おいらの浅薄なイデオロギー理解についてのんぽり

　おいらのイデオロギー理解について次のような指摘があった。

＞イデオロギー」とはそこから超越して行こうとする方向性や体系性を持ったもので、

　まぁ、それが本当だとすれば、おいらの使用法が間違っていたことになる。
　おいらは、大辞泉に見られるように字義通りに解釈し、それを使用しただけ、更に、社会党や共産党がイデオロギー政党として自分たちを位置付けいたかどうか、また、その定義はどんなものだったかは知らないが、少なくとも、自民党や右翼団体が使用していたニュアンスは字義通りのものだったように感じていた。

　イデオロギーとは何か、何故、イデオロギーにマイナスのイメージが付きまとうのかを理解しようと辞書を引いてみたところそういった意味であることを知った。
　字義通りだとすれば、特定の組織に属し、そのめざす方向に束縛されている人は全てイデオロギーに束縛されているということになると解し、それ以来活用させてもらっている。

　阿修羅のコメント欄に特に多いように感じられる意見は、例えば、共産主義のなんたるかを知らずに、冷戦終了後に顕著になったが共産党や社会主義国家を全否定していることだろう。

　それについて、おいらは以前、別の掲示板で共産主義を共産主義を標榜する社会主義国家を同一視するなという投稿をしたことがある。まぁ、それは必然だとする意見があるのは承知しているが、それは置いといて・・・。
　主義主張を実現化するために組織をつくり、指導者が現れ、実際に活動を始めると黎明期には反対勢力による妨害もあり、組織防衛のための論理が導入されるだろう、ある程度認知を得ると今度は自分の利権に利用しようといる連中が入り込み更に歪む。そして権力を得ると、自分の利権を最大化しようという思惑が働くようになる。このようにして主義とはかけ離れたなんたら主義国家体制が出来上がっているのではないかと考えている。
　こういった軌跡はどんな組織（政治・宗教・芸術・・・）でも辿ることになる。
　こうして、最初に産声を上げたものとは似て非なるものが出来上がるという風に考えている。従って、ある主義とある主義を標榜する組織とは往々にして違ったものであるということに留意しなければならないと。

　おいらが、共産主義全否定論者に敢えて抗うのは社会主義国家を正しいとするからではない。人間の欲を完全否定した絶対平等の共産主義と人間の欲を完全に解放した完全競争の資本主義という考え方は対極にある考え方でその中間のどこかに解がある（完全な解ではないが）のではないかと考えるからである。
　一方が正で一方が否であるという風に単純に二元論では割り切れないものだとおいらが考えているからだ。

　おいらの発言は共産党擁護に映るかも知れないが、上記の考え方の延長線上であんまり右ぶれしないでバランスを取ってくれよと言いたいだけ。再三再四言ってるように、西欧型の修正資本主義というのか社会民主主義てきな穏健な方向を目指すべきであり、その考え方の基本は理性と本能の適度なバランスにあると考えるからである。

　で、おいらのいう熱狂的政党支持者とは、支持政党の問題点に目をつぶり、相手の問題点を攻撃するようなコメントばかりをしている連中のこと。支持政党の不利になるものを敵と看做す狭量な意見しか述べない連中のこと。
　ただ、この連中が、本当に熱狂的政党支持者なのか、攪乱を目的に装ってるだけなのかは知らない。
　こういったアジるばかりの連中を排除する方法は、是は是非は非と認め、バランスのいいコメントをすることにつきると思うのだがどうだろう。　

01. 2010年2月27日 10:37:23
イズムの功過
夏目漱石
http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/2314_13564.html

02. のんぽり 2010年2月27日 12:42:24: 7p9CCripgLT3w
　ん～、難解な文章だね。
　コメント者の意図も見えないし、レスも一寸難しいけど・・・。

　おいらもイズムは物事を整理するのに役立つものだと考えている。中味をどうするかは自分自身の問題でもあり、教条主義に陥った共産党やかつての社会主義国家のようなあり方は問題だと思っている。
　若かりし頃は結果平等の方に若干シフトしていたこともあるが、人間の闘争本能には抑えがたいものもあり、また、科学技術の向上にも大いに貢献してきた事実も認めざるを得ない。共産主義と資本主義（この表現が適切かどうかには疑問もあるが）は相反する考え方であるが、止揚することでより良いものを目指すべきだろうと考えている。そこから、修正資本主義的な立場に現在は重心を移しているという感じだろう。

