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(回答先: 副島隆彦の弟子の一人の叛乱だろう 投稿者 仁王像 日時 2009 年 2 月 05 日 20:26:29)
『なぜ日本経済は殺されたか』リチャード・A・ヴェルナー/吉川元忠/講談社‘03年から引用
ヴェルナー「1950年代から60年代にかけて、日銀は日銀法改正を試み失敗した。(が)、アメリカの圧力を利用して、98年から施行の改正日銀法を勝ち取った。逆に大蔵省にとっては、アメリカの介入はデメリットが多かった。」
[政府もクビにできない日銀総裁]
ヴェルナー「98年、法律が改正された。日銀の独立を勝ち取るという自分たちの目的のために、日銀はうまくシナリオを書いて成功した。これによって大蔵省は崩壊し、日銀は独立できた。今、法律上最も力があるのは日銀なのである。」
ヴェルナー「大蔵省の官僚は基本的には、自分たちは国民のために働いていると思っている。だから日銀の説明を聞いて、「日銀も景気を良くしたいのだ」と受け取るのは当然。しかし、大蔵官僚はそこで間違った。彼らが想像できないほど恐ろしいことを考えている集団が、日銀の中にはいるのである。ほんの一握りの人たちだが。そのグループの人たちが、国民や国のためではなくて、別な目的をもって働いているとは、なかなか想像しにくい。私も当初は、そういうことはあり得ないと思っていた。」
ヴェルナイー「日銀は大蔵省の意図と正反対のほうを向いて、オーバー不胎化で円高にさせた。これは日銀法違反だと思う。旧日銀法の第一条には、「中央銀行の仕事は政府の政策を支持するべき」と書いてある。それなのに日銀は、何度も何度も政府の意図と逆のことをやって来た。大犯罪である。」
ヴェルナー「日本のいろんなレベルにエージェントはいる。日銀を筆頭に、政治家の中にいるし、大蔵省の国際金融局にもいたかもしれない。学者や評論家にも多い。アメリカで博士号を取得し、日本の現状よりもアメリカの理論に詳しい人など。そして今は竹中平蔵さんが、最大のエージェントである。」
[第二日銀の創設と、財務省通貨の発行を]
ヴェルナー 「(第二日銀を作る以外に)もっと即効性のある方法もある。それは、財務省が通貨を発行すること。実はアメリカの憲法でもそう規定されている。アメリカの独立宣言の起草者の一人、トーマス・ジェファーソンは非常に金融に詳しかったのだが、その彼が中央銀行を作ることに反対した。アメリカにはそういう憲法があったので、長い間、中央銀行は存在しなかった。現在のFRBは1913年に設立されたばかりである。」
『不景気が終わらない理由』リチャード・A・ヴェルナー/草思社‘03から
「欧州中央銀行はブンデスバンクよりはるかに独立性が高い。米の連邦準備制度理事会よりも独立性が高い。…われわれの見るところ、欧州中央銀行は日本銀行とならんで、先進国のなかでは最も説明責任の少ない中央銀行だ。」
〔臭うぞう〜〕
強い独立性を持つ日銀、それを骨格にした法体系を前提に議論を始めること自体が、すでに術中に嵌っていることになるのではないか。