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(回答先: 原子力政策 「核燃サイクル」の再精査を(熊本日日新聞) 投稿者 クマのプーさん 日時 2009 年 9 月 05 日 11:57:24)
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2009090402000042.html
【社説】
原発トラブル 「想定外」が多すぎる
2009年9月4日
震度6弱の揺れは浜岡原発(静岡県御前崎市)を予想以上に揺さぶった。敦賀1号機から原発延命化の時代を迎え、より厳格な監視が必要になる。消費者も、もっと原発や電気のことを知るべきだ。
今度も「想定外」だった。先月十一日の地震で、浜岡では5号機の揺れだけが強かった。微量の放射性物質が外気に漏れた。建屋の床のボルトが二十四本破損し、壁にはひび割れができた。全体で地盤沈下など約五十カ所の損傷がみつかった。5号機だけが強く揺れた理由は分かっていない。
二年前の新潟県中越沖地震では、柏崎刈羽原発が設計時の想定を最大で三・六倍上回る揺れに見舞われ、七基すべてが停止した。地盤の特徴が揺れを大きくしたという。地下はまだ「未知の領域」で「未知の危険」に襲われる恐れも強いということだ。
静岡の地震を受けた政府の原子力安全・保安院の会議でも、浜岡5号機の下に「未知の断層」があるのでは、という意見が出た。
耐震補強が奏功してか、大事には至らなかった。しかし、浜岡原発が東海地震の想定域にあることを、あらためて思い知らされた。マグニチュード(M)6・5でこのトラブルだ。東海地震で想定されるM8ならば…。「未知への不安」を覚えた人も多いだろう。
柏崎刈羽7号機は試運転中に燃料棒から微量の放射線漏れがみつかって、営業運転再開が延期になった。自然の猛威は常に人知の上をいく。政府の安全指針がいくら改められても、わたしたちは原子力をまだ使いこなしていない。
石炭火力での代替コストがかさむとか、原発抜きで温暖化対策はできないなどの事情を理由に「再開」を急いではいけない。科学的知見をさらに積み上げ、情報をわかりやすく開示しながら細心の注意を払って進めてほしい。
情報開示が必要なのは、立地先の住民に対してだけではない。電力消費者は、ただ使うだけで、電気のことをよく知らない。
生活に不可欠の電力が、どこから、どのように、どんなリスクを背負って届けられるのか、安全にはどれだけコストがかかるのか、ほかに選択肢はどれだけあるか、電力消費者と電気や電気の使い道について話し合い、学ぶ機会を増やすべきではないか。
これらを知って、原発との付き合い方をよく考えるべきだろう。想定外の激しい揺れは「未知なる大地」からの警鐘だ。