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安くて環境にいいバイオエタノール
始動用ガソリンの給油口にあった価格表。そのため、ガソリン単体の価格が表示されている
今回の私の仕事は、ミシュラン・チャレンジビバンダムに参加した96台の車両を精査し、カテゴリーごとに優秀なエコカーを選出することだ。
チャレンジビバンダムの会場に着くと、電動オートバイやベンチャー企業が開発する様々な電気自動車が目立ったが、ガソリンで走る乗用車のほとんどは「FLEX FUEL」対応でエタノールが利用できる。市内のガソリンスタンドではガソリン燃料にエタノールを85%混ぜるE85、あるいは100%エタノール(E100)も市販される。
価格は88円/Lと、ガソリン(124円/L)より約40%安い。E100を利用するクルマの場合、低温始動(18℃以下)に備えてわずかなガソリンも積み込んでいる。
ブラジルにおける乗用車燃料の主流はバイオエタノールで、ブラジル産サトウキビなどの栽培からエタノール製造に至る過程で排出されるCO2は、米国などほかの地域で製造しているバイオエタノールに比べても少ないといわれ、CO2削減には大きな効果がある。
ブラジル仕様のホンダ「シビック」のガソリン給油口。100%バイオエタノールの燃料とは別に0.7Lの始動用ガソリンタンクを装備している
しかし、地元ユーザーにとってのバイオエタノールの利点とはもっぱら経済性だ。それだけに根付き方もほかの国とは違う。最近は、食物をクルマの燃料にすることに批判が集まったこともあり、非食物系植物からエタノールを作る試みも始まっている。
先進国で人気があるハイブリッド車の、ブラジルでの普及はまだ難しいと地元ジャーナリストは見ている。自動車市場は成長しているが、市民の所得はまだ先進国に及ばず、車両価格がネックになるからだ。
しかし、電気自動車は別なのだという。ブラジルでは水力発電が発達しており、自然エネルギー由来の電力を安価に供給できる体制ができている。ブラジル政府も大気汚染防止の観点から、都市部での電気自動車普及はテーマになると考えている。
ユニークなバイオメタン燃料
さて、チャレンジビバンダムの参加車両の中で注目を集めたのはバイオメタンガス車だった。ガソリンエンジンはバイオエタノールを利用できるだけではなく、CNG車(天然ガス車)にも応用できる。そこで目をつけたのが、バイオマスから作るメタンガスの自動車燃料利用だ。
植物だけではなく生ゴミや動物の死骸などから発生するメタンガスを集め、CNG自動車の燃料として使うアイディアが提案されていた。メタンガスは温室効果がCO2の約20倍と高いため、大気に放出されていたメタンガスを集めてエンジンで燃やせば温暖化ガス削減には一石二鳥となる。
そのほか、主に商業車として普及しているディーゼル車用に、天然ガスやバイオマスから合成した液体燃料も一部で実用化している。リオのチャレンジビバンダムでは、ガソリンエンジン用のエタノールだけではなく、バイオメタンガスやバイオマス由来の合成燃料など、新しいバイオマスの利用法が多くのメーカーから提案された。これもブラジルのバイオマス戦略がベースになっている。
私が審査委員としてもっとも感心したのは、小型車「スマート」を改良した電気自動車で、蓄電池としてのリチウムイオンバッテリーに加えて、発電機として3kWの燃料電池を搭載したプロトタイプであった。燃料電池をレンジエクステンダー(航続距離延長装置)に応用したのである。ドイツ・エスリンゲン大学の作品なのだが、満充電のリチウムイオンバッテリーで125km、1kgの水素(350気圧)を燃料に積んだ燃料電池で125kmと合計で250kmも走ることができる。これには目を見張った。
数年後には日本を抜いて世界で3番目の自動車市場になると見られるブラジル。すでにバイオエタノールが普通に普及しているこの市場から、世界にインパクトを与えるユニークなエコカーが登場する可能性は大いにあり得ると感じた旅だった。
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