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(回答先: 東証にトリプルショック直撃 「野村」「亀井」「日航」一時315円安 投稿者 gikou89 日時 2009 年 9 月 27 日 03:18:55)
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20090926-OYT1T01068.htm?from=y10
日本航空の自助努力に任せていては、とても再建できないと判断したということだろう。
前原国土交通相が、深刻な経営不振にあえぐ日航の立て直しを委ねる、直属の特別チームを発足させた。
日航が自ら策定中だった再建計画に代わって、より抜本的な案を作り、実行を指揮してもらうのが目的である。
「親方日の丸」体質から日航を脱却させる荒療治といえる。これが再生の最後の機会ととらえ、日航は再生案作りとその実現に協力しなければならない。
特別チームは「JAL再生タスクフォース」と名付けられた。高木新二郎弁護士や経営コンサルタントの冨山和彦氏ら、5人のメンバーで構成されている。うち4人は「産業再生機構」の首脳・幹部経験者だ。
再生機構は2003年に設立され、バブル崩壊でつまずいたダイエーやカネボウなどを立て直し、産業界と銀行を苦しめていた不良債権問題の解決に貢献した。
今回の特別チームは、この再生機構の一時的“復活”とも言えよう。難航する日航再建を、経験豊富な企業再生のプロに任せる、というわけである。
特別チームは、まず日航の資産を精査して10月末までに新たな再建計画の骨子を作り、11月末までに最終案をまとめる予定だ。
日航が、再建を外部の専門家に頼らざるを得なくなった一因は、経営陣の力量不足にある。
日航は自前の再建計画に、従業員の賃金カットや6800人の削減、国内外50路線の廃止などを盛り込む予定で、OBに支払う企業年金の削減も考えていた。
デルタ航空、アメリカン航空といった海外の航空大手との資本・業務提携交渉も進めていた。
だが、いずれのリストラ内容についても、国交相は「具体性、実現可能性についてはまだまだ不十分」と述べている。
路線を廃止される自治体や日航の労働組合は強く反発しており、実現は容易でない状況だ。
年金のカットには日航OBが大反対している。外資との提携交渉は、国交省との思惑の違いもあって難航が予想される。
こうした状況を考えれば、国交相が再建を進める体制を一新したのも当然だろう。
ただし、特別チームによる新たな計画がまとまっても、それを着実に実行するのは現場の責任だ。日航経営陣は再建に向け、これまで以上に汗をかく必要がある。
(2009年9月27日01時22分 読売新聞)