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(回答先: 日本で地熱発電が約10年間まったく忘れ去られてしまったわけ 投稿者 taked4700 日時 2009 年 9 月 11 日 22:50:53)
温泉と地熱発電所は共存できないという主張がある。しかし、本当にそうだろうか。それを検証してみよう。 日本で最も古い地熱発電所は岩手県八幡平市にある1966年に商業発電を開始した松川地熱発電所で出力は約2万キロワット。1kmも離れていない地点に松川温泉があり、昔から営業している。更に、松川地熱発電所から得られる温泉は、当地では用いられず東八幡平温泉まで引湯されている。 鹿児島県指宿市にある山川地熱発電所(出力3万キロワット)も半径2km以内に複数の温泉施設があるが、どこも温泉の湧きが悪くなったということはない。 また、日本国内で最大の地熱発電施設がある大分県九重町を見ると、八丁原地熱発電所(1977年運転開始、総出力11万キロワット)や大岳発電所(1967年運転開始、1万2千キロワット)があるが、黒川温泉は約5kmの地点にあり、特に影響は受けていない。そればかりか、2kmも離れていないところにある筋湯温泉へは、八丁原地熱発電所から温泉を供給している。 つまり、基本的に温泉と地熱発電所は共存可能なのだ。その理由は、異なる温泉源を利用することにある。一般に、地熱発電所の井戸は2000mほどになり、温泉の泉源は100mもしないところにあることが多い。温泉と地熱発電所が共存できないという主張は、昔、同じ泉源を使ったことがあり、それがうまくいかなかったからではないだろうか? 地熱発電の技術は進歩していて、くみ上げた熱水や蒸気を水にして、もう一度地下へ戻すことが行われている。すでにこの技術は一般的に行われていて、このため、地熱発電を行ったからといって温泉や地下水が不足するということはなくなっている。更に、バイナリー発電というものが実用期を迎えていて、くみ上げた熱水や蒸気をそのまま発電に利用するのではなく、熱だけを取り出して、水や蒸気は還元井戸を使ってそのまま地下へ戻すことが出来る。また、最近では、高温岩体発電といい、地下のマグマ溜り近くにある高温の岩に人工的に亀裂を入れて、そこへ水を注入し、得られた高温の蒸気で発電をする技術がある。 では、どうやって温泉の泉源と地熱発電の泉源が違うかどうかを判定するかといえば、それは、科学的に行うことが可能だとされている。「日経エコロジーリポート インサイドアウト 地熱発電と温泉は共存できるか 草津町と嬬恋村が衝突 温泉保護と財政難で主張は対立」:http://eco.nikkeibp.co.jp/article/report/20090224/100849/ >地熱発電研究で著名な日鉄鉱コンサルタント(東京都港区)の野田徹郎顧問は、「地質と水やガス、熱の移動を調べれば温泉に影響が及ぶかどうか科学的に説明できる」と断言する。 また、温泉産業の保護のために、 >稼働中の地熱発電所のなかには、事前の取り決めで近隣の温泉地と折り合いを付けたケースもある。九州電力の八丁原地熱発電所の場合、九州電力が近隣の筋湯温泉に配管を敷設し、熱水を分湯している。さらに、「温泉に影響が出たら住民の生活を保障する取り決めを交わしている」(筋湯温泉分湯組合)。 更に、この記事には、地熱発電所で得られた熱水を近隣の温泉施設へ供給することも可能であるとしている。実際、この記事の初めに書いたように、松川地熱発電所や八丁原地熱発電所から熱水を近隣の温泉施設へ供給がされている。 また、多分、地熱発電所で使う2000m級の還元井戸の途中に、一般の温泉源への水の供給口を設けて、温泉の水が枯れることを防ぐために個別に水を供給することも可能であるはずだ。つまり、温泉の場合、風呂に使った水を地下に戻すことが出来ないので、開発のしすぎで温泉が枯れてしまうことがあるが、地熱発電所を使うことで、うまく共存することが出来るはずなのだ。 日本において、観光資源として温泉を使うことは非常に広く行われている。しかし、日本社会の高齢化や発展途上国の急激な発展による日本国内の産業の競争力喪失を考えると、日本国内での観光産業は、今後、いっそう大幅な競争にさらされることになるのは自明のことであるはずだ。だから、観光一本やりではなく、地熱発電との共存を考えて見ることもひとつの選択肢であると思う。実際、地熱発電は、熱そのものを地下から取り出すので、その熱を使って施設園芸や地域冷暖房などが出来る。また、自治体が直接地熱発電所を建設すれば、そこからの低価格な電力を使って地場産業を育成することが出来るはずだ。事実、アイスランドなどでは電気の缶詰といわれるアルミの精錬工場が多く操業している。 最後に、この記事は、ほぼ書き終えた時点で一度消えてしまったことを記しておく。自分のジオログの本文の入力の画面でほぼ書き終え、内容を確認し、訂正をしようとして画面をバックさせたら本文が消えてしまったのだ。これは通常起こらないことであり、誰かが遠隔操作で妨害をしたわけだ。卑怯なやり方をしていると自分自身の力を弱めると警告しておく。僕はきちんと社会のためにこの文章を書いている。姿を見せないで一方的に妨害する行為は何よりも卑怯であり、社会に対して害悪だ。
には次のような記事がある。
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