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(回答先: 女川原発プルサーマル計画 住民の理解、自治体が模索(河北新報) 投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 11 月 08 日 17:08:23)
―女川町と石巻市の場合―
http://www.miyagi-pluth.net/index.html
H21.11.4 11月11日(水)開催の「プルサーマルを考える対話フォーラム」は、定員になりましたので参加申込みを締め切らせていただきました。
H21.11.4 「プルサーマルを考える対話フォーラム」(10/31、石巻市立万石浦中学校)の内容が、ラジオ石巻で放送されます(11/5、6両日とも20:00〜より)。
http://www.fm764.jp/
H21.10.30 基調講演会のムービーを公開しました。
H21.10.28 9月5日の基調講演会において会場に寄せられた質問と回答を追加しました。
H21.10.28 女川原子力発電所3号機におけるプルサーマルの安全性に係る検討会議(10月7日)開催結果を追加しました。
H21.10.21 女川原子力発電所3号機におけるプルサーマルの安全性に係る検討会議(10月27日・29日)開催のお知らせを追加しました。
H21.10.7 基調講演会の結果・記録の配付資料(PDF)を追加しました。
H21.10.7 協議会等における国及び東北電力の説明のページを更新しました。
H21.10.7 安全性検討会議のページを新設しました。
H21.10.2 「プルサーマルを考える対話フォーラム」の参加申込み受付を開始しました。
H21.10.1 基調講演会「プルサーマルを考える」(9/5)の記録を掲載しました。
基調講演会「プルサーマルを考える」における映像、議事録は、10月中旬頃公開予定です。
また、講演会でお寄せいただいた全質問については、現在、講師等が回答を作成中です。完成次第、掲載します。
H21.10.1 「プルサーマルを考える対話フォーラム」10月末〜11月、3会場での開催が決定しました。
H21.9.5 基調講演会「プルサーマルを考える」(9/5)終了しました。
H21.8.27 基調講演会(9/5)シャトルバスの時刻表を掲載しました。
H21.8.27 当サイトを正式にオープンしました。
H21.8.22 基調講演会(9/5)の参加者募集受付を締め切りました。
H21.8.11 基調講演会(9/5)の参加者募集受付を開始しました。
基調講演会「プルサーマルを考える」開催要項を公開しました。
●基調講演会「プルサーマルを考える」(平成21年9月5日)
http://www.miyagi-pluth.net/archive-090905.html
石巻市、女川町で開催しました!
昨年11月に、東北電力株式会社から、宮城県、女川町及び石巻市に、安全協定に基づいて、女川原子力発電所3号機におけるプルサーマル計画の事前協議の申し入れがありました。
そこで今回、宮城県、女川町及び石巻市では、地域住民の方々に、プルサーマルについて、関心を高め、理解を深めていただく目的で、石巻市と女川町において、同日の午後とタ方にそれぞれ基調となる講演会を開催しました。
講演会では,地域の皆様に考えていただく前提となるプルサーマルの必要性と女川原子力発電所3号機におけるプルサーマル計画の概要について国と東北電力(株)の説明の後、慎重、推進の立場の専門家に講演をしていただきました。
慎重の立場からは、小林圭二元京都大学原子炉実験所講師、推進の立場からは、出光一哉九州大学大学院教授に講演をいただきました。
講演後の質疑応答では、寄せられた質問に講師や説明者から回答をいただきました。
なお、当日、寄せられた質問については、講師や説明者の方々に回答を作成していただき、県のホームページと女川町、石巻市の担当部署でご覧いただけるようにいたします。
※基調講演会「プルサーマルを考える」における映像、議事録は、10月中旬頃公開予定です。
※また、講演会でお寄せいただいた全質問については、現在、講師等が回答を作成中です。
完成次第、掲載します。
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第1部…説明
「プルサーマルのエネルギー政策上の必要性」
説明/資源エネルギー庁原子力立地・核燃料サイクル産業課長 森本英雄氏
「女川原子力発電所3号機におけるプルサーマル計画」
説明/東北電力株式会社取締役副社長 梅田健夫氏
第2部…講演
「プルサーマルの問題点」
講師/元京都大学原子炉実験所講師 小林圭二氏
「プルサーマルの技術的安全性」
講師/九州大学大学院工学研究院 エネルギー量子工学部門教授 出光一哉氏
質疑
Q1.プルサーマルを導入した場合の、宮城県や地元石巻市・女川町のメリットは?
Q2.宮城県沖地震の場合など、本当に安全なのか?
Q3.万が一事故が起きたとき、ウラン燃料とプルサーマル燃料との被害の違いは?
Q4.プルサーマル再処理の過程で放射性廃棄物を海に棄てるというのは本当か?三陸の海は大丈夫か?
Q5.使用済みMOX燃料は当分の間、原発内の貯蔵プールに保管すると説明があったが、保管年数の見込みは?
Q6.プルサーマルを実施すると、今以上に定期点検作業員の被ばくが増えるといわれている。東北電力は住民説明会では、現在の原発と変わらない、と説明していたが、どちらが本当なのか?
Q7.海外の実績はほとんど実験段階の数値であり、日本と同じ原発で営業運転で使用したMOX燃料は2体の実績しかないと聞いたが、本当か?使用実績は十分か?
