すると、『1割カットじゃできないことが、3割カットだったらできるんだ』と言うんですね。1割カットだと、従来のやり方の延長で、ここで1%カット、ここで0・5%カットと積み上げてコストカットするらしいんですけど、それでは10%は積み上がらないんだそうです。でも現場に3割カットしろ、というと、現場は困っちゃって、絶対できないから、造り方を変えるんですね。今までのやり方をがらがらぽんして、まったく新しいやり方を考える。
温暖化ガス25%削減といったような目標も、書生論かもしれないけど、この地球環境を考えると絶対必要なんです。でも、25%削減なんて、今までのやり方では絶対できない。だから経団連のいうように、負担これだけ増えます、困ります、という。そりゃ困りますよ。従来の発想で考えていたら。だから、発想を変えて、生き方とか造り方とか全部変えてみましてみましょうよ、というのが私たちの提案なんです」
――できるんですかね
「25%だからできるんです」
――逆に14%くらいだと従来の発想で積み上げてしまうからできない。でも、いままで積み上げてきたものを全部崩してゼロから考えなおすって、こわいですね。勇気が必要ですよ
「やってみましょう。チャレンジですよ」
【公共事業は生産性が低い】
――最後に、経済の実務派として、今後の日本経済の処方箋について考えをお聞かせください。永遠に続くかのようなデフレはどうすれば脱却できるのかとか、とんでもない財政赤字をどうやって手当てしていくのかとか
「まず、デフレはそう簡単には解消しないんですね。これは日本経済の問題ではなくて、グローバリゼーションの問題で。これは19世紀のグローバリゼーションのときにも起きた現象ですが、世界がひとつのマーケットになってしまうと、人件費の安いところでモノをつくることになるわけです。日本の労働者は中国の労働者と競争することになる。そうするとすべて安いところに吸引されていきますから、デフレ状態にならざるを得ない。デフレ状態はある程度前提にしなければならない。
国境がなくなっていくわけですが、そうは言っても国境の上で暮らしていく人たちの老後の安心安全を守るのは政府の仕事です。これは変わりません。とすると、日本人かどうかは関係なく、この日本列島の上で経済活動を活発化させていって、税収を生んで、借金を返しながら、そこに暮らす人たちのための安全安心を確保しなければならないわけです。その上で将来の生産性が高まる産業にシフトしていくと。その場合、私がかつて担当していたから、我田引水になるのですけれど、ソフトパワーの部分に期待が集まりますよね。無から有を生む力というのは日本には相当あると思います。それはアニメやゲームや音楽だけでなくて、ファッションであったり、建築であったり、もっともっとビジネスモデルとしてお金を稼げる道はあると思います。
そのための人材育成をしていく。それは別に日本人であることにこだわる必要はあまりないと思います。世界中の能力のある人たちにどんどん来てもらって、どんどんかき混ぜてもらった方がいい。地方でいうと、企業誘致の時代は終わったでしょ。人を誘致しましょうよ。優秀な人に来てもらって、かき回してもらうことで何かが生まれるということです。それは私の選挙区でもやりたいし、日本全体でもやれると思う。
デフレというのは生活しやすい、ということですから、収入さえあれば。デフレはしようがないとした上で、将来、生産性が高まる、お金を稼いでくれる産業にもうちょっとフォーカスするべきだと思います。それは公共事業でないことは明らかです。公共事業はもっとも生産性の低い産業ですから」
――公共事業にお金を投じて、とりあえず雇用を確保していく発想では日本経済は立ち直らないと。
「それは今までやってきたじゃないですか。このご時世にやってきて、どうでしたか、地方は。公共事業があったから、努力して新しい産業を生みだそうという機会を殺しちゃったのではないですか。優秀な人はどこの地方にもたくさんいて、食えなかったら何かするはずですよ。でも公共事業が入ってきて、建設現場に行けば、なんとかなるということになるから、努力する、工夫する余地を殺してしまったと思っています」
――公共事業はもっとも簡単に仕事を与えてお金が入る機会だった。でもその簡単さが、創意工夫や発想の転換の機会を奪っていたということですか。とにかく、日本、日本人にはこれからいろんな挑戦が待ち受けているみたいです。気力を奮い立たせないといけませんね。きょうはありがとうございました
