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「卒原発」に挑む(1) 風力 「asahi.com」 市民風車 エネルギー市民自治
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投稿者 蓄電 日時 2012 年 1 月 05 日 09:53:36: TR/B2VKXCoTU6
のコメントでURLが紹介されていた記事です。
山形県内だけの記事ですが、できれば全国版でも載せていただきたい。
すくなくとも、東北と九州、そして北海道でも掲載の価値は十分にあるはず。
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http://mytown.asahi.com/yamagata/news.php?k_id=06000001201040001
「卒原発」に挑む(3) 地熱
2012年01月04日
新潟・松之山温泉で実験が進む温泉発電。タービンが1分間に5万回転して電気を生み出す。50キロワット規模の発電装置は世界でも珍しいという=新潟県十日町市
∞ 温泉発電「地域振興に」
1988年7月20日午前。地下1800メートルまで達した井戸から、蒸気が勢いよく噴き出した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が大蔵村肘折で行った「高温岩体発電システム」の実験だ。地中深くにある250度以上の岩盤付近に水を注入して熱水や蒸気を作りだし、発電に使う。天然の熱水や蒸気がなくても発電ができるとして期待された新技術だ。
実験は高温岩体の存在が知られていた肘折で85年に始まり、一定の成果を上げたものの2002年に終了。以来、日本で高温岩体発電の開発は行われていない。現在は米国やオーストラリアなどで商用化を目指した研究が進められている。肘折の実験は未来を先取りしすぎていたのかもしれない。
実験に参加した独立行政法人産業技術総合研究所・地圏資源環境研究部門(茨城県つくば市)の及川寧己主任研究員(48)は「地熱を取り巻く最近の状況を見れば、高温岩体が復活する芽はある。研究が再び立ち上がった時に、肘折の実績を役立ててほしい」と話す。
◇ ◇
地熱発電は天候や季節に左右されず24時間安定的な電力供給が可能とされる。設備利用率は7割に上り、原発と同程度だ。東北大大学院環境科学研究科の浅沼宏准教授(47)=地熱工学=は「発電量は1基5万キロワットが上限だが、10万世帯分まかなえる。災害など万が一の場合は、地熱だけでしのぐことも可能だ」と利点を強調する。
東北地方は地熱エネルギーの有望地域で、奥羽山脈沿いに豊富な資源が眠るとされる。「地熱利用に重要な地下の亀裂に富む山形はポテンシャルが高い」(浅沼准教授)。日本地熱開発企業協議会が昨年公表した東北の有望地区19カ所には、蔵王地域や米沢市を含む磐梯地域も含まれている。
とはいえ、県内での地熱発電の取り組みは遅れている。東北6県で地熱発電所がないのは山形と青森だけ。詳細な利用調査が行われたこともない。
県は策定中の新しいエネルギー戦略で、風力、太陽光に加え、「地熱発電も大規模事業者の県内展開を促進する」と打ち出すが、10年以上かかる開発期間や、国立公園内の開発規制など課題は多い。県企画調整課は「国は福島での地熱導入に力を入れている。国の動きを見ながら県内の可能性を探っていく必要がある」と手探り状態だ。
◇ ◇
一方、大規模な地熱発電と並び特に注目を集めているのが「温泉発電」だ。比較的温度の低い熱水でも発電でき、新たな井戸を掘らずに既存の資源を活用できる利点がある。
先月16日、新潟県十日町市の松之山温泉で、温泉発電システムの発電実験が始まった。環境省の委託事業で、100度以下の既存温泉を使う実験は全国初。余って捨てていた源泉(97度)の熱を利用してタービンを回し発電する。50キロワット(約100世帯分)の電力供給が可能で、東北電力の送電線と結んで売電もする。
1年間稼働させ、コストや温泉への影響などを検証するが、実験を行っている地熱技術開発(東京都)の大里和己取締役(54)は「法令の規制やコストの問題がクリアできれば、普及が期待できる」という。
温泉街の街灯や旅館の冷暖房、停電時の非常用電源にも――。温泉発電は地元の電力を支える可能性もあり、全35市町村に温泉がある山形県も「地域振興の切り札になる」(企画調整課)と新潟での実験に関心を寄せる。
◇ ◇
ただ、地熱利用には地域の理解が必要だ。県温泉協会は昨年11月の経営者研修会で初めて地熱開発をテーマに取り上げた。温泉関係者には「温泉の量や質に影響を与える可能性がある」との懸念が根強い。堀是治会長は「再生可能エネルギーは世の流れだが、地熱にはまだ分からないことが多い。十分な情報公開が不可欠だ」と指摘する。
浅沼准教授は「地域との折り合いが必要」としたうえで、「地中熱や温泉といった小さな地熱をうまく組み合わせることで、地熱は地域特性に応じた分散型のエネルギー利用につながる」と期待を寄せている。(中野龍三)
◆ 資源量は世界3位
地下の地熱貯留層にある蒸気や熱水を井戸を掘って取り出し、それを使ってタービンを回して発電する。火山国の日本は原発20基分に相当する約2千万キロワットの地熱資源量があるとされ、インドネシア、米国に次いで世界第3位。浅沼准教授によると、国内には約400万キロワット分の有望地域があるという。
しかしコスト高などで普及は進んでおらず、地熱発電所は現在18カ所。国内総発電量に占める割合は約0・3%だ。東北には1966年に運転を開始した国内第1号の松川地熱発電所(岩手県八幡平市)など7カ所ある。
温泉発電は、温泉の熱で沸点が低いアンモニアなどを蒸発させ、タービンを回す仕組みで、バイナリー発電と呼ばれる。通常の地熱発電より低温で少量の蒸気や熱水で発電でき、温泉でも数十〜数百キロワットの発電が可能とされている。
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