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(回答先: 果たしてファシズムは可能か? 投稿者 影の闇 日時 2009 年 11 月 15 日 20:20:00)
>「市橋達也容疑者の世代」と「武装革命を担った老人」
これは、明らかに、父と子ですね。
とすると、戦争で死ねなかった父への反発で世代形成した「武装革命を担った老人」=父と「希望は戦争」のその子供ーという図式になる。 父と子が<戦争>で結び付く!ー嗚呼、ツルゲーネフ!果たして、父と子が結び付くのか?更に又、戦争は有るのか?
ここで決定的に欠けているのが<母>です。 近代化は”母の崩壊”(江藤淳)でもあった訳ですが、母や嫁の役割に止まらず、その根底に<女>の役割(役柄)への憎悪・怨念(ルサンチマン)を抱く<女の自立・女性解放>が社会を突き動かし始めた70年代以降、事態は変わったと思います。
大衆社会とは大衆の怨念(ルサンチマン)によって社会が衝き動かされることでもありますが、そのルサンチマンの主役が女になった、言い換えればそれは、これまでのような男中心の仕掛けが出来なくなったということでもあります。 ここに私は、かっての様な仕掛け(戦争や革命)が出来ない原因を見ます。 70年代以降、反比例的に、男は無力化していったのですから。
そうしてみると、この父がこの子供の年代に登場してきたのが<新自由主義>でしたが、その唱道者が英国初の女性首相”鉄の女”サッチャーだったことは、やはり、重要な意味があるのかも知れません。
つまり、それまでを民族自立(ウィルソン)と民族解放(レーニン)で仕切ってきた時代がベトナム戦争で終わり、新たな時代のヘゲモニーを、同時期に「先進諸国」で盛り上がって来た<女の自立・女性解放>を政治過程に取り入れ、又同時に、イラン革命で次代の磁場の在処を示したイスラムに対することで、その主導権の確立を狙うーそれが<新自由主義>であったと思います。 言うまでも無く、前者のヘゲモニー争奪の対象が「植民地主義」を取る西欧諸国であり、後者のヘゲモニー争奪の対象が(ジャパン・アズ・NO.1として伸し上がってきた)日本で、加えて主要な敵が明確な男性優位社会であるイスラム、ということでしょう。
米英の暴力が何故イスラムに向かうのかも、精神分析的にみたら、この辺に在るのかも?
そうだとすると、”鉄の女”サッチャーは、<大衆の時代>(デモクラシー)の延命としての<女の時代>に向けてのアングロ・アメリカン勢力の主導権確保=王位請求という意味が有ったのかも知れません。