　誰か（もしかして君？）が米国のキリスト教原理主義についてコメントしていた人がいたが、分けようと思えば、全ての人は何らかのイデオロギーに分類されることになることも確かだし、おいらもある人からは共産主義信者などと色分けされている。
　おいらが言いたいことは漱石の言う「吾人の活力発展の内容が、自然にこの輪廓を描いた時、始めて自然主義に意義が生ずるのである」と相通ずるものがあると自分自身では思えるのだが・・・。

03. 2010年2月27日 13:18:20
　確かに難しい文章ですね。近代合理主義の問題に絡めて時間論的な哲学も展開してます。

　「自然主義」というイズムには複雑なニュアンスがありまして、まず聖書的な世界観に対してダーウィン学説の結果生じた世界観を意味しますね。実はこれは科学的な世界観なのですが、科学的でありますから、機械的でもある。これに対するものとしての自然主義というものもあるのですが、この自然主義は前者のものとは随分と違った内容であります。漱石の推しているのは、もちろん後者でしょう。

04. 2010年2月27日 22:55:53
漱石を入れたら益々ややこしい事になるようなので、のんぽりさんの書いたものについてー

>字義通り特定の組織に属し、そのめざす方向に束縛されている人だとすれば、特定の組織に属し、そのめざす方向に束縛されている人は全てイデオロギーに束縛されているということになると解し、それ以来活用させてもらっている。

茶々入れるようだけど、「特定の組織に属し、そのめざす方向に束縛されている」となると、会社もヤクザも、他のあらゆるグループ・団体がその範疇に入って来るのでは？　つまり、貴方の「字義通り」の解釈は殆どの対象に当て嵌まる、故に実は何も特定していないことになるのでは？

05. のんぽり 2010年2月28日 06:12:52: 7p9CCripgLT3w
　その通り、全ての人間が組織に縛られ、組織の原理に従って行動する、というイメージかな。

　よく、ドラマなどでも見かける議論に束縛される自由と言ったようなものがある。そう、束縛され自分の意思を放棄し、組織に身を預けることで逆に自分自身を守る一方、自分自身を喪失してしまう。確かに、自我さえなければその方が楽なのかもしれない。

　「お上」「天下り」といった言葉「地縁・血縁・看板」に縛られた選挙、「滅私奉公」を強いる職場・・・重層的に組織に縛られ、自己を保つことが難しい、出る杭は打たれる社会、そんなムラ社会、組織の論理をおいらはイデオロギーと表現している。
　それについて、誤りを指摘する声もあるが、辞書にあった「歴史的、社会的立場に制約された考え方。観念形態。」イデオロギーの言葉の意味を多少拡大解釈して、浅薄なイデオロギー理解というタイトルにした。適当な表現があればそれに変えてもいいので紹介して欲しい。

　で、本論に戻ると、おいらの意図は組織を特定することではなく、もっと自我を持とうよ。組織にどっぷり浸かるのではなく、自分自身の行動原理を持って、是々非々で行動しようと訴えている。

　組織に流される行動原理は、組織が法律に優先するようなものにまでなっているように感じられる。組織が停滞し腐敗が進んでも、組織の存続が危ぶまれる事態になるまで行動を起こさない、あるいは組織が潰れたのち後悔するということが日本では多過ぎる。

　官僚・政治屋の不祥事もそうだが、食品偽装やリコール隠しといった問題が繰り返される大本はこういったところにあるのではと考えている。

　ま、「言うは易く行うは難し」ということは重々承知しているが・・・。

06. のんぽり 2010年2月28日 06:25:44: 7p9CCripgLT3w
　うっかりしていた。
　おいらがイデオロギーという言葉を敢えて使用した理由は、どこかにもかいた気がするが、社会党や共産党を評してイデオロギー政党とかイデオロギーに縛られているといった、イデオロギーという言葉に負のニュアンスを持たせ、印象操作をしているようにおいらには見えたんで、上記コメントに書いた意味で言えば君たちもそれぞれ、組織に縛られた発言をしているという意味でイデオロギー的じゃないのと言いたかったが為。

　イデオロギーという言葉に対しては何のフォローにもならんけど・・・。

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