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(回答先: これが資本主義だ！「1万5千人削減し、配当倍増」【しんぶん赤旗】 投稿者 有島実篤 日時 2009 年 3 月 09 日 16:41:45)
断てるか景気悪循環／大企業決算にみる／３／〓雇用より配当〓の弊害
2009.03.06 『しんぶん赤旗』日刊紙（全文引用）
雇用よりも株主への配当を重視する大企業の弊害があらわれています。
国内外で一万六千人以上（正社員八千人を含む）の人員を削減する計画を発表しているソニー。二〇〇九年三月期の営業損益は二千六百億円の赤字、最終損益は千五百億円の赤字を予測しています。
一方、一株当たりの年間配当金は五十円（中間配当三十円、期末配当二十円）を予定しています。前年度の年間配当二十五円の二倍です。年間の株主への配当金総額は約五百億円にのぼる見込みです。内部留保崩し 最終利益が赤字でも株主配当を増やすには、内部留保を取り崩すしかありません。なぜ、雇用のためには、内部留保を取り崩そうとはしないのでしょうか。
ソニーの昨年十二月末の剰余金（利益剰余金と資本剰余金）は約三兆二千五百億円です。一年前と比べ約五百七十億円増やしています。一万六千人を年収五百万円の正社員として雇用を維持するとしても、必要な額は八百億円。剰余金の２・５％にすぎません。一年間の剰余金の増加額と年間配当金総額をあわせた一千百七十億円と比べても、はるかに少ない額です。
リストラの規模を競い合うかのような電機業界。パナソニックは国内外で一万五千人を削減する計画です。
パナソニックは、〇九年三月期連結決算で、営業損益では六百億円の黒字を見込みながら、最終損益は三千八百億円の赤字を予想しています。なぜか。国内外の拠点統合や人員削減に伴うリストラ費用三千四百五十億円など営業外で四千四百億円の損失を見込んでいるためです。
パナソニックは昨年十二月末の剰余金は約三兆六千億円。一株当たりの年間配当金は前年度から五円減配するものの三十円を予定しています。配当金総額は約六百億円になる見込みです。ここにも、雇用よりも配当を重視する姿勢があらわれています。非正規を解雇 日本経団連の御手洗冨士夫会長が会長を務めるキヤノンは「非正規社員切り」に走る一方、内部留保を増やし、株主への配当金を維持しています。
キヤノンの年間の決算期は十二月です。〇八年十二月期の連結業績は、通期としては九年ぶりに減収減益となったものの、営業利益は四千九百六十一億円、最終利益は三千九十一億円を確保しています。剰余金は三兆三千億円を超え、一年前と比べ千六百億円以上増やしています。減益のなかでも、一株当たりの年間配当金は前年と同じ百十円（中間配当五十五円、期末配当五十五円）。配当金総額は千三百七十億円にのぼります。最終利益から配当に向けられる比率である配当性向は前年の２８・８％から４４・４％に上昇しています。同社は「連結業績を反映して、配当を中心に、より積極的な利益還元に取り組む」（決算資料）としています。
株主には還元しても、従業員への「より積極的な利益還元」の姿勢がみられません。
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