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(回答先: Re: 監査対象になったとして、その結果が公表されるかどうかが問題です。 投稿者 ミスター第二分類 日時 2009 年 9 月 26 日 02:55:57)
田中宇氏とそのファンの方々が阿修羅を良く見ているようなので、余分なおせっかいを書かせてもらいます。
ドルの大暴落による崩壊とか、FRBの議会からの査察による破綻とかは「陰謀論」、「と論」として読むには面白いのですが、金融と経済は事実上不可分の関係にある事、世界は相互に繋がっている事を考察しないと本質を見誤りますので憎まれ口を書かせていただきます。(と言うか面白くない。)
世界経済のデカップリング論が短期的には明確に間違いだったように、金融分野でもデカップリングはあり得ません。
むしろ金融分野は実態経済以上にカップリングしています。
信用バブル崩壊は世界的な経済の混乱と、景気後退を引き起こしましたが、経済は金融と密接な関係にあること、通貨(金融)経済と実物経済は、双子の兄弟である事を忘れてはならないと思います。
当たり前の事ですが、経済取引は品物やサービス(財)と貨幣との交換で「決済」され、すべての経済活動は通貨が「介在」する事で成立しています。
金融取引は世界中で相互にリンクし、その金融取引を実際の経済取引の結果、発生する代金の支払い、受取りなどの「決済取引」で利用しているのが経済の実態なのです。
わかり易い例として、石油代金の支払があります。代金支払いに米ドルを使うとします。しかしその米ドルは現金を産油国に直接、持参して支払う訳ではありません。
サウジアラビアに日本が代金を払う場合、サウジのS銀行と日本のJ銀行の資金のやりとりは、お互いがドル資金を預けている米銀の口座間の残高を増減する方法でおこないます。
米銀のJ銀行のドル口座残高を減らし、S銀行のドル口座残高を増やす。
これが「決済」です。
つまりドルの崩壊・イコール、「決済取引の破綻」。
イコール、世界中の貿易取引の破綻・混乱。
イコール、世界の金融機関の破綻とその連鎖。
イコール、食料、石油取引の混乱・停止
イコール、社会的混乱の発生
と言う事は少しも大げさな事ではありません。
つまり機軸通貨の大暴落による崩壊とか、FRBの破綻とかは世界経済を破壊します。
金融取引はネットワーク化されており、大銀行の破綻は世界中を駆け巡ります。
ユーロ圏は隔離されているから無傷とかはあり得ないのです。
イコール実態経済の破綻。イコール日本の破綻。暴動、あるいは革命の勃発。
機軸通貨の破綻や交代は想像力の逞しい方なら、大スケールの近未来小説が書けます・・・・・・・かなりデンジャラスですが・・・・。
少なくとも、偽米ドルを題材にした小説よりはずっと面白いと思いますが・・・・。
余談ですが、レッセ・フェールも同じように間違いである事がスグに分かります。
レッセ・フェール体制を敷いていたら、今頃日本は混乱のさなかにあると言えるでしょう。
国家の規模を超えた金融機関が破綻したらどうするのか・・・・・。
これだけで充分でしょう。