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(回答先: 東日本大震災:福島第1原発3号機、燃料棒損傷の恐れ(毎日JP) 投稿者 地には平和を 日時 2011 年 3 月 13 日 19:57:45)
東日本大震災:専門家「非常に深刻」…福島3号機爆発恐れ(毎日JP)
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110314k0000m040064000c.html
東日本大震災に被災した東京電力福島第1原発(福島県)で、1号機に続いて3号機でも炉心溶融が発生した。さらに大量の水素が発生し、1号機のように原子炉建屋(たてや)が爆発する恐れが出てきた。国の耐震基準をクリアし、「世界一安全」と関係者が胸を張った原発だが、相次ぐ重大トラブルに、専門家も「非常に深刻だ」と口をそろえる。前代未聞の状況をどう脱却するのか解決の糸口は見えない。【永山悦子、西川拓】
◇燃料棒、2メートル露出
原発の炉心溶融は、スリーマイル島原発事故(79年、米国)、チェルノブイリ原発爆発事故(86年、旧ソ連)でしか起きていない。それが日本で相次いで発生したことになる。
原子炉の燃料棒は通常は水中にあり、核分裂による熱が除かれる。だが、今回は原発の電源が落ちて水の循環が止まり、冷却できなくなった。その結果、水が沸騰して水位が低下、燃料棒が水面から露出した。
東京電力によると、福島第1原発3号機は13日午後1〜3時にかけて、4メートルある燃料棒のうち2メートルも露出したという。露出して温度が上がると、燃料棒を覆う管(被覆管)のジルコニウムが水蒸気と反応して水素が発生する。この水素が、配管などから原子炉建屋に漏れ出した可能性があるとみられる。
吉川栄和・京都大名誉教授(原子炉安全工学)は「高温になるほど反応が強い。長時間、長い燃料棒が水面から露出すると、大量の水素が発生することになり爆発の危険性が高まる」と話す。
政府によると、3号機はいったん真水を注水する作業が始まったが、給水ポンプにトラブルが発生。1号機に続き、設備を傷めて廃炉にもつながる海水の注入に切り替えた。水位を回復しているという。
枝野幸男官房長官は13日の会見で、「3号機も水素が発生したことが予想され、原子炉建屋の上部にたまっている可能性が否定できない」と認めたが、「仮に爆発しても、原子炉本体は衝撃に耐えられる。原子炉格納容器から空気を抜くプロセスの中でもあり、すでに排出されている可能性もある」と話した。
吉川名誉教授は「地震で被害を受けた他の原発も似た状況になる可能性は否定できない。非常に深刻な状態だ」と話す。
◇電源確保にもろさ…ポンプ、冠水で動かず
原発は、想定以上の地震に見舞われても、原子炉を安全に停止させ、放射性物質の漏出を防ぐために「多重防護」が巡らされている。しかし、今回は「少なくとも10メートルの高さがあった」(東電)という津波で電源機能が失われ防護システムが消失した。炉内の冷却や放射性物質の封じ込めに失敗するもろさを露呈した。
原発の設計の基本思想は、ある部分が壊れても別の仕組みでカバーし、致命的な事故を防ぐ「フェールセーフ」という考え方だ。例えば、核燃料は合金製の被覆管や頑丈な原子炉圧力容器など「五つの壁」で、外部への放射性物質の拡散を防ぐ。
大地震発生時には、核分裂を抑える制御棒が自動的に挿入され、核分裂が継続する臨界状態から脱する。さらに緊急炉心冷却装置(ECCS)が働き、炉内に大量の水を注入して冷やす。
東日本大震災に見舞われた福島第1、第2原発では地震の揺れに対しては、10基すべてが想定どおり停止した。しかし、直後の津波は、各原子炉に2系統ずつある非常用発電機を動かすためのポンプなどの設備を冠水させ、炉心に水を注ぐために必要な電源が失われた。
このため、ECCSに2系統ある注水システムが使えなかっただけでなく、消火用配管からの注水も手間取った。冷却手段を失った結果、炉内の温度や圧力が上昇し、福島第1原発1号機では原子炉建屋内にたまった水素が酸素と反応して爆発。建屋上部の壁を吹き飛ばし、放射性物質を飛散させる重大な事態を招いた。
東電によると、非常用発電機は原子炉やタービンと同じ重要度で、もう少し標高の高い場所にあるが、ポンプなどは重要度がやや落ち、津波に冠水した。
東京電力の小森明生常務(原子力・立地副本部長)は「あまりに想定外の高さだった。原発はかなりのタフネス(頑健さ)を持っていると思っていたが、電源の重要性を再度、しっかり考えなければならない。重い、厳しい教訓だと、率直に受け止めている」と唇をかむ。
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毎日新聞 2011年3月13日 19時55分
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