http://www.asyura2.com/09/eg02/msg/637.html
Tweet |
(回答先: 「卒原発」に挑む(3) 地熱 投稿者 taked4700 日時 2012 年 1 月 07 日 11:19:23)
http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000361201040002
風土が秘める多彩な資源
2012年01月04日
地域の暮らしに必要なエネルギーや食糧を地域内でまかなえる。そうした自治体を、千葉大大学院の倉阪秀史教授は「永続地帯」と名付けている。地域で生み出すエネルギーの将来像や九州・山口の潜在力について聞いた。
◇
エネルギー資源のうち、石油は約60年後に枯渇するとの試算がある。原子力発電も、ウランの埋蔵量には限りがある。その上、福島の事故で新規立地は困難だ。今ある原発の耐用年数を考えると、「つなぎ」のエネルギーでしかない。
そうした「枯渇性の資源」に対し、再生可能エネルギーである太陽光や水力、地熱、風力、バイオマス(生物資源)は、資源基盤が永続的に更新される「更新性の資源」と言える。日本はその可能性が豊かだ。
太陽光発電の技術は世界最高水準だ。水力発電は、降水量が世界6位で山がちの地形だから、ダムを造らなくても発電できる余地がある。地熱発電の資源量は世界3位。さらに、国土の約7割が森林だから、木のバイオマスはまだまだ広げられる。
再生可能エネルギーは、日本全体で見ると、まだ十分には導入されていない。だが、地域レベルでは、地元で得られる分だけでまかなえる地域がある。それがどこかを明らかにしたいと考え、「永続地帯」の概念を2002年に提唱した。
地域需要に占める再生可能エネルギーの割合を市区町村ごとに試算している。域内の需要をすべて再生可能エネルギーでまかなえる「100%エネルギー永続地帯」は2002年3月現在、全国で52市町村。九州・山口では9町村にのぼる。
九州・山口・沖縄は海に囲まれ、洋上風力発電の可能性が大きい。山がちな地域ではバイオマス発電や小水力発電がもっと扱えるのではないか。地域の潜在力に気づいてほしい。
再生可能エネルギーを永続して生み出すためには、自然を維持しなければならない。自然をメンテナンスし、エネルギーを確保する「新たな第1次産業」を育てていく。
風土に適した再生可能エネルギーを地域で選択し、地元が資本参加し、利用を促進する。雇用も生まれる。そうした取り組みは、地球温暖化対策だけでなく、産業構造を永続可能なものにしていくための鍵となるだろう。
行政のバックアップも不可欠だ。交付金を出したり、施設整備のための地方債発行を認めたり、方法はある。市民の側もエネルギーの使い方を見直し、将来への意志として選択する必要があるだろう。
1964年生まれ。三重県出身。東大経済学部を卒業し、87年に環境庁(現・環境省)に入った。98年に千葉大へ移り、法経学部の助教授などを経て2011年から現職。著書に「環境を守るほど経済は発展する」などがある。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。