■岸本周平(きしもと・しゅうへい) 民主党所属の衆院議員。当選1回。昭和31年、和歌山市生まれ。東京大学法学部卒業後、旧大蔵省入省。プリンストン大学国際問題研究所で客員研究員、同大学東洋学部講師をへて帰国したのち、通商産業省、経済産業省に出向。平成14年に財務省に戻るが同16年に退官。トヨタ自動車に入社後、内閣府政策参与兼務。平成17年、トヨタ、内閣府を退職し第44回衆院議員選挙に和歌山1区から出馬するも落選。平成21年の第45回衆院選挙で初当選。中央大学大学院公共政策研究科客員教授、国際大学GLOCOM客員教授、 中国・山東大学経済学院客座教授。
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コメント
民主党藤井財務大臣が、日曜日の朝の番組で日本経済について語っていましたが、友愛ならずゆうだけ政権とんるかどうかわかりませんが、今後数々の矛盾が噴出します。
鳩山内閣は、外交内政において数々の後退をせまられるかもしれません。
赤松大臣がワシントンでの記者会見で途中退席したようですが、記者からのFTAについての追及に説明できず退席したとの噂があり、今後自民党的内閣をつくったことにより数々の矛盾を国民は見ることになるようです。
すでに鳩山内閣は、株価が発足後10000円を切ったことで、ほぼ沈没の手前にきているといっていいでしょう。もうすでに遅しであり、今後はどう政界再編をしていくかという方向にいくかもしれません。
それが後一年後となるのか、それともずるずると先延ばしになるのかわかりませんが、民主党鳩山政権に期待をいだくことは、有権者はあきらめたほうがいいのかもしれません。
といって今の自民党もにたりよったりであり、政界再編を決めるのも前回投票した多くの有権者のような気がします。
橋下大阪府知事にどれだけサービス残業していうのですかと噛みついたサービス残業をしていない女性職員のように、非正社員および中小零細企業の経営者、労働者は、この女性職員を見らなって恥も外聞もなく文句を言うべきかもしれません。
大企業および公務員は、恥とも感ぜずに政府に文句をいうようですが、おとなしい非正社員、中小零細企業の経営者、労働者は、おとなしすぎます。
ある意味、文句を言えないくらい圧力がかかっているのかもしれませんが、上記職員のように面の皮を厚くするべきかもしれません。
大企業が元気でなければ日本経済は活性化しないというのは、ある程度理解できますが、松下、シャープ、ホンダなどは、昔から大企業でしたでしょうか。
また、ユニクロにしてももともと大企業でしたでしょうか。
特定の大企業とそれに恩恵を受けている労働者を元気づけても日本経済は活性化しません。インターネットというインフラを早期に建築できたからそこに労働が移動し、M&Aなども活発化したのであり、特定の大企業を大事にしても多くの国民にとっては益にもなりません。
大企業を元気にするというよりも、産業を元気にして活性化させるということを考えてもらいたいものです。
また、派遣問題が、大企業いじめととらえられているようですが、おかいしなことをして平然としているよりも刺激を与えた方がいいのではないでしょうか。また、製造業の派遣ゼロにして大企業が一番喜ぶならば、一番喜ぶようなことをしてあげたらどうでしょうか。
日本から出ていきたい企業は、出ていけばいいのではないでしょうか。国籍が無くなる企業というのは、どうなるか次第に分かると感じます。
日本の政治家は、企業犯罪となると特定の企業についてのコメントはしないと逃げますが、企業などのことより、産業を今後どうするかということを語った方がいいとも感じます。
藤井財務大臣にしても円レートの妥当な価値に対しては、発言しないとのことならば、暗に誘導ともみられるような話をするなともいえます。
数々の矛盾がでてくる政権ですが、すでに崩壊している政権との認識をもち、次の選挙をどうするか有権者は検討する時期にきているようです。
なんといっても組織票よりも前回の投票数を増やした有権者、変化を選択した有権者が、今は一番強い時期ということを多くの有権者が理解してほしいものです。
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