Q8.プルサーマルは「灯油用のストーブにガソリンを入れるようなもの」と言っている人がいるが、安全性はどうか?
Q9.リサイクルした場合それなりの費用がかかると思うが、電気料金への影響は?
Q10.政権が変わったが、今後考えられる変化について教えてほしい
(略)
●講演1/プルサーマルの問題点
http://www.miyagi-pluth.net/archive-090905-3.html
講師/元京都大学 原子炉実験所講師 小林 圭二氏
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(1) スクリーンで使用した資料・ (2) 配布資料
牡鹿会場・ 女川会場
安全性の前に考えるべき大事な問題
プルサーマルの問題は、「国際的な道義に反する」「必要性に疑問」「安全性の問題」というこの3つが挙げられますが、どちらかというと、安全性に関心が集中しています。確かに安全問題は大事ですが、プルサーマルは、長年にわたる日本の原子力政策の矛盾がここへきて現れてきたものです。安全性の問題に入る前にまず、この根本的な問題を議論する必要があると思います。
プルトニウムを利用するには、核燃料サイクルという仕組みが必要です。取り出したプルトニウムを燃料に加工して、また発電に回すことを繰り返すサイクルです。プルトニウムを燃料にするために考え出された原発は高速増殖炉です。高速増殖炉で使うのがプルトニウム利用です。核燃料サイクルは高速増殖炉のための仕組みで、今の原発には本来要らないものです。使用済ウラン燃料のプルトニウムを今の原発で1度しか使わないプルサーマルは、本当の意味で核燃料サイクルとは言えません。
プルトニウム利用は高速増殖炉、プルサーマルは意味がない
今の原発(軽水炉)は、軽水で減速させた遅い中性子(熱中性子)を燃えるウランにぶつけてエネルギーを出します。高速のままでぶつけるよりも、何百倍も燃えやすい(核分裂を起こしやすい)からです。
しかし高速増殖炉の場合は、高速中性子のままプルトニウム239にぶつけます。減速をせずにまた次のプルトニウム239にぶつけ、連鎖反応を起こすというわけです。効率が悪いのに、なぜ高速の中性子で核分裂をさせるかというと、中性子が高速じゃないと増殖ができない、つまり燃料の生産量が消費量より多くならないからです。プルトニウムは天然にありませんから、プルトニウムの生産量が消費量より少なければ燃料が補給できなくなり、プルトニウムを燃料とする原発が成立しません。逆に増殖が可能なら、計算上では軽水炉の何十倍もウラン資源を有効利用できることになります。この資源的魅力で日本では高速増殖炉開発に重点を置いてきました。しかし、危険性は大きく、経済的に成り立たない上、核兵器製造につながるため、日本より先行していた各国はすべて、高速増殖炉開発から撤退しています。
経済性を優先した日本の原子力政策
プルサーマルの必要性は、以下の3点といわれます。ひとつ目は「資源の有効利用」。これは資源投入量と回収されるものとを考えますと、そうとは言えません。ふたつ目の「余剰プルトニウムの焼却」です。もっともな理由に聞こえますが、ではなぜ再処理工場で余剰のプルトニウムを作り出そうとしているのでしょうか。全く矛盾していてこれも説得力を持っていません。三番目の「高レベル放射性廃棄物の低減」については、プルサーマルと直接関係ありません。放射性廃棄物の処理処分の問題です。プルサーマルの利点と再処理の利点を混同しないでいただきたいのです。
日本では安全性よりも経済性を優先した方針だと言えます。プルサーマルだと制御棒の制御効果が低下しますが、フランスのように改造して数を増やすことはやりません。日本のプルサーマルは外国に実績のない内容です。燃料におけるプルトニウムの含有率、あるいは富化度(燃えるプルトニウムを入れる割合)は、国によって違います。日本の場合、含有率13%、燃えるプルトニウムだけで8%という数値なんです。ところがフランスは7.08%。日本が突出して高い。こういう含有率でプルサーマルで使ったという実績は外国にはありません。日本が初めてです。これを実証する試験をやった形跡もありません。
プルサーマルは、今の原発が持っている安全余裕を削ることになります。そして始まった後で危険がどんどんエスカレートすることにもなります。それから使用済みMOX燃料の処遇を決めないまま見切り発車されることになります。六ヶ所再処理工場はガラス固化体の製造に失敗して停止したままで、その運転実績を参考に検討する使用済MOX燃料の再処理工場が作られるのか、見通しが立っていません。
プルサーマルは、資源節約やエネルギー問題とは関係ありません。もんじゅ事故で破綻した原子力政策の失敗を隠蔽(いんぺい)し、そのツケを原発立地地域と六ヶ所村に押し付けるものです。そして核兵器の材料であるプルトニウムの大量使用、大量流通に踏み出すことになり、それは周辺諸国を恐怖させ、世界の情勢を緊張させ、国際道義に反することです。
コメント:福島県が先駆けて行っている、原発問題を県レベルで考える取り組みを、市あるいは町のレベルで勉強する場を持った例を石巻市女川町で発見した。原発を抱える市や町、県でこのような取り組みをどんどん行っていけば、もう少し原発問題を身近な問題として市民が考えていけるのではないか。