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http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20091002/206175/
巨額の財政赤字と公的債務の増加に依存する現在の政策。これを維持し続けることは、もはや不可能だ。インフレによる調整が最も無難とされるかもしれない。
世界中の政府や中央銀行による大がかりな金融緩和と景気刺激策、金融システム支援策が、深刻な景気後退が世界恐慌に発展するのを阻んだと一般的には見られている。恐慌を避けられたのは、1930年代の大恐慌や、90年代の日本の失敗に学んだからだ。
論議は、どのような回復過程をたどるかに移っている。「V字型(急回復)」か「U字型(緩やかな回復)」、あるいは「W字型(二番底のある回復)」かだ。
ゼロ金利で賄われる財政赤字
ノリエル・ルービニ氏
ニューヨーク大学スターンビジネススクール教授。経済分析を専門とするRGEモニターの会長も務める。米住宅バブルの崩壊や金融危機の到来を数年前から予測したことで知られる。 極めて重要な政策課題は、現在の大規模な財政出動や金融緩和政策から抜け出す「出口戦略」を、いつ、どのような手順で行うかだ。米国やユーロ圏諸国、英国、日本など多くの先進国で、巨額の財政赤字と公的債務の急増に依存する政策が取られている。だが、これを維持し続けることは不可能だ。
巨額の財政赤字は、多くの国の中央銀行が金利を0%まで下げることで賄われている。一方、前代未聞の量的緩和で、資金供給残高は急増。米国の資金供給残高は1年間で2倍を超えた。
このままだと、どこかの時点で財政危機と悪性インフレが起こり、再び資産バブルと信用バブルが発生するだろう。政府は、過度の流動性をいつ取り除き、政策金利をいつ正常化すべきかを決断し、増税と政府支出削減のタイミングを決めることが重要になる。
最大の政策リスクは、出口戦略がうまくいかないことだ。政治家はやってもやらなくても非難される。もし財政赤字を積み上げるなら、増税して支出を減らし、過剰流動性を解消すべきだ。
だが問題は、景気が底打ちしたとはいえ、民間需要の回復が鮮明になる前に財政政策と金融政策を反転させたら、再びデフレや景気後退に向かいかねないことだ。日本はその過ちを1998〜2000年に犯したし、1937〜39年の米国も同様だった。
しかし、今の政策を続ければ、デフレ圧力が終息した後に、債券市場が反乱を起こすだろう。そうなるとインフレ懸念が強まり、長期国債の利回りが上昇、ローン金利や市場金利も上がる。結局、スタグフレーション(景気後退下のインフレ)に陥るだろう。
では、政治はどんな手を打つべきか。
第1に、公的債務への耐久力は国によって異なる。それは負債の水準や、現在の債務負担、支払い歴、政府の信頼性などによって決まる。欧州の一部の経済小国のように、巨額の財政赤字を抱え、公的債務も増加する一方、銀行は(抱えた損失が)大き過ぎて潰すことも、救うこともできない場合、入札の失敗や格付けの引き下げ、財政危機などを避けるために、財政支出の調整に早めに着手すべきかもしれない。
第2に、政治家は速やかに増税し、公的給付支出などを減らすことだ。景気回復が今よりも力強くなると思われる2011年以降に実行すれば、市場の信頼が増し、短期の回復を支えるためのより緩い財政政策が許容される。
第3に、金融政策当局は量的緩和解除の時期を決める際に用いる基準を明確に示すべきだ。いつ、どんな速さで政策金利を正常化するかも明示すべきである。たとえ景気回復後すぐに金融緩和政策を解除するとしても、市場や投資家はあらかじめ出口戦略の時期やタイミングを決める基準を知っておく必要がある。再び資産バブルや信用バブルが起きるのを避けるために、金融政策を決定する際に、住宅などの資産価格の動向を考慮することも重要だ。
痛みを伴う選択は先延ばし
何より、正しい出口戦略を取ることが重要だ。政治が深刻な過ちを犯せば、景気が二番底に向かうリスクが著しく高まる。だが、残念ながら、政治が過ちを犯す可能性は高い。痛みを伴う選択を先延ばししがちだからだ。
特に、公的債務や民間債務の実質価値を減らすためにインフレを使うという誘惑は、政府にとって抗い難いものになるだろう。増税や支出削減を議会に求めている国々では、債務増を紙幣発行で賄う結果、生じることになるインフレが、最も無難な進路とされるかもしれない。
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コメント
民主党政権が麻生前大臣がだした景気対策としての補正予算から約2兆5千億程度を執行停止するとのこと。
普通景気対策のための補正予算というのは、景気に即効性が必要なために予算をつけるものであり、いかに自民党で行った補正予算が即効性のないものが含まれていたのかとも言えます。
まあ、即効性の予算を削るわけですから、近々の景気にどれほどの影響を与えるのかという心配も現れます。
今日の東京市場は、円が88円代に再度突入しましたが、NY市場の連日の上昇を受け日経平均120円程の上昇となっています。
ただ、東京株式市場は、鳩山内閣の期待感が徐々に薄れてきており、今後どれだけ民間でいう固定費を削減できるかというところに視点が移るような気がします。労働組合主体の政権でそれができるかどうかでまた今後の株価に影響を与えるのかもしれません。
固定費を削減せずに国債発行となれば、自民党政治と変わらないということになり、景気はさらに悪化するのかもしれません。
税収不足により赤字国債を増発するような記事がマスコミに流れていましたが、経済、財務にうとい民主党政権がどのような判断をするのでしょうか。
円も予測通り円高となりましたが、国内は、内需拡大といいつつもデフレ現象が続いています。このデフレが今の藤井財務大臣による体制が続くとまだまだ続くようです。
民主党政権の閣僚は、次の本予算に今は重心移行しており、その予算の中味が薄味でしたなら完全に市場は鳩山政権をみはなすかもしれません。
すでにハネムーンのとっかかりで市場は見放しているという現実を鳩山内閣は認知するべきです。
となると、東京株式市場は、NY市場、ハンセン、上海市場の影響を大きく受ける市場となり、ローカル市場にむかいつつあります。
世界では出口戦略が取りざたされており、日銀もそのような話題を提供していますが、日本には当分出口など現れないと考えた方がいいのかもしれません。
NY市場が、10000ドルに達するかどうか、そしてその後その価格を上抜けるかどうかといった状況にはいりますが、東京株式市場が、その動きと連動するかどうか。
鳩山政権の閣僚は、今や四方八方美人となっており、年内でそれも行き詰まるという現実に向かいます。
年末までに果たして軌道にのれるかどうか今は不明といっていいでしょう。
有権者の期待感が3か月の間にどう変わるのでしょうか。
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